睡眠をとるようですよ?
リン、エチカ、エリンさすがに疲れてきているようだったので、今日はゲイルエイプを倒して次の階層に行く階段あたりで睡眠をとることになった。
階段部分なので、やっぱり満足には眠れないため、疲れは残ってしまうだろうが、寝ないよりマシだろう。
「それじゃあ、みんな寝ていいぞ。見張りは任せろ」
階段部分は魔物は何故か来ないため、そちら方面は基本的に安全なのだが、ダンジョン内にはほかの冒険者が来ることがある。
その時、全員寝ていると善良な冒険者ならいいが、悪質な冒険者だと装備を剥がれたり物資が無くなったりするため基本的に見張りは必要だ。
「シン、ありがとう」
みんなが俺にお礼を言いながら寝始める中、ウィズがこちらに寄ってくる。
「私が、起きたらシンも寝た方がいい」
「いや、大丈夫だぞ?それよりもウィズたちの方が疲れてるし、ゆっくりと寝た方がいい」
そうやって思ったままのことをウィズに伝えると、何故かウィズは頬を膨らませた。
「シン、無茶しないで、寝るの!」
「お、おう……。わかった」
ウィズにしては珍しく、少し強めに言われたため、承諾してしまった。
しかし、ウィズはその返答を聞くと満足げな顔をして、俺の肩に頭を乗せ、体も完全に俺に預けるようにして眠り始めた。
ウィズとの距離が近いことにより、ほのかに香る甘い香りが鼻腔をくすぐる。
まいったな……これじゃあ動けない。
つまり何かあったら自分も起こせ、ってことなんだろうな。
ウィズなりに気を使ってくれているってことか。
その後、特に何事もなく時間は過ぎていき、本当にウィズが早めに起きだしてきたため、ウィズと交代で壁を背もたれに眠ることにした。
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「シン、寝てる?」
安らかな表情で寝息を立てているシンから返事が返ってくることは無い。
私は確実にシンが寝ていることを確認すると、そのシンの体を少しずつ移動させる。
目的はもちろん、シンに膝枕をしてあげる事だ。
シンが起きないように慎重に体をずらし、シンの頭を自分の膝に載せることに成功する。
シンが寝顔は安心しきったように安らかなので、いつもの頼もしいシンとは裏腹に可愛く見えてくる。
私はそのシンの寝顔をみて、つい頭を撫で始めてしまう。
そうしてもシンは起きることはなく、眠り続ける。
私だけこんなに美味しい思いをしている優越感に浸る。
寝る時もシンの隣で、シンが寝る時も膝枕なんかしちゃって、今だけでもシンを独占しているようだ。
私は少し早めに起きた為残っていた疲れも全て吹き飛ぶほど、この時間が嬉しかった。




