王都公演の準備中です
チンチロのルール
3つのサイコロを振って、2つ同じ数字の場合、残りの1つが『目』となります
ひとり3回までサイコロを振れる
強い出目の順番は、ピンゾロ(1のゾロ目)
アラシ(2~6のゾロ目)
シゴロ(4,5,6)
目(1~6)大きい数字の勝ち
ヒフミ(1,2,3)
上記にあてはまらない物は、目無し
サイコロをお椀の中に振るのが正式ルールのようですが
ここでは机の上で勝負しています
ちなみにお椀からサイコロから飛びだすのは「しょん〇ん」って言うらしいです
昔の人は歯に衣着せぬ感じでいいですよねw
王都公演の前に町中で宣伝をしていたら、知らないおじさんに絡まれた
なので、双剣でちょっと身ぎれいにしてあげた
髭を剃り、髪の毛もボサボサだったので、短くして、サイドを刈り上げ
でも、途中で失神してしまったので完成形を見た時のリアクションは見れなかった
今頃どうしているだろうと思って、次の日も同じ宣伝をしたんだけど
昨日のおじさんは見当たらなかった
ちなみに今日はガロルドを護衛として連れて行ったので、絡まれるような事は無かった
立っているだけで抑止力になる男です、ええ
2日連続の宣伝だっただけに、昨日も見た人達がゾロゾロとついて来てくれたので
昨日より宣伝効果があった気がする
それが終わった後は、王都劇場へ向かい
明日の段取りを話合う
もうすでにダスティン公爵とマッキンリーさん経由である程度話はしてあったけど
明日早めに来て魔道具などを設置する予定なので、それの下見でもある
閉まっている時間にお邪魔して、魔道具を設置する位置などを確認して
ポールダンス用のポールも置いて、実際に使ってみて問題無いかを確認する
この日の為に移動式のポールも作っておいたのだ
固定式じゃないので、激しい動きをするとズレる可能性があるけど
それはカケッチさんの固定魔法で解決した
魔法って本当に便利だ
ポールは3つ置く予定なので、それの位置も決めて
劇場スタッフと最終確認
スタッフ「本当に定時刻開始でよろしいのでしょうか?」
「はい、遅れて来た人は静かに誘導してもらって。どうせ遅れるのは貴族とか富裕層の人でしょ?」
スタッフ「え、ええ・・・・まあ、そうですね。しかし苦情を申し立てられては・・・・」
「その時はパチュリー公爵の名前を出して良いと言われていますので、返金して帰って頂いて結構です。貴族相手に商売しているわけではありませんから。見たい人だけに見てもらえれば」
スタッフ「わ、わかりました」
「予約している人達には事前に連絡してあるんですよね?」
スタッフ「もちろんです。定刻開始。満席でなくても開演致しますと、しっかりと明記しておきました」
「ありがとうございます。そこまでやって遅れて来る方が悪いですよ。こっちだって仕事でやっているんだから」
スタッフ「は、はい。わかりました」
これは王都公演を見に来た時から決めていた事だ
あの日も1時間以上遅れて始まったからね
もっと早めに来いよって思った
のんびりするにもほどがある
その後は王都のお花屋さんへ顔を出し
明日以降、お花の出張販売をお願いした
これはパチュリーの劇場と同じ事をここでもしようと思っているからだ
最後の挨拶を終えて、お客様が帰る時に全員でお見送りしようと思って
そこでお客様から好きな演者に花が渡せるようにしたいのだ
好きになった演者との交流が出来たら嬉しいもんね
推し活は生きがいになる
お花屋さんも絶好の売り時だと喜んでくれて
出張費用はいらないとまで言ってくれた
なので、王都公演のチケットをお礼として渡しておいた
お花を売るのは公演が終わってからなので、ついでに見る事が出来るだろう
用事を終わらせたついでにお買い物をしてから、お屋敷まで戻ると
みんな練習していた
「え?まだ練習するの?さすがに疲れない?」
ルーファス「みんな緊張でゆっくりしてらんないみたいだ、戻ってからずっとこうだ」
「ええー、前日くらいは休んで欲しいんだけどなー」
獣人が体力のある人が多いとはいえ、さすがに疲れが出るんじゃない?
