表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
いつかの世界の転移生活  作者: 双眼鏡
一章ワタシの国々 1幕 異世界の夕暮れ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

17/25

十六話 復讐戦

頭が痛い。


揺れる意識を無理やり掴み叩き直す。


ぼやけ眼に見えている光景は薄れた緑色に囲まれ何も見えない。

目をこすり向き直す。

透けて見えるその奥に見えたものは絶望そのものだった。


「ぁ…かぁ………?」


そんな声にならない声しかならない。

壁を支えにして無理やり立ち上がるそして眼の前の緑の壁を掴む。

音も立てずにそれはガラスのように割れ消え去る。


「…きさまぁ…!」


すべての元凶へと向き直る。

そしてその足元に目を見やる。


「かぜやまぁ!!!!!」


傷を負い倒れている風山を目にし我を忘れディルムに向けて走る。

(無茶だ。)心の何処かが冷静にそんなことを言い放つ。


けど冷静には居られない、友人が。弟の初めての親友が、眼の前で倒れている。

腰の柄から剣を取り出す。三本目の剣を掴み気づく、剣が一本ない。


弟に渡された剣がなくどこに飛んだかと少し周りを見やる。

そんな冷静さが何故残っている。眼の前でこんな事があってなぜ冷静なんだ。


見つけた。奴の足元に倒れている。

おかしい。死体がない。


考えられる可能性は3つ


ディルムが吸血鬼などの死体を喰らい回復する種族か

ネクロマンサーなどの死体を操る力があるか

邪魔になり別の場所へ捨てたか


そんなことはもういいやつを殺せば解決する。


「ア゛ァ゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!」


握った剣で奴を切り裂く


右肩から左足、左胸への突き、首への一振り、右足、左目、脇腹、鳩尾、右腕、指先

一箇所一箇所自分が出せる最高速度で切り裂く。


が、すべて防がれる。自身の怒りを込めた最速の剣ですら届かない。

どころか一向に反撃をしない。


遊ばれている。


ふざけるな

怒りに任せ狙いもなく剣を自分のできる最速で降る。

「いい加減にし「くどい」


そんな一言に遮られ声が止まる。

前を見ると相手の剣が自身の右胸の下あたりを貫通している。


剣が捻じられながら引き抜かれたと同時に血が自身の胸当てに染み出す。

そしてディルムは抜いた剣を鞘に戻し少し距離を取る


空気が漏れてうまく声が、息ができない。

気道の奥の方に違和感を感じ思わず咳き込んでしまう


血混じりの泡が出てくる、なんとか持ちこたえたとしてもまともに戦えない。


が、それはアテナが純血の人間だった場合だ。


「ッッツ!!!!!」


自身のうちにある人とは違う一部に任せ思いっきり剣を振り抜く、油断していたのか、それとも驚きのせいか。

反応が一瞬遅れアテナの剣撃が右腹から左ひざにかけてを切り裂く。


深手にはならなくても少しでもダメージはあったであろう。


「チッ!」


ディルムが深く舌打ちしながらアテナの股を右足で蹴り飛ばし距離を取る。


肺へのダメージが大きすぎたか、もはや口は血の泡でふさがり呼吸が困難になっていく。

舌で出来るだけ泡をまとめそのへんに吐き捨てる。


掃除担当の使用人には迷惑をかける。

無論この戦いが終わる頃には城ごと崩れ去っているだろうが。


少し距離を取るために後ろに飛び下がるが酸欠のせいか着地に失敗に膝をついてしゃがみ込む。


頭が回らない、早く直さなければ。


「イール…スイ‐…ボディ…」

王復治(コンペンセイション)



淡い光で傷跡を包むそうやって治療している間にもディルムは距離を詰めてくる

一歩また一歩と距離が近づく


眼の前にディルムが立つ。

治療中で何をされても抵抗はできないだろう。


ディルムが剣を掲げ上げる。

少しの抵抗の意を込め睨みつける。意味はないだろう。


「死ね、汚血」


瞬間血が吹き出す。胸を幾つもの攻撃で貫通され両膝が地面につく

ディルムの敗北を決定した。乾いた発砲音が8発戦場に響いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