メアリス、女神と話す
「ん〜、暇ぁ……」
今日も今日とて草むしりをしながら墓地の管理をしている私。
やる事やってしまえば後は自由だし基本的に暇なのだ。
じゃあ町とかに行ってみたらどうだ、と思うだろうけどそれが出来ない。
なんせ墓守は私だけ、急な用やお客様が来たら対応しなければいけない。
……まぁ、滅多に来る事は無いですけどね。
ただ、ずっと1人という訳では無い。
『メアリス〜、来たわよ〜』
「いらっしゃいませ、女神様」
そう、女神様である。
偶に女神様がこうして現界してやってくるのだ。
銀色の長髪に蒼と緑のオッドアイ、そして誰もが振り向くであろう美貌とスタイルの持ち主、それが女神様だ。
「女神様、お仕事は済んだんですか?」
『仕事と言っても人類の願いを叶えるだけだからそんなに無いわよ、あ王都で流行っているカップケーキ食べる?』
「是非いただきます」
女神様、訪問する時は必ずお土産を持ってきてくれる、何とも庶民派なのだ。
「王都の様子はどうですか?」
『結界の弱体化が進んで来てるわね、そろそろ目に見える影響が出てくる頃よ』
「定期的に祈りを捧げないといけないんですけどね」
『どっちみち今の自称聖女がやっても弱体化は免れないわね、まぁ自分達の都合でメアリスを追放したんだから後悔すれば良いわね』
「新しい聖女様はそんなに力が弱いんですか?」
『そもそも、私が聖女として認めていないからね、私の声も姿も見る事は出来ないし論外よ』
そう、聖女になる為の条件は女神に認められるかどうか、私は何故か認められて聖女になったのだ。
こうして女神様と会話出来るのも聖女の条件だという。
教会もそれはわかっている筈なんだけどね……。




