フルリルトさん達に再会&近況報告
久しぶりに会ったファインさん達と、楽しくおしゃべりしながらご飯を食べて
野営をした翌日に、ファインさん達と別れてから4階に降りて
目的の山葵の所までやって来た
フルリルト「ルラじゃないかー!いつ戻ってきたんだい?」
ワサビの採取場所の近くで野営をしていたフルリルトさん達
「お久ぶりですー。昨日戻って来ましたー、って言ってもすぐにあっちに帰るんですけどね」
フルリルト「あ、もしかして道路ってやつを作りに?」
「そうそう、そうなんです。カンリンまで遠かったですよー」
フルリルト「?遠かったって・・・飛んでくればそこまで時間はかからないだろう」
「飛んできてないですよ。アシタスト国の関所からずーーーっとこっちに向かって道路を作りながら来たんですから」
フルリルト「道路を作りながら・・・・って、もう完成したって事かい」
ガロルド「ルラが頑張ってな」
「えへへ、ずっごい頑張りまして」
フルリルト「へえー、凄いね。かなりの距離だっただろう」
「はい、お陰様で土魔法の熟練度がぐっと上がりました」
フルリルト「それは良かったね、頑張った甲斐があるじゃないか。どんなのが出来上がってるのか地上に戻ったら見させてもらうよ」
「はい、自信作なのでじっくり見て下さい」
ガロルド「そういえば数日前にパドロントさんに会ったんだが」
フルリルト「ああ、来てたんだね。前回の採取分を受け取って帰ったかな」
「あれ?直接会って渡してるんじゃないんですね」
フルリルト「ギルドに頼んでるんだ、アイツはいつ来るのかよく分からないからねー」
「あはは、確かに。みんなが元気そうで良かったです」
フルリルト「ここに来たって事はワサビを取りに来たんだろう?」
「はい、でも採取が終わった所ですよね」
フルリルト「ああ、だからコレを持って行くと良いよ。私達はもう数日採取してから戻るつもりだから」
採取したばかりの山葵を渡してくれる
「え?いいんですか。せっかく採取したのに」
ホールタス「俺達は数日採取して戻るからな、1日分くらい渡しても大丈夫だ」
「わー、ありがとうございます。助かります」
フルリルト「良いんだよ。あんた達は忙しいだろうしね、代わりといっちゃなんだけど・・・」
ちょっと申し訳なさそうにしつつも、ワサビ採取組で顔を見合わせている
「なんでしょう、出来る事ならしますよ?」
フルリルト「本当かい!じゃあルラの料理が食べたい!」
「え?そんな事でいいんですか?」
フルリルト「それが良いんだよー。やっぱりルラの料理じゃなきゃ」
ホールタス「俺達も食べたいです」
「そっか!じゃあお礼に豪勢にしちゃおっかな」
「「「「やったー!」」」
みんなが嬉しそうにしてくれるので、たくさん食べれるようにガッツリと作ることにした
リクエストはローストビーフを山葵で食べたいってのと
新しい食材を使った料理もリクエストされたので、手長エビとカニは使うとして
塩茹では食べて欲しいので、出すのは決まり
他に何を作ろうかなー、って悩んだ結果
私が食べたいのでクリームコロッケを作る事にした
たまに食べたくなるんだよね、カニクリームコロッケ
ベシャメルソースを作って、カニの身をほぐして混ぜる
このままだと成形できないので、冷凍しておくと形が崩れなくて良い
カチカチになったソースを切って、小麦粉、溶き卵、パン粉の順番につけて
熱した油に投入
温度が上がり過ぎないように注意して、柴犬色くらいになったら出来上がりだ
「うーん、美味しそう」
フルリルト「見たことがない料理だね」
「これはみんなに作るのは初めてですね。クリームコロッケっていう料理です」
フルリルト「楽しみだねー」
ホールタス「フル、邪魔になるよ」
フルリルト「だって気になってー」
ん?2人ってこんな感じの話し方だったかな?
部下と上司だよね?
