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誤解していたようですよ?


「それで、なんで勇者からの誘いを蹴ったんだ?」


宿の再建作業を手伝った報酬の夕食を食べているとき、アリアとウィズが屋台で買ってきたのか、串焼きとスープをもって俺たちのところに訪ねてきた。

さっき会った時もそうだったが、二人の表情は平静を保とうとしているが、不満があることを隠しきれていない。

ギリーと何かあったことは確実だろう。

だが、そんなことより勇者からの誘いを断る理由の方が気になった。

冒険者の中で勇者のパーティーにお金を支払ってでも入りたいっていうやつは多いはずだ。

そうする価値があるほど、勇者パーティーの成長速度は速い。

過去の記録でも伝説と呼ばれるほどの冒険者は勇者パーティーに入っていた人がほとんどだ。

正直、そんなチャンスを蹴ってまで俺たちのパーティーに入ろうとする理由はないと思う。


「それは、ギリーが謝らないから――――」


「たったそれだけの理由で断ったわけじゃないだろ?」


勇者パーティーに入れるなら普通はパーティーメンバーが少し嫌いでも我慢して入るだろう。

つまり、ただ意地を張っていて馬鹿な真似をしているというのが俺の予想だ。

この二人は変なところで意地っ張りになるからな。

同じパーティーだった頃、ダンジョン内で魔物の数が多すぎていったん退避するときも、一番死ににくいタンクの俺が殿を務めて、最悪囮になるのは普通のことだ。

しかし、この二人はそれを断固として反対して、結局魔物を全滅させるまで戦うことになったりしたしな……


「えっと……それは………」


「アリア、もうしょうがない。言っちゃったほうがいい」


アリアとウィズは覚悟を決めたようにこちらを見る。

なぜか、ほんのり頬が赤に染まっている気がする。

他の理由があって、ただ意地っ張りになっていただけじゃないのか。

だけど、勇者パーティーに入れることに比べたら、どんなことも割と些細なことだと思うのだが……?


「私たちがシンのパーティーに入りたい理由は、シンの――――」


「待ってください!」


俺の隣で夕飯を食べていたはずのリンが唐突に声を上げる。


「えっと、このパーティーのリーダーは私なのでパーティーに入りたいなら私に……」


「へ?シンがリーダーじゃないのですか?」


言いかけた言葉をひっこめたアリアが少し間抜けっぽい声を上げて確認してきた。

実際、リンがリーダーなので頷いて答える。


「――――それを早くいってくださいよぉ!!」


何故か、破裂しそうなほど顔を赤に染めたアリアの叫び声があたりに響いた。


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