17話 前向きな死に方を! 拾漆話 作戦
「はぁ…はぁ…」
何時間たっただろうか。いや実際には数分しか絶ってないのかもしれない
それなのにもう体はボロボロだ。
体は傷まみれ、左目の視界は赤に染まり左腕に関しては動かない
疲労は剣を降ることすら難しいレベルだ。
アドレナリンが全開なのか、はたまたもう痛みを感じる部分が死んだのか。
痛みはない。それが恐怖でもある。
「お前については大体わかった。
遠距離武器は弾は8発、打ち切ったら容器を変える必要あり
魔法に関してはもはやMP切れで使えない
剣はもはや振れない
もはや勝つ術はない」
まじで言ってんのか、こいつさては切り札が無いか確かめるために手抜きしてたな。
「もう無理か…でも…」
「でも?なんだ?」
勝ち目はない多分相手が小指だけでも負けるだろう。
それでも負けたくは無い。
死にたくもない。
でも取れる作戦は一つしか無い。
「アァ!オラッ!」
残った力を振り絞り持っていた剣を、銃を、マガジンを投げつける。
避けるほどもなく当たることなくそれていく。
それでもいい、一瞬でも時間を稼げ。
勝利条件はアテナがいることが大前提それが崩れてる。
もはや勝ち目が無い。なら少しでも稼ぐんだ。
アテネの時間を、命をかけて。
ジリジリと近寄ってくるディルムを睨む意味はないだろう。
「そろそろ終わりにさせてもらおう。その盾の限界もわかったしな。」
こいつアテネと俺で対応違過ぎだろ。
ふとアテナを見やる。
「!」
「なんだ、何が面白い」
アテネの体が少し跳ね、先程は規則正しかった呼吸が一気に早くなり荒れていく。
すぐに気絶から目覚めるかもという希望がつながる。
ならやることは一つ。
「馬鹿が」
そんな声が聞こえた。多分自棄かなにかになっているとでも思ったのだろう。
力に任せ思いっきりディルムに突っ込んでいく。
賭けるんだ、帰れる可能性に。
「頼むぜ神様!」
「ほざけ」
無理やり体を動かし体が当たる直前、体が跳ねた。
違う。跳ねたんじゃない左肩から右腰までが両断されちぎれ飛んでいる。
なのに痛みはない。ここまでくると笑えてくる。
意識が薄くなる。痛みを感じる前に、アテナが殺される前に、早く、速く意識を捨てなければ。
速く速く速く速く速く速く早く早くはやくはやくハヤク…
___________________________
目が覚める 今度は…校庭のウサギ小屋…?
「オルヴァデルム…ぴょこ田…」
傍らに寝ながら黒色の餌を貪っているうさぎ二匹に声を掛ける。
てかウサギ小屋ってことは今ほぼうさぎのうんこの上で寝てね…?
考えるのやめよ。
そんなことを思いながら立ち上がる瞬間頭に痛みが走る。
「お前らが食ってんの餌じゃなくて俺の髪じゃねぇか!」
咄嗟に棚から立てかけてあるハサミを取り出し食ってる髪を切り逃れる。
まさかこんなところで異世界で半強制的に鍛えられた反射神経がでるとは。
「さては貴様らディルムより強いな・・・」
そんなことを言いながら髪を貪るうさぎを持ち上げる
腹壊すなよ…
そんなこんなの一幕で風山はあの廊下に走り出すのであった。