「何か2人仲良くなりました?」
フルリルト「あ!そういえば言ってなかったね」
ホールタス「確かに・・・実は俺達結婚しまして」
「「ええ!!」」
これにはガロルドと一緒に驚いた
フルリルト「2人が行っちゃったあとにアプローチされてね、どうせ一緒にいるんだし良いかと思って」
ホールタス「押しに押しまして、へへへ」
「えー、素敵ですね。おめでとうございます」
ホールタス「ありがとう」
ガロルド「上手く行って良かったな」
フルリルト「あんた達も早く結婚しちゃえば?」
「は?」
どうしてそうなる
ガロルド「俺はいつ結婚してもいいけどな」
「え?」
フルリルト「ほら、言ってるよ?」
ホールタス「ガロルド、頑張れ」
拳を握ってガロルドを煽らないで欲しい
ガロルド「俺はルラが良いっていうまで待つんだ」
フルリルト「呑気だねえ、そんなんだと逃げちゃうよ?」
ホールタス「一理ある」
こらこら煽らないで
ガロルド「大丈夫だ。俺は逃がさない」
「そんな狩りみたいな・・・・」
ホールタス「恋愛なんて狩りみたいなものですよ」
フルリルト「あんたが言うと説得力があるね」
ホールタス「必死でしたから」
フルリルト「ふふふっ、あんたのそういう所好きだよ」
ホールタス「・・・・へへ」
えー、めっちゃ仲良くなってるじゃない
いつの間にそんなに距離が縮まったのだ
しかし、ガロルドを焚きつけてもらっては困る
私は恋愛とかしている時間なんてない
ガロルドをチラッと見てみるけど、いつもと変わらない表情だ
良かった・・・あれに焚きつけられて猛アタックとかされたら逃げる
きっと・・・私は逃げる・・・・
ガロルドには申し訳ないけど、もう少し、もう少し待って欲しい
16才までには・・・・って、もうすぐ16か・・・
17才・・・・いや、18かな?
こんな事を考える辺り、私はまだまだ子供なんだろう
っていうか15才で成人って早すぎだよね
平均寿命が前世とは違うからだとは思うけど、それでも15才は早いってばよ
せめてガロルドと同い年くらいだったらなー
こんな罪悪感は無かったのかもしれない
私が18才になったら、ガロルドは・・・・24才か
いい年だな
うーん、ま、おいおい考えます
っていうか結婚したいなんて思える日が来るんだろうか?
それが疑問だ
私ってそのへん欠落している気がする
なんでなんだろうね?
早熟な子だったら「彼氏がー」とか、言っている年頃だと思うんだけどな
自分で自分がわかんないや
ちょっと思考が明後日に行ってしまったけど
料理を作り終えて、みんなでご飯を食べる
「とりあえず、結婚おめでとうございまーす」
フルリルト「ありがと」
ガロルド「おめでとう」
ホールタス「ありがとう」
「「おめでとう!」」
みんなで乾杯をして、机いっぱい乗せた料理を食べる
最初はクリームコロッケからだ、熱々を食べたいからね
このままかぶりつく勇気はないので、お箸で半分に割ってから、ふーふーして食べる
「熱いけど、美味しいー」
ガロルド「これはカニが入っているのか?」
「そうだよ。美味しいよねー」
ガロルド「ああ、美味いな。とろとろで熱い」
それがクリームコロッケの良い所だ
何もつけなくても美味しいしね
フルリルト「やっぱりルラの作る料理が一番美味しいよー」
ホールタス「美味い!どうしてこんなに肉が柔らかいんだ?」
「お肉を硬くしない方法はじっくりと火を入れる事ですよ」
ホールタス「ゆっくりとか・・・今度挑戦してみようかな」
フルリルト「上手く出来たら食べさせてね」
ホールタス「もちろんだ」
仲良しだなー
ガロルド「・・・・俺も肉が焼けた方がいいか?」
「うん?ガロも料理したいの?」
ガロルド「したいっていうか・・・ルラが喜んでくれるなら」
「へ?私の為に?」
ガロルド「ん」
「んーー、ガロが作ってくれたら嬉しいだろうけど、たまにお手伝いしてくれるし、それでも十分嬉しいよ」
私の為に何かをしようって考えてくれるだけでも嬉しいのだ
別にガロルドがお肉を焼けようが、出来なかろうが嫌いになったりしない
ガロルド「・・・・手伝いだけでいいのか?」
「うん、十分嬉しいよ」
