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生きてて良かったと 思いたい私の異世界転生  作者: 蒼氷


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第二拠点の『女神の塔の泉』

第二拠点の傍に作った『女神の塔の泉』

これは私が名付けたのではなくて、自然と拠点内でそう呼ばれるようになったのだ

決して中二病を発症したわけではない


私は『女神の湯』って呼んでるしね


とにかく人気で、連日激しい戦いが繰り広げられるので

サイコロを用意した


腕相撲とかで勝負するもんだから、それってずっと勝てない人が出て来ちゃう

だからサイコロを3つ振って、勝敗を決めてもらっている

いわゆるチンチロだ


ゲームとしても面白いし、数字で負けても、ゾロ目かシゴロを出せば勝てる

とても盛り上がって、これはこれで楽しそうだった


どの目が強いのかすぐにわかるように、木の板にルールを書いて

サイコロと一緒に置いてある


誰が入るのかで揉めている時はこれで勝負だ

子供も大人も関係ない


1回入れた人は3日休みで、また挑戦できるようにした

10日もあれば拠点内の全員が一周できるようにね


連日勝負している人達を見るので、10日ほど過ぎてもまだまだ人気のようだ


私はみんなと時間がかぶらないように、朝に入っている


朝風呂はまたいいのだ

朝日が昇って来るのも見れるし、ひとりでゆっくり出来る


王都公演への出発まで半分が過ぎた頃にリーヴァさんから「相談があります」と声をかけられた


「え?なんですか?珍しいですね」

リーヴァ「実は・・・・定期報告で公爵家へ戻っていたのですが、『女神の塔の泉』の話をしたのです」

「ああ、拠点内に新しいお風呂が出来たって?」

リーヴァ「はい、それで・・・・・自分も是非入りたいと言われてしまいまして・・・」


「え・・・・あそこに?」

貴族って外でお風呂入っていいものかな?

いや、トレール侯爵は入ってたけど・・・

あれは町中じゃないしな・・・いや?町の外の方がヤバいのか?



