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シン協定締結のようですよ?(2)


「リンもエリンも一夫多妻は嫌ですよね!?」


その言葉への返答は静寂を持って返される。

どうやら嫌がっているのはエチカ一人みたい。

ならば、エチカを丸め込めば全員協定に組み込めるかも?


「エチカ、これが答え。みんな、シンの自由にさせたい」


「そんなぁ……リンは嫌じゃないんですか?シンが他の人も好きになるんですよ?」


「その…私の事も好きで居てくれるならいいかな…って」


「……じゃあ、エリンは?」


「エルフは元々数が少ない種族だから一夫多妻は普通なのよね」


「そう…ですか」


エチカは唖然とした様子だ。

どうやらみんな、自分と同じ考えだと思っていたらしい。


「エチカちゃん、別に無理に一夫多妻を受け入れろ、と言っているわけじゃないのよ?ただシンがそう望んだならそうさせたいっていうか……」


「私も、みんなのこと嫌いじゃないから、一人だけっていうのはなんか、残念」


そう、これは私たちにも得がある話だ。

なんて言ったって全員選んでもらえる可能性がある。

そしたらみんな好きな人と結ばれて幸せじゃないだろうか。


「確かに全員もらってもらうって言うのも良いですね……。でも私はシンの特別になりたいんです」


「全員特別じゃダメ……?」



「ここにいる皆をお嫁さんに貰ったら私の事なんかシンは忘れちゃいますよ…」


そういった途端、エチカの頬を平手が襲い、乾いた音が鳴り響いた。


「シンはそんな人じゃない!それにエチカだってそんな簡単に忘れられるような人じゃない!私の大事な二人を侮辱しないで」


頬を叩いたのはリンだった。

顔を真っ赤に染めて、目は少し潤んで見える。


「エチカ、シンもここにいる皆もそんな酷い人じゃないのは知ってるでしょ?」


「そう…ですね。分かりました。もしシンが一夫多妻を望むなら、そうしましょう」


「まぁ、まだシンがそう望んでいると確定している訳じゃないですしね?」


……そうだった。

アリアの言葉で思い出したが、まだシン自身がそうしたいって言ったわけじゃないんだった。

でもとりあえずどちらでもいいように……


「ルールを、決めよう」


そうしてみんなで話し合った結果、以下のようにまとまった。


・シンへのアプローチは自由にできること

・シンの情報はみんなに共有し合うこと

・シンに無理に迫ることはしないこと

・みんなで仲良くすること


こうして、新しい『シン協定』は締結された。


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