話し合いのようですよ?
「シン、これって……」
「…あぁ、まだダンジョンが続いているらしい」
「未知の階層…って事ですか」
「とりあえず一旦階段の上の方に戻って、どうするか決めましょ?」
エリンの言う通り、階段を上り、魔物に察知されないところ辺りまで戻る。
「それで、どうしましょうか?先に進むか一旦引くか」
そのままエリンが進行で話し合いが続く。
「私は、引くべき、と思う。消耗が激しい」
「特にウィズさんの最後の魔法なんて消費魔力激しいですしね。私もウィズさんに賛成しますよ」
どうやら魔法使い組は引くべきと、思っているらしい。
確かにこのダンジョンは魔法使いの消耗が激しいからな。
当然の意見だろう。
「私は先に進むべきだと思います。私の回復魔法の出番がまだほぼ無いのでもう少し進んでも大丈夫じゃないですか?」
「私も先に進みたいです。どれくらい強くなったのか、試したいってところもありますが……」
アリアとエチカは先に進みたいと思っているのか。
まぁ、確かにアリアの言う通り、回復魔法に頼るほど負傷はしてないし、道中の余裕はあるだろう。
エチカは恐らく、不完全燃焼なんだろう。
こんなダンジョンじゃ動きが制限されて、エチカの素早さが阻害されているからな。
「シンはどっち?」
「俺は、引くべきだと思うぞ。ウィズの言ったようにこのダンジョンは魔法使いの消耗が激しい。二人の意見を優先するべきだろう」
「私もそう思ってた。シンの言う通り、今回は引き上げよう?」
そういう訳で今回は一旦引き上げることになった。
上層に向かっている途中、アリアが何かに気付いたようで話しかけてくる。
「シン、そう言えばテンペストって鳥型の魔物じゃなかったでした?」
「あぁ、テンペストは鳥型だ……ぞ?」
ん?鳥型?
……ってことは十五階層のあの魔物はテンペストじゃない?
基本的にダンジョンのフロアボスは下層に降りれば降りるほど強くなると言われている。
正直体感的にだが、先程の魔物はAランク、もしくはSランク指定があってもおかしくない強さだったと思う。
もしテンペストが強さの関係で下の階層にズレたのだとしたら、確実にSランク程の魔物ってことになる。
『激風の縦穴』はBランクダンジョンだったはずだし、最終階層の敵も強くてAランクのはずだが……
もしかしたら、ダンジョン変化の際に他の魔物と同様にテンペストも変異している可能性があるか。
まぁ、俺達には変異していたとしてもそれを確かめる術はない。
もし、また次にこのダンジョンに潜る際は気をつけるとしよう。