・・・・・何だかわからなくなってきた



リーヴァ「ちゃんと護衛もつけますし、水着を着用で入ってもらうので・・・いけませんか?」


「うーーーん、ダメじゃ・・・・・ない・・・けど・・・」

考えこむ、色々と問題はあるけど・・・


リーヴァ「けど?」

「みんなには平等でって言っちゃってるので・・・・公爵様がチンチロとか・・・・いや、でも、勝ったとしても他の人と入るのはちょっと・・・・」


困った・・・・

貴族様が来るから我慢してなんて言えない

ここではみんな平等なのだ、ジャスティンさんもそうなのだ


リーヴァ「確かに・・・・今さら公爵様が来るから今日は入れません、など言えませんね」

「そうなんですよね・・・チンチロで勝ったとしても、他の人と一緒に入ってもらうのもダメだし」

リーヴァ「・・・・困りましたね・・・」


「あの、もう無理なら諦めてもらうしかないと思うんですけど、ひとつだけ方法があって」

リーヴァ「そんな方法が?なんでしょうか!」


「朝風呂です。私はいつも朝に入っているんですよ。日が昇る時間に入るとそれはまた綺麗なんですよね」

リーヴァ「朝風呂・・・・それはまた贅沢ですね・・・」

「それか、もう日中ですね。認識阻害がかかっているんで、外からは見えませんし。多少うるさくてもいいのならお昼とかに・・・・」


リーヴァ「ああ、日中は確かに少々騒音がありますものね」

拠点内には100人越えが住んでいるのだ

話声や笑い声などがどこに居ても聞こえて来る

それはあの塔も同じだろう


リーヴァ「では朝風呂でどうでしょうかと聞いてみます。それが無理なら、みんなが飽きるまで・・・年単位で待ってもらうしかありませんね」

「はい、もし朝風呂を希望でしたら泊まれるように部屋を用意しておかないといけませんね」


リーヴァ「そうですね、良い部屋は空き部屋として残っているので、整えればそのまま使えます」

「じゃあそれで行きましょうか」

リーヴァ「すみません。報告ですので言わないという選択肢はなく・・・・」

「いえいえ、入りたいと言ってくれて私個人としては嬉しい限りです。拠点内のルールがあるのでご期待に添えないのは申し訳ないですが」


リーヴァ「いえ、それこそ朝風呂という素敵な提案を頂きましたので、今度自分でも試してみたいと思います」

「はい・・・・でも、他の人には内緒にしてて下さいね?今の所私しか楽しんでいないようなので・・・・」


これで知れ渡ってしまったら、他の人達も来てしまう

あれは一人で楽しむからいいのだ


リーヴァ「はい、もちろんです。口は堅いほうですから・・・上司以外には・・・」

「ふふふっ、よろしくお願いします」



そして2日後にはリーヴァさんが「とても素敵な時間でした・・・」

と、朝風呂に入った感想を聞かせてくれた


これなら公爵様に提案してもいいだろうという事で、その足で報告に行き


2日後に泊まりに来ると返事が来た


なので、拠点内の全員に連絡をした


2日後に公爵様が泊まりに来るので、いつもより綺麗に

当日は出来るだけ静かに心がけて!と全員に周知


手が空いている人総出で拠点内を徹底的に掃除

公爵様が来ないだろうという部屋も一応綺麗にしておく


地下も普段は掃除などしないので、しっかりと掃除しておいた


そして、劇場が休みの日に公爵様が来た、ご夫婦で

しかも夕方から、どうやら夕食もここで食べるらしい


「ようこそいらっしゃいました。大勢人が居て、騒がしいかも知れませんがお許しください」

ダスティン「いや、こちらこそ我儘を言ってしまってすまない」

セレネータ「お邪魔するわね」


リーヴァ「いらっしゃいませ」

リーヴァさんと私を先頭に、第一拠点の全員で、公爵様をお出迎えして

中へ案内する


リーヴァ「予定よりもお早いですが、どうされたんですか?」

ダスティン「いや、せっかくならジャスティンの練習を見たくてな」

セレネータ「あの子ったら全然家に帰って来ないのだもの」


リーヴァ「ジャスティン様はほぼ毎日練習に明け暮れておりまして」

ダスティン「それは報告で聞いている。その練習が見たいのだ」

「では、さっそく地下に行きますか?」

セレネータ「いいかしら?」

「はい、ご案内します」


全員で迎えに出ていたので、地下には誰もいないのだけど

楽器演奏組を連れて一緒に地下へ降りていく


今日だけは楽器の練習もなし!と言っていたのに予定が狂った

でも、「今日は休みの予定でして・・・」なんて言えない


地下に降りて、見学用の椅子が簡素な物しか無かったので

劇場で使っているVIP席用の一人掛けの予備を出す


そこに座ってもらい、いつも通りの練習をするように言った


みんな自分の楽器を持ち、調律から始めたり、楽器のメンテナンスから入る

そして個人練習が始まる


ダスティン「個人で練習をするのか?」

セレネータ「みんないるのに一緒にやらないのね?」

「最初は個人で練習して、それが終わったらあわせての演奏もすると思います」

セレネータ「なるほどね、ウォームアップというものね」

「そうですね」


ジャスティンさんはいつも通りの練習をしている

まるで見学などいないかのようだ

ここで照れて演奏できないとかはないだろうけど、さすがにやりにくいんじゃないかな?


