第八話 質問 そして楓の吐露
「それじゃあ私から一つ聞かせてもらっていいですか?」
「うん?スリーサイズならちょっと恥ずかしいから配信外でお願いね!」
「この状況でだれがそんなの聞くんですか!?」
:俺らやで
:優奈ちゃん聞いてくれそれがワイらの総意や!」
「コメントは聞いてほしいみたいよ?」
「そんなのしりませんよ。それで!全属性ってどういうことですか!?」
「そのままの意味だよ。今のところは火、水、風、雷、氷、土の基本属性だけだね。そのうちは特殊属性の聖属性や闇属性なんかも使えるようになるんじゃないかな。」
「なんていうか、規模が多くてよくわかりませんけど、とにかくすごいですね……」
「優奈ちゃんはこれくらいでいいかな。コメントの人たちは何か聞きたいことある?」
:全属性ってチートじゃね?
:いやいや、それより「今のところ」って何?
:まだ増えるの!?
:聖属性って普通使えないやつじゃ……
:闇属性まで使えるの?
:待って、全属性って神話レベルでは?
:さすがSランク……頭がおかしいwww
:火、水、風、雷、氷、土だけでも十分おかしいんだけど?
:そのうちって軽く言うことじゃないwww
【神代凛】
:レイナちゃん、また変なこと言ってる……。
【氷室蓮】
:いや、アイツの「そのうち」は信用しない方がいいぞ。毎回とんでもないことになる。
:Sランク公認で草
:やっぱり化け物なんだな……
:じゃあ今一番強い魔法って何なんですか?
:ドラゴンを送った魔法はなんなの?
:神へ挑戦する者って称号の意味を教えて!!
:ていうか、何歳なんですか!?
:彼氏いますか!?
「最後の質問した人、あとで正座ね?」
:ご褒美です!!
:草
:ありがとうございます!!
「喜ぶんじゃないわよ!」
思わずツッコミを入れると、その場にいた優奈ちゃんと楓ちゃんが吹き出した。
「配信って……いつもこんな感じなの?」
「はい。今日はむしろ大人しい方ですね。」
「……嘘でしょ?」
思わず頭を抱える。
「頭が痛くなるわね……」
「まぁそれは頑張って慣れてもらうということで……」
キッツ。前世の自分とあの女神と話すとき並みにつかれるわコレ。
「まぁ一つ一つ答えていきましょうか。あぁそれと蓮、これだけは言っておくわ。私はもっとやばい魔法を最終的に使えるようになるわよ。」
「それじゃあ順に答えていくわね。『今一番強い魔法』これは諸説あるんだけどまず一つはさっき使ったやつかしらね。あれはダンジョンの入り口に入るのと同じ原理の転移魔法なのよ。ただ、転移先が多次元的空間(ダ女神空間)に強制的に飛ばすやつだからまずはあれが候補に挙がるかな。」
「ほかには火、水、雷、土の同時発動が一番強いかな。土属性で壁を作って火と水で爆炎魔法を作って、それに雷を乗せる。この2つが私が使える中で一番強いんじゃないかな」
:さすがのSランククオリティ頭おかしくて好き
:ダンジョンの入り口と同じ仕様(転移先は多次元空間)←は???
【神代凛】
:4属性の同時発動魔法!?
【氷室蓮】
:お前は何を目指してるんだ!?魔王にでもなるのか!?
:ま お うwww
「『何を目指すつもり』……かちょうどいいね。私の称号にもつながるしこれにこたえよう。といってもそのままだけどね。とある女神を倒す。これが私の目標だよ。」
:魔王じゃなくて神殺しでしたwww
:ここまでくると一周回って笑ってまうわ草
「さて、これが一番大事な質問ね。『何歳ですか?』17歳現役ピチピチ女子高校生よ!『彼氏はいるか?』これはね~友達にもよく言われるんだけど私は男をそういう目でみれないのよね。(だって前世男だから)だから必然的に恋愛対象がおんなになるのよ。そしてそっちの気がある女の子ってめったにいないの。だから私に恋人は居ないのよ。」
:ピチピチ……昭和の人間ですか?
