迷宮攻略は順調のようですよ?(2)
階段を降りていくとそこにあったのは円形の闘技場のような場所。
どうやらここの舞台は変わってないようだ。
その円形の闘技場の真ん中に佇むのは二本の角を生やした赤黒い魔物、つまりブラストバイコーンだ。
ブラストバイコーンは俺たちの姿に気付いたのか、嘶き声をあげて風の鎧を纏う。
風の鎧を纏うのは戦闘態勢を整えた証拠だ。
「それじゃあ、ウィズ、エリン。頼むぞ」
「「任せて」ください」
二人の返事が返ってきたと思うと同時にブラストバイコーンがその強靭な脚力でこちらに突っ込んでくる。
パーティーの真ん中に入られて暴風をばらまかれたら厄介なことになる。
じゃあ、こっちはこっちで仕事をするとしよう。
既にウィズもエリンも詠唱に入っていて動いて躱すことはできない。
つまり俺が躱すとモロに突進をくらってしまうため、俺も躱すことは出来ない。
ならばどうするか。
当然受け止めるに決まっている。
俺は縦を深くかまえ、突撃の衝撃に備える。
もちろん、気による身体強化も限界近くまでかけている。
そして、正面からブラストバイコーンと衝突すると、俺の体は宙に浮き、後方に弾き飛ばされる。
大きなダメージはないが、やはり体格差と勢いのせいで押し負けてしまう。
しかし、ブラストバイコーンの突撃もそこで止まっている。
俺が吹っ飛ばされて一因には風を解放されたこともあるので、もうすぐには吹き飛ばすことは出来ないだろう。
「「天より来る風の精よ。我が魔力を糧に敵を切り刻め『ウィンドトルネード』」」
ウィズとエリンの魔法によりブラストバイコーンの纏う風の鎧を剥がすために二つの竜巻がブラストバイコーンにぶつかる。
すると、ブラストバイコーンの体表に傷がつかないが風の鎧はキレイさっぱり無くなった。
風の鎧を失ったブラストバイコーンの体をリンとエチカが切り刻み始める。
風の鎧がなくなったことにより、物理的な攻撃手段が通るようになるのだ。
風の鎧を失ったブラストバイコーンなんて雑魚同然だ。
とはいえ、少し経つと再び風を展開するため、急いでトドメを刺さなくては行けないが……そんな心配は無用のようだ。
俺は急いで駆け寄ってきたアリアの回復魔法での治療を受けながら二人の様子を眺める。
痛みに悶えるブラストバイコーンを隙のない連携で切り刻んでいく。
リンは鋭く強力な攻撃を、エチカは細かく数の多い攻撃を、それを交互にくらっているブラストバイコーンは少しすると抵抗をやめ、地に伏した。
どうやら力尽きたようだ。
それぞれがそれぞれの仕事をしっかりこなせたようで良かった。
俺たちはブラストバイコーンの素材をしっかりと回収し、次のフロアへ向かう階段で休息を摂ることにした。