しばらく眺めていると、ひとりづつカケッチさんのピアノの周りに集まって来る

どうやら合わせに入るようだ


全員が集まった所でカケッチさんが何か声をかけている

それぞれが楽譜を出して、合奏がはじまる


どうやら新曲を練習するらしい


これは新しいダンスナンバーで、とてもアップテンポな曲に仕上がっている

カケッチさんが「ルラの音楽を参考にして作ってみた」と言っていた

確かにJ-POP的な要素を感じるし

歌詞も元気が出るようで良い


これはロコくんがメインで歌う予定で

彼の良く通る声にも合っている


『この道を行けば、君に会えるだろう♪誰よりも早く走ろう、太陽が沈むよりも早く♪』


太陽が沈むよりも早くっていうのは比喩だとは思うけど・・・

時速1400キロとかだった気がするな・・・

アンディーより早いよ


何度も出て来る『走る』という単語は私を見て思い浮かんだらしい

確かに走るけど・・・・アンディーの方が走るよ?


一曲が終わり、公爵様夫妻は温かく拍手をしてくれている

それに対して軽くお辞儀をして、彼らは次の曲へ行く

いつもこんな感じなのだ、お辞儀するだけマシだね


まだまだ練習は続きそうなので、ここはリーヴァさんに任せて

私は料理をしに向かう


家事担当からSOSが来ているので

「公爵様にお出しする料理なんて作れません」って泣きつかれた

確かに、それを任せるのは申し訳ない気がした


なので、みんなには早めに食事してもらい

キッチンで料理をする


鴨肉を取り出して、皮目に格子状の切れ目を入れて、はちみつを塗る

全体に塩を振って、擦り込む

これを燻製にかける、20分ぐらいかな?


その間にサラダと、じゃが芋のポタージュ

あとは、付け合わせのフライドポテトとオニオン

レンコンはチップスにした

葉野菜を適当に付け合わせにして、これで準備完了だ


燻製しておいた鴨肉を確認すると、表面が色が変わっている程度

これをフライパンで皮目から焼いて行く

皮目がパリッとしてきたら、反対も焼いて、あとは余熱で火を通す

鴨肉を焼いていたフライパンにお酒、醤油を入れてアルコールを飛ばし

そこに山葵おろしと、刻んだ葉ワサビを少し入れて混ぜる

これでソースは完成


休めておいた鴨肉を切って中がピンク色なら成功だ


「んー、美味しそう」

燻製のいい香りと、レアでしっとりとした身がたまんない

スライスして綺麗に盛り付けたら完成だ


「できたー」


「「「「おおーー」」」」

家事担当達がから拍手と歓声が起きた


「美味しそうですねー」

「貴族様の料理だー」

「凄い綺麗な色」


「みんなも慣れればこれぐらいの火入れは出来ると思うよ。はっしこが余ったからみんなで食べてね」


「いいんですか!?」

「私食べたい!」

「私も!」


「ケンカしないでねー」


綺麗に盛り付けが出来た物をそのまま収納に入れておく

これでいつでも出来たてが出せる


地下室に戻ろうとしたら、丁度階段を上がって来るリーヴァさん達と会った


「見学は終わりですか?」

リーヴァ「一通り終わって、また最初に戻って来たので終わりにしました」

ダスティン「あれを繰り返すのだろう?」

セレネータ「忍耐強くないと出来ない事ね」


リーヴァ「こちらの忍耐負けですね。あまり聴きすぎても劇場に行った時の新鮮さが無くなってしまいますから」

「そうですね、丁度ご飯が完成したんですが、食べますか?」


ダスティン「いいのか?食事は外でもいいかと思っていたんだが」

リーヴァ「どこかを予約なさったんですか?」

セレネータ「いいえ」

「じゃあ、せっかく作ったので食べて行って下さい。いつもと違う味付けにしましたので」


ダスティン「それは楽しみだな」

セレネータ「ルラちゃんの料理はどれも美味しいから期待しちゃうわー」


「ふふふ、お口にあうといいんですけども」


2人の為に用意した部屋へ移動する


客室ではあるけど、机もあるし、あそこで食事もできる

さあ、美味しく食べてくれると嬉しいんだけどねー

ありがとござした!

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