十三・五話 トート君のドキドキ魔法教室
「てなわけでご用意しました吸魔石!」
「なにがどうしててなわけなんだよ。」
風山が部屋のベット本を読みながらくつろいで居ると急に水色の水晶球を掲げてドアを蹴飛ばしながら入ってきた。
「かぁぜぅぇやぁまあぁ君。君は魔法を使ったことがあるか!」
「発音キモ。ないけどなんだよ」
「ならそろそろやっとかんと死ぬよ?」
小さな沈黙の後トートが走り寄り球を渡してくる。
「無茶苦茶な。んでこれなに?」
「魔力吸ってくれる石。魔法を使ったことないんだから限界量を超えそうなくらい魔力が貯まってるでしょ?そろそろ吸った方が良いかと思って」
「へ~そんなことするんだ」
「は?」
「え?」
またもや沈黙が流れる。かと思えばトートがいきなり何かを考えるように顎に手を当て部屋を歩き回る。なにやってんのこいつ。
そしてある程度眺めているといきなりトートが近づいてきて
「とりあえずわんかないけど使ってみよう!!」
「どう使うのこれ。」
「貸してみなされ」
言われたとおりトートに水晶を渡す。それを受け取るとトートはたまに右の手の平を置き何かを唱え始める。
「ファイア・ワン・ショット」
「火の粉」
唱え終わると突然、水晶の中に炎が表れ燃え盛る。かと思えば速攻で燃え尽きて消えてしまった。
「んじゃ、やってみ?」
「お…おう?」
水晶を受け取り手のひらを当てる、が何も起きない。
「どうすんのこれ…?」
「ぁあ~…そこからかぁ…なら…あの…そう!手に意識を集中させて一カ所に魔力を流すみたいな…?なんかそんなかんじ!」
全然分からん。が言われたとおり集中させてみる……無理だわ。魔力を流すってどうゆうことだ…?ん~……ぁあ。こう?違うか?
「なるほど!下手くそだな!」
「黙れ」
「しょうがないから?先生が?手伝ってあげましょう?」
そういうとトートは俺の手を握るように水晶に押しつけ少しずつ力を込めていく。すると俺の体を少し…全体が暖かく感じる。それを右手に集中……どうやんの?
「多分暖かいだろ?そこからなんか…思いつかないな…うん!トイレ、小便するときみたいな感覚」
「もうちょい良い例え無かったのかよ。メッチャ分かりやすいけど。」
言われたとおりにやってみるすると水晶がじわじわと近くに感じる。
「んでさっきの詠唱してみ?」
「えっと確か…ファイア………え~…ワン……ショット?」
「火の粉」
少しずつ水晶に振れている手のひらが熱くなっておりふと水晶を見るとトートの時とは比べものにならないくらい燃えている。
「燃えすぎじゃない?」
「今まで何年も貯めてた事を考えるとメッチャ少ない位よ」
「そうなんだ」
こっち来てからどのくらい経ってたっけ…?そんなすぐ溜まるんだ。
「そういやなんで気付いたの?」
「お前最近ぼーっとすること増えたじゃん。だから魔力排出に以上が起きてるのかなぁ…って思って」
「へぇ〜」
「まあとりあえず一旦終わりな」
そういうとトートは水晶をしまい。すこし体を伸ばすと
「んじゃ俺!また訓練サボってたから!逃げるわ!じゃあな!」
「ドアは閉めろよ」
言い切るか言い切らないかぐらいで頭にたんこぶ付いたトートが倒れてきたと同時に扉がしまった。
ナムサン




