カンリンを出発して、寄り道・・・・
「よーーっし!やるぞー!」
ガロルド「行くか」
朝ごはんを食べた後、昨日山葵をもらってしまったので
お礼として、蜘蛛退治を請け負った
蜘蛛の子を蹴散らす、とはこの事だろう
あれ?何か違うな、まあいいか
次々と現れる蜘蛛の子を切って進み、探知で親玉を探す
「いた」
前もそこに居なかった?ワンパターンだね
視界に大きな蜘蛛をとらえる、相も変わらず木の上だ
弓を構えて放つ、矢が何本にも増えていき、大きな蜘蛛に刺さりまくった
足を縮めて落ちて来る大蜘蛛
「あれ?もう倒した?」
前までは落ちて来てから切らないとトドメが刺せなかったのに
私も成長してるって事かな?
散っていく蜘蛛の子を見ながらフルリルトさんを呼びに行く
「終わりましたー」
フルリルト「早い!さすがだねえ」
ガロルド「最速じゃないか?」
「ふふっ、強くなってるかもー」
フルリルト「まだ強くなるのかい、末恐ろしいねー」
ガロルド「俺はほとんど何もしていない」
「そんな事ないよ。道を作ってくれたおかげで親玉の所まで走れたんだから」
フルリルト「いいチームワークだ。こりゃ他のダンジョンも踏破しちゃいそうだね」
「そっか、他のダンジョンもあるんだ・・・・。落ち着いたら行きたいね!」
ガロルド「そうだな、美味い物がきっとある」
「だよねー」
フルリルト「ダンジョンを食糧庫だと思ってるね・・・」
「えへへ」
だって地上にはない、美味しいものがたくさんあるのだ
お金よりも大事
その後、ワサビ採取を手伝ってから帰る事にした
フルリルト「もう行くんだね、頑張るんだよ」
「はい、ありがとうございました。また来ますから」
ガロルド「またな」
手を振ってみんなとはバイバイ
「柚子は採取できた?」
ガロルド「ああ、十分な量が採れたと思うが、もう少し取るか?」
「うーん、欲張るのも良くないから、また今度来た時にしようかな」
ガロルド「そうだな、また来ればいい」
欲張ると何日でもここに居てしまいそうだ
なので走って戻る
アンディーもたくさん走れて嬉しそうだ
ダンジョンから出たらベルアート様に挨拶
「採取も終わったので行きます」
ベルアート「早い!せわしないねえ」
「やる事がたくさんあるので!」
ベルアート「はははっ、相変わらずだ。頑張りな、困った事があればいつでも連絡をおくれ」
「はい、いつもありがとうございます。頼らせてもらいます」
ベルアート「いつでもどんと来いだ」
「では、また来ますー」
ガロルド「また」
ベルアート「いってらっしゃい」
挨拶が終わったら町から出発だ
「帰りに寄りたい所があるんだよね」
ガロルド「どこに行くんだ?」
「お買い物。ガロと出会う前に寄った町で卵をたくさん売っててね、そこで買い物してから帰りたくて」
ガロルド「卵が大量に買えるのはいいな、どこにあるんだ?」
「皇国のジナールって言う町だよ。ここから東に飛べばすぐなんだ」
ガロルド「近いのか、それなら行かない理由はないな」
「うん、半日もしないでつくと思うから行こう!」
ガロルド「了解」
大きな仕事も終わった事だし、ちょっと寄り道して帰ろう
卵が大量に買える所って、あそこくらいしか知らないんだよね
カンリンから東へ飛んで移動する
かなりゆっくり出発したのに、夕方になる前には町に着いた
「わー、懐かしい」
旅立って最初の町がここだった、懐かしい
ガロルド「そんなに昔に来たのか?」
「旅を始めて最初に来た所がここなんだよ。2年ちょい前くらいかな?」
ガロルド「そうだったのか・・・・。いや、レーベルの出身だろう?それなのに最初に来たのがこの町?」
「うん、レーベルから山脈に向かって飛んで。そこで1か月ちょいのんびりして、こっちに降りて来て最初に見つけた町なんだー」
