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大物狩りのようですよ?(1)


さて、宝石屋があと二日もすれば、この町を去ってしまうので出来れば今日中に大物二体、ゲイルエイプとハリケーンバイコーンを討伐してしまいたい。

ゲイルエイプは五層目、ハリケーンバイコーンは十層目にいるので、急いで階層を下りる。

魔物は基本的に無視して突き進むので、大盾を構えて突進するように走っている。

気での身体強化によりそれなりの速度で走れているため、そうそう止められることはないし、体力には自信がある。

五層の前の階段まで突っ走ることは難しくはないだろう。

ちなみに縦穴を降りればいいじゃないか、と思うかもしれないが、縦穴を降りた先も空間がねじ曲がっていて、同じ層に降りてしまうので意味は無い。



そうして辿り着いた五層に降りる階段の前で少し休憩をとる。

ゲイルエイプは正直なところ前座もいい所だが、気を抜いていい敵ではない。

気による身体強化がかかってなければ風魔法が腕を掠っただけでも腕は無くなるだろうし、その巨大な体躯に押し潰されるのもできれば避けたい。


体力を回復させた俺は階段を降り、ゲイルエイプと対面する。

ゲイルエイプがいる層は大部屋1つで構成されているようだ。

壁を見ると、無数に穴が空いていて、そこからウインドエイプがこちらを覗いているのが見える。


ウキャキャッ!ウッキッッー!!


ゲイルエイプは大きな鳴き声と共に無数の風の刃をこちらに放ってくる。

それを合図に辺りのウインドエイプも俺の周りに群がり、ゲイルエイプよりは軽い風の刃を放ってくる。


俺はその飽和状態まで拡散された風の刃を躱したり、盾で流しながら同士討ちを狙い、倒していくが、どうしても躱しきれなかったり流せなかったりするのも少なくなく、体には少しずつ切り傷が出来ていく。


しかし、着実に減る配下と倒れない俺をみてら、ゲイルエイプが一鳴きする。

すると、ウインドエイプたちの動きが変り、俺を取り囲むのをやめ、ゲイルエイプの方に集まり、風の刃を一斉に放ってくる。


ゲイルエイプのランクが高いのはこれが原因だ。

相手に合わせて配下たちを動かし、戦略を変える。

その様子はさながら、軍隊のようであり、熟練したパーティーでないと、対応されきってしまって無残にも切り刻まれる。


今回は、俺が攻撃を流し続けるのを見て、攻撃手段はないと判断し、同士討ちを避けるために一箇所に集めたのだろう。


だが、それは俺の狙い通りの動きでもある。

大盾の両サイドに気と魔力を合わせた透明な壁を広げ、ウインドエイプとゲイルエイプの群れに突撃する。

当然、気での身体強化は最大までかけているため、地面を蹴る音が爆音かのように聞こえるほど物凄い勢いで駆ける。


そう、つまり、ウインドエイプもゲイルエイプも押しつぶす。

この魔物達は魔法は得意だが、肉弾戦は得意ではない。

そうは言っても未だウインドエイプは三十は残ってるしゲイルエイプの体は大きい。

しかし、俺の気による強力な身体強化がかけられた俺の筋力は易々とその群れを押しつぶし、絶命させた。


俺は必要な討伐証明部位だけ切り取り、しばしその場で休憩することにした。

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