正直にガロルドと一緒に行動し始めて、「これが嫌」とか「これが無理」とか思った事がない
それはガロルドが気を使ってくれているからだろうし
私が喜ぶ事をしようとしてくれるからだろうと思っている
だから無理に何かを身に着けようとしなくていいと思うのだ
ガロルドが料理を始めたくて、するっていうのなら良い事だとは思うけどね
美味しいご飯を食べた後は、お風呂に入りながらゆっくりとこれまでの話をしたりして過ごした
フルリルト「色々とやってんだね・・・・それだけ忙しいからガロルドとの仲が進展しないんだろうか?」
「へ?進展って・・・・恋人になるとか、結婚するとかですよね?」
フルリルト「それ以外に何があるんんだい」
「ですよね・・・」
フルリルト「別に急げってわけじゃないけど、ガロルドがちょっと可哀そうに思えてきてね」
「それは・・・・私も思うんですけど、恋人になったら色々と面倒になりません?」
2人の時間を作るとか・・・一緒のテントで生活しているし
恋人同士のアレコレもあるわけで・・・なんと言うか
そんな事をしている時間がない、ゆっくり休む時間が惜しいし
何より、3匹の従魔が居るのだ
そんな見られている状態でイチャイチャ出来る図太い神経は無い
フルリルト「面倒だって思っているのなら恋人になるのはよした方がいいね」
「・・・・ですよね」
フルリルト「まあ、まだ成人したばかりだし、焦る必要はないと思うけど。ちょっとは考えてやんなね」
「はい・・・考えます」
お風呂から上がって、着替えてからベッドに横になる
今は交代で、男性陣がお風呂に入っているのでガロルドはいない
「恋人か・・・」
ガロルドと恋人になったらどうなるんだろう?
それって今の状態から変わるって事だよね・・・・
それは困るな・・・
ぐるぐると考えこんでいると、ガロルドが戻ってきた
ガロルド「全員上がったぞ」
「了解。もうそのままでいいかな。明日片付けるよ」
ガロルド「ん」
ガロルドは自分のベッドに腰かけて、寝る準備をしている
「あのさ・・・」
ガロルド「どうした?」
「あのね、ガロはまだ私と結婚したいって思う?それとも恋人になりたいとか?」
ガロルド「フルリルトが言っていた事を気にしているのか?」
「あー、・・・・うん」
ガロルド「俺は・・・・ルラと一緒に居たいってだけなんだがな」
「今みたいな感じで?」
ガロルド「ああ、もしルラが誰かと結婚したらそれは終わるだろう?」
「そう・・・かも」
ガロルド「それは俺も一緒だと思うんだ。俺が誰かと結婚すればルラとは居れなくなるだろう」
「あ、・・・・確かに」
ガロルド「それなら俺達が結婚してしまえば何も怖くないと思ってな」
ガロルドの言う言葉が自分の中でストンと落ちた
納得した、ガロルドの言う通り『結婚』が一番の繋がりのような気がした
ガロルド「俺は正直なところ、愛だの恋だのはわからん。だから恋人になりたいか?って聞かれても正直わからん」
「なるほど・・・」
一緒だ・・・一緒にいると考え方も似るって本当なのかな
ガロルド「だけど・・・ルラが誰かの物になるのは嫌だ」
「そっか・・・そっか・・・・」
顔が勝手に緩む
なんだろう、すっごく嬉しい
ガロルド「だから、ずっと待ってるから。どこにも行くな。ゆっくりでいいんだ」
「そっか・・・ありがと」
ガロルド「ああ、誰に何を言われても俺達の事だから気にするな。おやすみ」
「うん、おやすみ」
焦って、「結婚だけでもしとくべきなのかな?」とか暴走しかけたけど
ガロルドも私と変わりない考えだったようだ
でも、そんな考えしてたら結婚できるのなんておじいちゃんになってからかも知れないよ?
それでもいいんだろうか?
・・・・ガロルドなら「いいぞ」って言いそうだ
ふふふ
誰かに何かを言われても、私たちは私達なりの関係でいいだろう
いつか結婚したくなる日がくるかもしれないし、子供が欲しいと思う時が来るかもしれない
その時は・・・・・・・その時も、隣に居るのはガロルドなんだろうなって思った
そう考えると自然と笑顔になった
いつか来る未来に期待して眠りにつく
今世は幸せになれますように・・・・
ありがとござした!