ガロルド「ああ、そう言えばそう言っていたか・・・そこでアスターとアルジャンに会ったんだな」
「そうそう、懐かしいー」
門まで歩いて近づき、身分証明をして中へ入っていく
「なんか昔より活気がある気がするなあ」
ガロルド「そうなのか、俺は初めて来たかも知れない」
「そうなんだ、ここで初めて卵を出している屋台に出会ったんだよね」
ガロルド「ほお、それは確かに珍しいな」
卵料理って未だにメジャーじゃない
この町の近辺では卵サンドが普及したけど、それでも近場だけだった
「ほら、卵サンドが売ってる。ここで色々商品開発して、卵を増産してもらえるように動いたんだよねー」
懐かしい、お米の普及も頑張った気がするな
ガロルド「そうだったのか、その頃から同じような事をしてたんだな」
「確かに・・・・卵が人気無さ過ぎて、全然売れてなくてね、養鶏場のオーナーが困ってたんだよねー」
ガロルド「今は改善したのか?」
「たぶん?私が町を出た時は大繁盛していたし、これからもっと大きくして行くって言ってたから・・・」
町を歩きながら当時の話をする
「確かこの辺に養鶏場が・・・」
記憶を頼りに当時養鶏場があった方へ歩いていくと、大きな建物が目に入る
「え?もしかしてこれが養鶏場?」
ガロルド「・・・・でかいな・・・」
「いやいやいや・・・・大きくなり過ぎでしょ」
目の前にある建物は当時の5倍はありそうだ
しかも隣接しているお店もお洒落で、綺麗だ
近づいてお店をみて見ると、レストラン部分と、売店部分に分れていて
マヨネーズが入った瓶がたくさん並んでいる
「うわー、凄い。大成功じゃない」
ガロルド「売れているみたいだな、これなら卵もたくさんありそうだ」
「だね、マースさんは元気かなー?」
お店の中の店員さんにどこにいるのか聞いて見る
「オーナーは養鶏場の方にいるかと思います」
「わかりました。ありがとうございます」
やっぱりそっちで働いているんだ
懐かしくも思いながら近づいた養鶏場は、当時とはまるで違う
大きいし、広いし、3階建てだ
ガロルド「あそこが事務所っぽくないか?」
「あ、本当だ、行ってみよう」
1階の事務所っぽい所へ向かって移動する
中を覗いてみると、マースさんらしき人を発見
「あのー、すみませーん。マースさんはいらっしゃいますかー?」
こちらに気づいたマースさんっぽい人はこちらを見て走って来た
マース「ルラちゃんじゃないか!?」
「やっぱりマースさんだ!雰囲気が変わってちょっとわからなかったですよー」
目の前の男性は、当時の疲れた顔とはまったく違う
オシャレに髭まで生やして、イケメンおじさんになっていた
マース「いやあ、生活が楽になったからな。本当にルラちゃんのお陰だ」
「ふふふっ、良かったです。かなり会社も大きくなったみたいで!ビックリしましたよー」
マース「ああ、商業ギルドの手伝いもあってな。順調に成長して、今は従業員もたくさんいるよ」
「凄い!頑張りましたねえ。奥さんは元気ですか?」
マース「ああ、元気だ。屋台を出すのも人に任せて、今は子育てに奮闘しているよ」
「え!お子さんも出来たんですか!」
マース「ああ、2人だ、今はまだ小さいからな、家で嫁さんが見てる」
「そうなんだー、元気そうで良かったです」
マース「ここに来てくれたって事は卵を買いに来てくれたんだろう?」
「はい!買えるだけ!」
マース「はははは!相変わらずだなー、もちろん買えるだけ買ってくれ!あの時とは比べ物にならないほど数が増えてるぞ、買い切れるかなー?」
「ふっふっふー、私も当時とは比べ物にならないほど稼いでいますから!」
マース「なに!?そっちもか!」
「はい、今はSランクです。紹介が遅れましたけど、相棒のガロルドです」
