シン協定締結のようですよ?(1)
本日二話目です
「こんな大きなおうちに住めるなんて夢みたいっ!」
「たしかに昨日まで宿屋の二人部屋に無理に三人で寝ていたのが嘘みたいですからね」
「なんてったって一人一人に個室があるもんね」
今日はシンが家を買うということで、その…もしかしたら将来一緒に住むかもしれない家を真剣に選んでいたつもりだった。
しかし、シンが探していたのはパーティー共用の家だったのだ。
通りで大きいサイズの家ばかりだったのか、と言われた後に納得した。
ただし、一緒に住むことができるという点についてはとてもうれしい。
なんてったってこの家の個室にはかぎが掛かっていないのだ。
つまりは……『そういうこと』が容易にできてしまうのだ。
もちろん、それはシンからの……っていうのも含む。
つまり、この家はシンのハーレム……かもしれない、ということだ。
そこまでの思考には即座にアリアもたどり着いたようで、シンに関する協定の内容を変更することになった。
ちなみに元々の協定内容は、抜け駆け禁止とどちらが選ばれても文句を言わない、だったのだが今回の件でシンがどちらとも選んでも快く許可する、となった。
正直この変更は私たちにとっても都合がいい。
私もアリアのことは好きだし、どちらかが選ばれるのも心苦しいと思っていた。
この国では一夫多妻は認められているし、出来ればシンが両方選んでくれたらと思う。
「ところで、リン、エチカ。この家はパーティー共用なんだから当然シンも住むわけなんだけど……」
「はい、それがどうかしたんですか?」
「夜這いとかはしたないことしないようにね?」
……エリンも気付いていたのか。
「し、し、ししないよ!?」
「そう?アリアさんとウィズさんは夜這いする気かもしれないけれど……」
「しませんよ!その…シンからされたら話は別になりますけど……」
アリアはもじもじしながら指の先を突き合わせている。
うん、アリア可愛い。
でも、このままだと完全に夜這いが禁止されてしまってアプローチかけるのが難しくなってしまう。
私たちがずっと迫っていても全然気付くことのなかったシンのことだ。
普通に行っても無駄に終わってしまうだろう。
「……みんなで、シンの部屋に行くなら、ありにしない?」
そう思った私はシンの望みとも合致しそうな提案をする。
リンもエチカもエリンもみんないい子だし、シンがみんなを選ぶならそれはそれでいいだろう。
「そんなのもっとダメですよ!」
「なんで?シンはみんなこの家に囲った。つまり、そういうことかもしれない」
「そうかもしれませんが……」
エチカにはハーレムは難しいようだ。
でも、シンが望むなら、そうしてあげたいし、どうしよう?




