099⚫️孤独な宇宙
ここに至り、例によってクルーが直接調査に向かうことする。
今回は、クドーと‘その他’という、‘失われた文明フリーク’のふたりだ。
複座の探査機に乗り組み、ワクワク感を隠しようもなく出発した。
「まあ、今回の上陸にはピッタリの人選ですよね。」と‘操舵手’。
「そうだな。ヒトの生存が探知されていない、ということは、今回も太古の痕跡をたどることになるのだろうかもしれん。」とわたし。
「わたし、思っていたより多くの絶滅文明があるんだ、ってことに、驚いています。」と‘もひとつ’。
「トウケツキが例外だった、ということだな。銀河連邦テラが宇宙で移民した以外に、現在まで‘テラ以外発祥知的生命体’は、発見されていないからな。」とわたし。
「恐竜人も、起源はテラ系だったんですよね。」
「そうだ、‘操舵手’。テラが唯一の知的生命体誕生地だ、とは考えないが、宇宙は広い。出会うには、まだまだ調査が必要なのだろう。」
クドーと‘その他’が上陸した。
大気組成分析では、呼吸が可能だが、
未知の病原体対応のために宇宙服の着用は欠かせない。
副長と地上に着いた。‘方舟’を見上げる。
あらためて、その大きさを実感する。
モニターで見ていた以上のスケール感だ。
これが木製なのか?胸がざわめく。
建造物の中に入る。大きな直方体だ。
元は何層にも分かれていたのだろう。各層の天井にあたる残骸がある。
一番開けた場所からは、いわゆる甲板にあたるものが、遥か高くに見える。
隙間から光が入って来る。
モニターで見た壁、‘稼働状態にあるもの’が存在に迫る。
「壁の向こうへの入り口は、どこだろう?」
副長が詳細に観察しながら言う。
最終的に壁を壊す、という方法もあるけれど、
なるべくなら現状で保存しておきたい。
ふたりで壁を探る。ん?突起があるぞ。
引っ張る。開かない。押してみる。だめだ。横にスライド。動かないなあ。
「副長、どうしましょう?破って入りますか?」
「いや、どこかに入口があるはずだ。探そう。」