しょーがいなぁ、何か気が紛れるものがあればいいだろう
みんなを集めて、ある事を提案する
「みんな緊張して練習したいんだろうけど、さすがにやりすぎも良くないし、今から大会をします!」
「「「「大会ー?」」」」
「みんな大好きチンチロ大会です!優勝者には欲しい物を何でも買ってあげる!金貨100枚まで!」
「金貨100!」「すげぇ!」「何買おう!」
よしよし、みんなの気持ちがこっちへ向いた
予選はくじ引きでブロック分けをして、ブロックごとに総当たりで勝負をしてもらい
ブロック勝者一名だけが、決勝トーナメントへ進める
私とガロルドももちろん参加した
だって楽しいし
でも予選で負けてしまった
5回やって勝てたのは2回だけ
チンチロ奥が深いぜ
決勝トーナメントまで来たのは、メイラ、パペッティさん、リーヴァさん、ドーラさん、ノーラさん
そしてガロルドだ
「え、ガロ残ってるの?」
ハルマ「めっちゃ強いぜ。ゾロ目出してたしな」
「ええ!ガロ、チンチロ強いんだ・・・知らなかった」
ルーファス「女神の泉のチンチロは負け知らずだって聞いたぞ」
「ええ!?そうだったんだ!」
入っている所を見ないと思ったら、そんな事をしてたんだー、おもしろ
最初はメイラとリーヴァさんの勝負だ
「いけー!」「ゾロ目だー!」
みんなに見守られつつ、2人の対決が始まる
メイラ「負けないんだからー」
リーヴァ「ふふふ、大人の余裕というものを見せてあげましょう」
最初にサイコロを振ったのはメイラ、2回目で6を出した
メイラ「やった!」
「おお!」「強いな」「これは難しいな」
リーヴァ「なかなかやりますね・・・・しかし!同等の6かゾロ目を私は出す!せいっ」
コロコロと転がったサイコロは、1,5,4で止まる
目無しだ
リーヴァ「いやいや、まだまだ!」
2回目、1,2,4
リーヴァ「くっ、なにくそ!」
3回目、1,2,1
「うわぁ、2」「よえー」
リーヴァ「ふっ、ふふふ、こういう時もあります」
がっくりと項垂れたリーヴァさんが下がっていく
メイラ「やった!勝ったよー!」
ライラとアイラの所へ行き、一緒に喜んでいる
可愛い
次はパペッティさんとドーラさんだ
パペッティ「お手柔らかにー」
ドーラ「よろしく頼む」
先に振ったのはパペッティさん
パペッティ「えーい」
可愛らしい掛け声と共に振られたサイコロは、5を出した
パペッティ「なかなかいいんじゃないかしら?」
ドーラ「これは手強い、いくぞー」
大きな手で小さなサイコロを振るドーラさん
2,2,4
ドーラ「ぐぁっ」
パペッティ「うふふ、私の勝ちですー」
ドーラ「負けた・・・」
「いいぞー!」「男が弱い!」「なんでだー!」「あはははっ」
メイラに続きパペッティさんが勝ち残り、男性は負けている
次はノーラさんとガロルドだ
ノーラ「ふふ、優しくしてね」
ガロルド「それは無理だな」
静かにバチバチと闘志を燃やしているようだ
少し睨みあった後に、ノーラさんがサイコロを振る
ノーラ「えいっ」
コロコロと転がるサイコロは、2を出した
ノーラ「ええー、さっきまで高い目だったのにー」
ガロルド「いくぞ」
サイコロを振ったガロルド、コロコロと転がり、1回目と2回目は目無し
ノーラ「おねがーい」
このまま目無しだとノーラさんが勝つ
ガロルド「いくぞ」
最後に振ったサイコロは4,5,6
「シゴロだ!」「でたーー!!」「きたー!!」「つえーー!」
歓声が起こって、みんな歓喜している
「えー、凄い。シゴロ出た!」
ガロルド「俺の勝ちだ」
ノーラ「負けたわ、次も頑張って」
握手をして健闘を称えあっている
これで残ったのは、メイラ、パペッティさん、ガロルドの3名だ
