お祝いのようですよ?
「わぁ……キレイ…。ありがとうございます!」
うん、やっぱりファノンはみんなの中で一番いい反応を見せてくれるからこっちも嬉しくなるな。
「ファノン、それは一人の時には見えないようにしておけよ?それ目当てで襲われたりしたら危ないからな」
ファノンに贈ったのは暗めの青い石をブローチにしたものだ。
ちょっと大人っぽくもあるが、何故かこれが似合うと思ったのだ。
実際、ファノンが嬉嬉としてブローチを服に付けた姿はとても様になっている気がする。
「似合ってますか?」
「あぁ、似合ってるよ。可愛いな」
ファノンは恥ずかしかったのか、顔を真っ赤にして未だに貰ったアクセサリーの話に花を咲かせているリンたちの元に走り去って行った。
「シン、これ……指輪ですか?」
「なんで、二人とも指輪に紐がついてる?」
「いや、指輪って…ほら、特別な意味があるだろ?指につけるのは大事な人に貰うやつの方がいいと思ってな。本当は指輪以外で探してたんだけど、その指輪が似合うなって思ったから……」
俺が二人に贈ったのは、緑色の宝石をあしらった指輪だ。
だが、指輪を指につけるのは二人にとって特別な人がいいはずだと思い、急遽、首にかけられるように紐をつけてもらったのだ。
…この心配りが気に入らなかったのか、二人ともちょっと不満げな顔をしている。
やっぱり、指輪は嫌だったのか?
「……別に俺が贈りたいと思っただけだから無理に付けてくれなくても大丈夫だぞ?」
「付けますよ!当然付けます!ただ……ぅ、……ぃぃ…ゃなぃ……」
「えっと…後半声が小さくて聞き取れなかったんだが…」
「なんでもないです!」
…怒らせてしまったか。
やっぱり女の人にものを贈るのは難しいな。
「シン。私達は、待ってるからね?」
指輪を首にかけたウィズが俺にそう言ってアリアを追いかけて行った。
…なにを待ってるんだろう?
まぁ、いいか。
みんなは宿に戻る気のようだからちょうどいい。
宿の主人には予め、今日はお祝いをするからちょっと豪華な食事を作ってくれと食事の代金を渡している。
もうそろそろ夕方だしできている頃合いだ。
今日は徹底的にお祝いとして楽しむことにしよう。
その後、宿に戻ったみんなが用意してもらっていた豪華な食事に驚いたり、夜遅くまでみんなで楽しむことになった。
その日の夜は驚く程にぐっすり眠れた。




