第七話 ドラゴン 送り返される
【楓視点】
お姉ちゃ……玲奈さんがそういった後、ダンジョン内に綺麗な金色の魔法陣が現れた。
「このドラゴンをアイツの場所に送り返してあげるから、もうちょっと待っててね!」
(送り返すというけど、どうやって送り返すんだろうか……)
そんなことを思っていたら、玲奈さんはゆっくりと目を閉じた。
右手を天へ掲げる。
その瞬間、ダンジョン中の魔力が震え始めた。
ゴォォォォォ……
空気そのものが唸りを上げる。
「な、何これ……」
思わず声が漏れる。
魔力が、金色の光となって玲奈さんのもとへ集まっていく。
まるで世界そのものが玲奈さんに力を貸しているようだった。
金色の魔法陣は一枚では終わらない。
二枚。
三枚。
四枚。
次々と空中へ展開され、ダンジョン全体を覆い尽くしていく。
その光景はあまりにも幻想的で、思わず見惚れてしまう。
「これが……Sランク探索者……?」
私が知っている魔法とは、あまりにも次元が違う。
ドラゴンも危険を察したのだろう。
「GAAAAAAAAAAAAA!!」
今までで一番大きな咆哮を上げると、玲奈さんへ向かって一直線に突撃した。
「危ない!!」
思わず叫ぶ。
けれど玲奈さんは慌てる様子もなく、小さく息を吸った。
そして、静かに詠唱を始める。
「──天を巡る光よ。」
「万象を照らす聖なる輝きよ。」
「我が願いに応え、その迷える魂を本来あるべき場所へ導け。」
玲奈さんの声が響くたびに、金色の魔法陣はさらに強く輝きを増していく。
そして彼女は、静かに右手をドラゴンへ向けた。
「──帰還光門」
次の瞬間、ドラゴンの足元から巨大な金色の魔法陣が展開された。
「「「「え?」」」」
みんなの声が一つになった瞬間、金色の光を残して消えた。
ただ、その瞬間。
『送り返すんじゃなくて倒してほしかったんじゃよ儂は!?!?』
なんていう声が金色の中から聞こえたのは気のせいだと思う。
【主人公視点】
とりあえずあのダ女神のもとへ送り返した。返したのはいいのだが……
(何が『倒してほしかったのじゃ!!』やねんふざけんなよあの女神)
いやほんと、確かに『わしを倒すのじゃ!!』って言ってから17年…一度も倒しに行かなかったことは悪いかもしれないけどさぁ!それにしたってもほかにやり方とかないわけ?それこそ夢に出てくるとか。
「え~と、あなたは?」
そんなことを思っていたらさっき雷魔法を使っていた女の子に声をかけられた。
「さっき言った通り、白銀玲奈よ。一応Sランク探索者をしているわ。はい、これがギルドカードね」
そういってギルドカードを渡す。
―――――ギルドカード―――――
【所属:Sランク探索者同盟】
【氏名:白銀玲奈】
【スキル】
・全属性
【ランク:S】
【最高攻略ダンジョン:S】
【称号】
・神の寵愛を受けし者
・神へと挑戦する者
・世界で唯一人の全属性の使い手
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「なんていうか…すごいですね……そういえばなんですが今って配信に移っちゃってるんですけどいいですかね?」
:い ま さ ら
【白石花音】
:それはさすがに聞いておかないとダメでしょ!
:は?なにこれ神の寵愛!?
:しかも全属性の使い手ってどういうことだよ!?
【神代凛】
:ちょっとこのカード配信に移っちゃダメなやつでしょ!
:やっぱり移っちゃダメなのねwww
:Sランク探索者同盟所属って何?
【氷室蓮】
:てか神へと挑戦する者って何なんだよwww
えホントに何?聞いてないんだけど
:同じSランク仲間も聞いてなくて草
「いい悪いの前にまず自己紹介しようか。そうしないと誰をどう呼べばいいかわからないでしょ?」
「それもそうですね!でしたら私から。私の名前は一ノ瀬優奈です。ランクはA寄りのB。一応配信者をしています!」
「それと、こちらで気絶しているのは事務所の後輩の東雲日葵です。」
「私も一応自己紹介しておこうかな。私の名前は桜庭楓。ランクは最近上がったばかりのD。中学三年生をしているよ!」
「で優奈ちゃん?でいいかな。そのドローンは何?それと配信って?」
「このドローンは配信をするためのもので…配信っていうのはダンジョンでドローンを使ってリアルタイムで探索している様子をお届けする職業です。」
「え~とつまり?今もナウで全国放送してるってこと?」
「はい」
「……あのカードあんまり人に見せちゃダメなんだけど」
「あれもしかして私やっちゃった感じですか?」
「まぁあとで同盟に土下座しとくからそこは別にいいよ」
「え~と、これ何の時間ですか?」
「……」
閑話休題
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「とりあえずみんな落ち着いたかな?何か聞きたいこととかある?」
「それじゃあ―――――――」