奇数になってしまったので、決勝は特別ルールだ
3人で振って、一番目が高い人が勝ち
メイラ「負けないんだからー」
パペッティ「ふふふ、楽しいわねー」
ガロルド「よろしく」
3人が向き合い、最初にメイラがサイコロを振る
メイラ「えーいっ」
3回目で4、4,3が出た
メイラ「ああーーー、3かー」
パペッティ「では、次は私が」
優和な笑みを浮かべつつ、サイコロを振る
2回目で1,1,6が出た
「おお!強い!」「これは厳しいぞ!」「6か!」
見学しているみんなも盛り上がって来た
パペッティ「ふふ、勝てるかしら?」
ガロルド「これは手強いな・・・・だが、負けん」
気合を入れてサイコロを振るガロルド
コロコロと転がり、1,2,5で止まる
「ああー、あっぶない」「ひふみが出る所だったな」「おもしれー」
ガロルド「まだまだだ」
2回目を振るガロルド、1,5,6
「だぁー!目無し!」「これは厳しい!」「さすがに6は無理か!」
ガロルド「これで最後だ」
3回目を振るガロルド、3,3,6
「6!」「6来たーーー!」「つえぇ!」「負けてない!」
パペッティ「あらあら、これは延長戦かしら?」
「はい!ガロとパペッティさんで延長線です!」
「「「「うおおお!」」」」
さらに盛り上がりを見せる
パペッティ「ふふふ、負けませんよー」
ガロルド「お手柔らかに」
絶えず笑顔のパペッティさんは、ためらいなくサイコロを振った
5,5,6
パペッティ「あらあら、また6だわ」
「つえー!」「また6かよ!」「さすが決勝だぜ!」
ガロルド「強いな・・・・しかし、負けん」
1回目を振るガロルド1,4,5、目無し
2回目を振る、2,1,6、目無し
「うわぁー、後がない!」「目無し2連はキツイ」「パペッティさんが勝つのかー?」
みんなが見守る中で、ガロルドが3回目を振った
5,5,5
「で、でたーー!」「ゾロ目来たー!!」「やべえ!やべえ!」「すっご!すっごい!」
「きゃーー!」
ガロルド「俺の勝ちだな」
パペッティ「あらあら、さすがにお強いですね。いい勝負でした」
2人が握手している
「ええー、ガロが勝っちゃった」
これは思っても見なかった
ルーファス「俺はガロルドが勝つと思ってたぜ?」
「え?そうなの?」
ルーファス「だって負ける所見た事ないしな」
「え?それ本当?」
ルーファス「ああ、イカさまじゃないかって疑うほどだぜ」
「ええーー、そんなに強かったんだ・・・それは参加させちゃいけなかったかもなー」
申し訳ない事をしたかも
ルーファス「いや、誰も文句言えないだろう。運がいいだけだからな」
「確かに・・・3つのサイコロの出目を操れるとは思えないもんね」
ルーファス「だろ?」
勝ったガロルドに何が欲しいのか聞いてみる
「欲しい物は決まっている?」
ガロルド「お願いでもいいか?」
「うん、私が出来る事なら」
ガロルド「じゃあ、明日の夜ごはんはすき焼きが良い。ここにいる全員で」
「え」
「すき焼き?」「すき焼きってあれか?めっちゃ美味いやつ」
「すき焼き大好きー!」「やったーー!」
ガロルド「みんなで食べたいんだ。ダメだろうか?」
「いや、大丈夫だけど、それでいいの?」
ガロルド「ああ、金ならあるしな。すき焼きが食べたいから、どうせならみんなでな」
「そっか!了解!みんなー!明日の夜ごはんは超豪勢にすき焼きにするねーー!」
「「「「「やったーーー!!」」」」」
こうして思いつきで開催したチンチロ大会は終わった
結果、全員が楽しんでくれたし
ガロルドのお陰で、全員優勝みたいになった
明日はとびきり美味しいすき焼きを振舞おう!
ありがとござした!




