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メアリス、不穏な噂を耳にする

「そういえば王都は大変みたいだよ」


「何か騒動があったんですか?」


「遂に王族と教会との関係に亀裂が生じたらしいよ」


「えぇっ!?」


「教会から聖女の仕事をしてほしい、と再三要請があったんだけどそれを王太子が突っぱねているらしくてね……」


「国王様は?」


「説得はしているらしいんだけど全く聞く耳を持たない状態だそうだ、王妃様は王太子の味方だし、教会は蔑ろにされている、と感じていて衝突も時間の問題らしい」


「王太子様もなんでそこまで意固地になっているのかしら? 聖女が国の要である事は常識なのに」


「余程婚約者の事が好きなんじゃないかな? 彼女、ルイーザ・スペンダーは王太子と幼い頃からの関係で常にずっといたからね」


「貴族学院でも?」


「勿論、常に一緒だったよ、ただ……」


「ただ?」


「ルイーザ嬢はちょっと迷惑そうな顔を偶にしていたな、一方的に王太子様が溺愛している感じに見えた」


 あれ? 相思相愛じゃないの?


 もしかして王太子様が暴走していてルイーザ様は巻き込まれているだけなのかしら。


 そうなるとルイーザ様の聖女としての能力も怪しくなってきた。


 まぁ女神様が認めていないから現時点でまだ聖女では無いんだけど。


 変なとばっちりがこっちに来なきゃ良いんだけど……。


 この嫌な予感は残念ながら的中する事になる。


 そのルイーザ様が訪ねて来た事で全貌が見えて来た。


 



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