:↑草
【神代凛】
:こういうところがおじさん臭いって言われるのよ玲奈っちは!てかアンタレズなの!?今初めて知ったんだけど!?
:Sランクってもしかして仲悪い?
「Sランク自体はみんなでご飯とか言ったりしてるよ~!まぁ私は一回しか言ったことがないけどね!」
:玲奈さんもしかしてボッチ?
「……チッコイツコロス」
「さて、質問はこれくらいかな?じゃあ優奈ちゃんに返すね~」
「……あの!」
「なに?」
「これだけは聞かせてください。玲奈さんはこれから配信する気ってあったりします?」
「難しい質問だね。とりあえず結果だけを言うと、私一人では配信をする気はないよ。ただこれは、私が機械を使うのが苦手だから。だから今回一緒に来た楓ちゃんと一緒なら配信はするよ。」
:ギャグセンスおじさんに機械音痴……やっぱりおじさん?
:俺も思ったけどそれを口にするのはやめとけ殺されるぞ!
【氷室蓮】
:そうだぞ。アイツは沸点がどこにあるかわからん。だから気を付けるんだ!
「氷室殺す」
:ヒェッ
:画面の向こうまでくる殺気!?
:これ直接浴びたらどうなるんだよ
:絶対漏らすなwww
「それじゃあそろそろ終わろっか!バイバーイ!」
そういって彼女は配信を切った。
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「一気に登録者が80万人になってる!?」
「それってすごいの?」
「すごいよ!私が2年間かけて達成した40万人が一瞬でダブルスコアになったからね。」
「それじゃあわたしは帰るね!あぁそれと、連絡先交換しよ?」
彼女がそういうので連絡先を交換した。
「フフッありがとうね!それじゃあバイバーイ!!」
そういっていまだ気絶していた後輩さんを連れて帰っていった。
【楓視点】
「で?お姉ちゃんどういうことか説明して?」
優奈さんと日葵さんが帰った後、私はお姉ちゃんにそう聞いた。
「うん、わかった。全部説明するね。」
そこからお姉ちゃんはすべて話してくれた。15歳になってステータスを見たときに全属性と書かれていたこと。ギルドに行って魔法を使って姿を変えて偽名で登録したこと。そして気づいたらSランクになってたこと。このままじゃまずいと思って本当の姿でもう一度ギルドに行って登録し直したこと等々。すべてを聞き終わって私は言った。
「馬鹿じゃないの!?」
パァン!
私がお姉ちゃんの頬を平手打ちした音がダンジョンの静かな空間に響き渡った。
「え?」
まさかたたかれると思ってなかったのだろう。素っ頓狂な声をお姉ちゃんは上げていた。
「お姉ちゃん…私はあなたにとってそこまで信用できない人間?心配をかけたくなかった?どっち?」
「違っそんなわけ!」
「まぁどっちでもいいけど。お姉ちゃんがどう思って私に言わなかったのかはわからないけど、結果的にバレて私に迷惑をかけてるの。だったら最初から言って。それなら安心するから。」
「……わかった。ごめんね、心配かけて。」
「いいよ別に。」
「でも次、私に隠し事したら監禁するから。」
「……え?」
「家から一歩も出させない。探索も禁止。ご飯も私が作る。必要なものは全部私が持ってくる。」
「ちょ、ちょっと待って?」
「安心して? 一生困らないようにしてあげるから。」
「それ安心できる要素どこ!?」
「え?」
「え?じゃないよ!?」
「だって、お姉ちゃんまた危ないことするでしょ?」
「それは……」
「だから監禁。」
「結論が怖い!!しかもなんだか目のハイライトが消えてる気がする!?」
「ふふっ。」
お姉ちゃんが青ざめている。 ……そんなに変なことを言ったかな?
「大丈夫。お姉ちゃんは私がちゃんと面倒見るから。」
「そういう話じゃないでしょー!?」
「何が……?」
「え、なんで不思議そうなの!?」
お姉ちゃんの悲鳴がダンジョンに響き渡るのだった。




