↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
2/87

【02】 授業参観「鳥で頭に『つ』の付く鳥は?」

【回想の始まり】

先生「鳥で頭に『つ』の付く鳥、知ってる人?」

奈美は教室の後ろで他の父兄に交じって国語の授業を見ていた。

海斗「は~い」

元気よく最初に手を上げたのが海斗だった。


 奈美の周りの父兄が

父兄「あれ、松島さんよ」

 その言葉に釣られ、奈美は周囲に対して何度も小さく頷いた。


 海斗の後に他の児童も段々と手が上がった。ほぼ全員の手が上がったところで、

先生「じゃぁ一番早く手を上げた松島君、答えを言う前に文字は何文字?」

 海斗が指を折り、

海斗「3文字!」

 その答えを聞いて先生が頷き、後ろで見ていた奈美も自慢げに頷きながら笑みをこぼした。


 父兄のひとりが、児童に聞こえないように、奈美に言った。

父兄「『ツグミ』もありよね」

奈美「あっそうか。でも、その鳥の名前はきっと知らないから」

先生「じゃぁ、松島君、答えは?」


海斗「つくね!」

 大きな声で自信たっぷりに答えた。

生徒「ははははは」

父兄「わははははは」

 大ウケで笑いが巻き起こった。

奈美「スッスッスッス」

 奈美も釣られて苦笑いした。


先生「『つくね』か。松島君はよく食べるのか?」

海斗「はい、よく食べます。でもお母さんの方がもっと食べます」

父兄「わははははは」


海斗「お母さんは、お酒を飲みながら食べます」

父兄「わははははは」


海斗「飲む量も、半端でないんです」

父兄「わははははは」

 大ウケで、何度も笑いが巻き起こった。


 奈美はどうリアクションをしていいのか、迷ってしまったが、

奈美「うーん、もう……」

先生「うん、あれはうまい、うまいよな。酒にも合うし」

 先生がフォローし、この場をうまく治めた。

海斗「はい」


先生「『はい』って、海斗君も酒を飲んだことがあるのか?」

海斗「はい。水と間違えて」

父兄「わははははは」


先生「誰にでも間違いはある。気にするな」

海斗「はい」


 海斗の担任は、思いやりのある先生だった。奈美はあとで担任の先生が下戸(げこ)であることを知り驚いたのだった。


【回想の終わり】


奈美「海斗、変なこと言ってもいいのよ。友達を傷つけるようなことでなければ」

海斗「うん、わかった」

奈美「みんなが笑うのなら、いいのよ」

海斗「わかった。じゃぁ行くよ」

奈美「いってらっしゃい」


 海斗はすぐ近くの通学班集合場所へと向かった。


 奈美は、市内のスーパーマーケットでパートタイマーとして働いている。奈美も後片付けを済ますと職場に向かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。