マース「Sランク!って事は彼もSランクなのか?」
ガロルド「そうだ、よろしく」
マース「よろしく・・・・、強そうな相棒を見つけたんだな・・・」
「ふふふっ、いいでしょ」
マース「ああ、安心したよ。いつ来るんだろうって楽しみにしてたしな」
「私もいつ行こう、いつ行こうって考えてましたよー。色々と旅をしてたいら遅くなっちゃいました」
マース「そうか、元気なら良かったよ。さ、こっちに卵があるぞ」
「わーーーーい」
「みゃう!」
「あ、アンディー出て来ちゃ駄目だよ」
私が嬉しそうにしているのを見て興奮したのか、抱っこ紐から飛びだして来てしまった
マース「うお!猫!?にしてはデカい!?」
「あ、紹介します。新しい従魔のアンディーです。白虎の子供なのでまだまだ大きくなる予定です」
マース「白虎・・・・初めて見た・・・が黒いんだな」
「この子だけが黒くて引き取ったんですよ。兄弟とケンカしちゃうから」
マース「なるほど、変異種って事か・・・これまた珍しいのを仲間にしたんだな」
「いい子ですよ。暴れたりしないので」
マース「ああ、わかってるよ。でも鳥達が怯えるかもしれんから、抱っこしててくれないか?」
ガロルド「俺が抱っこしてよう」
「ありがと」
ガロルドに大人しく抱っこされるアンディー
「大人しくしててね、卵をたくさん買ったら美味しいご飯も作ってあげるからねー」
「みゃうーん」
ガロルドに抱っこされたアンディーを撫でてから
マースさんの後ろについて行く
マース「ほら、これが全部卵だ」
「うっわぁ・・・凄い」
倉庫に積まれたたくさんの木箱、その中には卵がたくさん入っているんだろう
以前の何十倍も凄い量だ
マース「木箱ごと買うだろう?」
「はい、それでお願いします!」
マース「どれぐらい買う?この倉庫の中は半分ほどなら買っても大丈夫だが」
「ぜんぶ!全部買います!」
マース「はあ!?正気か?」
「あははははっ!懐かしいですね、もちろん正気ですよー」
マース「まじかよ・・・さすがルラちゃんだ」
「でしょ?じゃ、どんどん入れて行くので、お会計の計算をお願いします」
マース「何言ってんだ、ルラちゃんからお代はもらえないよ」
「ええ!なに言ってんですか!」
マース「ルラちゃんが居なかったらここは潰れてたかもしれんからな、ちょっとは恩返しさせてくれ」
「えー、困るな・・・気軽に買いに来れなくなっちゃう。それに前も言いましたよね、ここを大きくして卵をいっぱい買えるようにしてくれたらいいって」
マース「まあ、・・・そんな事を言っていたような」
「でしょ?だからちゃんとお金は払います。国家予算くらいはお金を持っているので」
マース「は?」
ガロルド「嘘じゃないぞ。ルラの貯金はそれぐらいあるし、減って無い。かなり使っているのにな」
「ほら、使わないと経済が回らないでしょ?だからちゃんとお金は払います。次に来る時には倍くらいは買えるようにしてもいいですよ?いっひっひー」
私が買い占められないぐらい増産してみろ
そう思いながら悪ーい笑い方をしてみた
マース「こりゃ勝てないわ。ルラちゃんには一生勝てない」
ガロルド「それは俺も思う」
「なんで?」
どうしてガロルドまで賛同するのだ
おかしいでしょ
何とかお金を払う事を承諾してもらい
ちゃんと適性価格で卵を買えるだけ買った
マース「本当に全部入ったな・・・」
「行けましたね。まあ無理でも魔法カバンがあるんで」
マース「・・・・もう驚かない。驚かないぞ」
「えー、そんな事言われたら驚かしたくなるなー」
マース「まだあるのか!?」
「あははははっ」
ガロルド「遊ばれてるな」
久しぶりに会えたし
卵もたくさん買えて
嬉しい事ばっかりだ!
あー、卵で何を作ろうかな?
楽しみーー
ありがとござした!




