元パーティーメンバーに再会したようですよ?
「シン!やっと会えました!」
アリアは振り向くと同時に嬉しそうな声を上げて俺の手を握る。
ウィズもいつもはぶっきらぼうなのに、今はうれしそうな顔をしている気がする。
「シン、なんでフレスベルグに? ここの敵、弱い」
「お前たちこそなんでこの街にいるんだ?」
……いや、さっきゴッサスが言ってたほかの街からの応援か?
それにしては到着が早い気が――――
「もちろん、シンをパーティーに連れ戻すためにフレスベルグに来たんです!」
なんで俺を連れ戻したいのかは知らんが、少なくとも他の町からの応援ではないのか。
「「「ダメです!」」」
リン、エチカ、エリンが会話に無理やり割ってはいる。
「シンはもう私たちのパーティーメンバーなんですよ!それにあなたたちは一回シンを追い出したんですよね?」
「追い出すなんて――――「アリア!ウィズ!勝手にどっかにいくんじゃねえよ!」」
アリアが何かを言いかけた瞬間、ギルドの入り口の方から怒鳴り声が聞こえた。
赤髪に攻撃的な目つき、ギリーだ。
その隣にいる女性は見たことがないが恐らく俺の代わりのタンクだろう。
「おいっ、誰と話して…」
ギリーは俺のことを見て言葉に詰まり、顔を青ざめる。
まぁ、俺が実力不足って直接告げたのはこいつだし気まずいんだろうな。
しかし、ギリーは俺の横にいるリンたちのことを見ると口元をにやりとゆがめる。
「シン、横のそいつらは新しい仲間か?」
「ん?あぁ、そうだ」
「だとさ。アリア、ウィズ。無理強いはよくないよなぁ?」
その言葉にアリアは苦い顔をし、俺の手を握る力が少し強くなる。
「……シンはパーティーに戻りたいとは思いませんか?」
「まぁ、俺じゃ実力不足らしいからな。それに今は新しい仲間もいるし、戻る気はないかな」
「だそうだ。ほらさっさと戻るぞ」
ギリーはそういうとアリアとウィズの背を押してギルドから出ていく。
出ていく際のアリアとウィズは魂の抜けたような顔をしていた。
「あの…本当によかったんですか? 私たちのことは気にせず、シンがパーティーに戻りたいって言えば戻れたんじゃ…」
「いや、足手まといがついていくのもな… それにもう俺はリンたちのパーティーに入ってるわけだし特に行く必要もないだろ?」
俺はもうリンたちの仲間だし、こいつらはきっと強くなる。
それにまだ一日しか組んでないが一緒にいて楽しいし、いい子たちってのは十分わかったしな。
それに俺を必要としてくれているし、俺自身も守るって言ったしな。
「ところでエチカ、いいクエストは見つかったのか?」
三人はまだ不安そうな顔をしていたので、無理やりにでも話題を変える。
クエストの話は報酬がよくても日数がかかるのは防衛力として町に居なきゃいけない以上無理だからな。
「特にこれといったのはなかったですね。だから追加報酬の額にもよるんですけど、ダンジョンに行こうかと」
その言葉でさっき受け取った袋を思い出し、中身をテーブルの上に静かに出す。
「これが追加報酬らしいが…これはかなり弾んでくれたらしいな」
「小金貨20枚ですか!これなら無理にダンジョンに行かなくても大丈夫そうですね!」
「それに私の剣もなくなっちゃったので、今は予備を使ってますが新しいのが欲しいです!」
これだけの金額があればリンの剣だけでなく、エチカとエリンの武器くらいは新調できるだろう。
俺が防御に徹している間、攻撃するのはリンたちだからな。
パーティー全体の火力増強をしたほうがいいだろう。




