表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
51/93

057●美味しいお茶とため息

ゴライブはコロニア・ラベリアに戻った。

館に足を踏み入れると、彼の膨らんだ腹を見て、使用人たちは目を丸くした。


はち切れそうな服を脱ぎ捨てながら、ゴライブは旅の記憶を辿る。

料理人は調味料と調理法という宝を持ち帰り、

護衛は戦うことなく、食べることに専念していた。

結果、皆が少しずつ丸くなっていた。

ラベンダー公国での美食。

それは「月間レシピの天国」に載った料理を、

実際に見て、味わい、驚嘆する日々だった。


ゴライブは思う。

あれほどの領地を治めるロイ・ラベンダー・エンジェラム。

亡き父が嫌がらせのつもりで追いやった辺境が、

あれほどまでに変貌しているとは。

彼はコロニアの大地を見つめる。

自分には、到底及ばない。科学という魔法が、豊かさと安寧をもたらしていた。

山中の農地、海中の都市。どれもが、彼の想像を超えていた。

「勝てるはずがない・・・。」

ゴライブは深く嘆息した。


ノックの音が響く。

「入れ。」

力なく言うと、召使が香り高いお茶を運んできた。

一口含むと、緑豊かな公国の農地が脳裏に浮かぶ。

うまい。公国から持ち帰ったものか。

料理人も、なかなか気が利いている。


だが、その満足の味に包まれながらも、

ゴライブはもう一度、深くため息をついた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