043⚫️’もひとつ’が有名人になるかも?
M78は自身の回収プランのデータを受信した。
同時にゼルダンの集団意識体も、その情報をキャッチする。
M78と集団意識体が共有する記録として、それは新たに追加された。
プランの実行時間がカウントダウンされる。
「よっしゃあ、僚艦から回収作業艇を射出する!」
「’その他’、了解しました!射出口、開きます。」
「’もひとつ’、作業艇を射出します。よろしいか?」
「よろしい。頼んだぞ!」
回収作業艇’ゾファー’が惑星ゼルダンに降下を始める。
「惑星から、撃たれませんかな?」
「そうやな。もし、わしらの予想が正しかったら、ゼルダンは攻撃ではのうて、回収に協力するはずや。Happy go lucky やけどな。」
’ゾファー’はM78に近づく。
エンターサプライズ号のモニターには、もう、はっきりと地表が映し出される。
’ゾファー’が吊り上げアームを伸ばし、6本爪を開く。
「M78が地表から上昇しています!あれは・・・筒状生命体がM78を押し上げてる!」
「’その他’、作業を続行するで!クドー、サポートしたってくれ!」
「了解しました、艦長!」
M78は無事、僚艦に回収された。
どのような情報を共有しているか、その開封は司令部で行われる。
「せっかく回収したのに、中身を見られないは残念ですね。」
「そうやな、’操舵手’。そやけど、もし、どえらい情報・知識やったら、あとでその機密性が問われるからな。わしらは、いじらんほうがええ。」
「’もひとつ’が微かに憶えていた、円周率の規則性とか、素数の絶対的な出現法則とか、そんなのなら、僕、すぐにみたいですけどねえ。」
「ま、無理に開いて、消えてしまう、なんてことがあると、責任問題ですからな。’もひとつ’が詳細を憶えていたら、今頃、研究対象にされていたでしょうな。」
「副長、脅かさないでください。わたし、本当に、見出しを見た程度なんですから。」
「見出しだけでも、本の概要はわかるからね〜。’もひとつ’、これから有名人になるかもよ。」
「マリカさん、からかわないでくださいよ〜。」
エンターサプライズとその僚艦は、司令部のある惑星をめざす。
M78、おつかれさまでした。




