53/93
059●歩む4人
イルミネーションが輝く雑踏の中を、4人は静かに進んでいる。
クリスマスを前にした街は、人々の明るい表情で満ちている。
賑わう通りの中でも、4人の歩みは不思議なほど滑らかだった。
アキラは軽やかな身のこなしで、雑踏の中でも誰にも触れずにステップを踏む。
やれやれ、また、飛行機にのっちまった。慣れないよな、あいつには。
エイミーはラボインナーだけでなく、義体部分も含めてフル防御態勢。
ニット帽を被り、マフラーを巻いている。被弾したとしても、何ということはない。
ココアのセンサーは遅滞なく作動していた。
自分と仲間の動きだけでなく、衛星からのデータとも同期し、
周囲の状況を正確に把握している。
ジンは右掌に、微細な自然由来の直径6mmの球体を複数、握っていた。
いつでも指弾を放てる状態だ。
彼ら彼女らが到着したのは、その国の首都。
ここに至るまで、多くの時間を費やしてきた。
ブリッツの雇い主、彼、あるいは彼女を探すために。
膨大な情報を収集し、分析し、導き出した結論が、4人をこの地へと導いた。
破壊か、調和か。
どちらが、今という時代にふさわしいのだろうか。




