断片・■■ 山墳墓について
**山墳墓(仮称)は、平成**年に**県内で発生した一連の殺人事件に関連して発見された墳墓跡である。
周辺の文献等には一切の言及がなく、寺社でも存在を把握していなかった。ただし地主一族がこの墳墓を対象に祭祀を行っていたと思われる形跡があり、同地区の垂郷と呼称される狭い区域内でもそういうものがあるらしいとの認識はされていた様子である。
平成**年**月、地主一族の男性Aさんが祭祀を行っていた際に墳墓上部を覆っていたと思われる巨岩に落雷が直撃し破損したことで、内部が露わになった。
消防の現場調査で人骨が発見され、鑑定の結果、数百年前のものと判明した。
調査に入った **大学考古学科の研究チームによると、この人骨は奈良時代から平安時代初期の成人男性のもの。発見された骨は頭骨部分を欠いていたが、もともと埋葬されていなかったのか、落雷の際に紛失したのかは不明である。
当初、市の指定遺跡とすることが検討されたが、この墳墓には副葬品や棺がなく、隣接する**市温泉町の墳墓群と比較して埋葬の様式にも大きな隔たりがある。近世に古墳を模して造られたものである可能性が高いという指摘があるため、調査研究の結果を待って慎重に判断したいと**市教育委員会は声明している。
墳墓のある場所は私有地であるため、立ち入りは原則禁止となっている。




