久しぶりのカンリンダンジョン
「やっっっっと、到着だーー!!」
道路作りに専念した甲斐があって、予定通りどころか
早めにカンリンまでの道路を完成させる事が出来た
ガロルド「お疲れ様」
「うん、やったよー。とりあえずベルアート様の所に挨拶に行こうかな?」
ガロルド「休憩しなくていいのか?」
「今は休憩よりも動きたい!今からダンジョンに行きたいくらいだもん」
ガロルド「ははは、元気だな」
「うん、元気。めっちゃ元気、解放されたのを思いっきり味わいたい気分」
ガロルド「そうか、じゃあ冒険者ギルドに顔を出してからそのままダンジョンに行くか?」
「いいの?」
ガロルド「俺はいつでもいいぞ」
「やった!じゃあ早く挨拶に行こう!」
早歩きでギルドへ向かい、受付に声をかけてからギルドマスタールームへ向かう
コンコンコン「失礼しまーす」
ノックをしてから中へ入ると、ベルアート様が笑顔で迎えてくれた
ベルアート「ルラとガロルドじゃないか!戻ってきたのかい?」
「道路を作ってここまで来たんですよー」
ベルアート「例の道路だね!・・・・って、早すぎないかい?カンリオ国を先に作っているのかい?」
「いえいえ、アシタスト国はもう完成しました。で、ここも作り終わったから挨拶に来たんです」
ベルアート「へ?アシタスト国とカンリオ国の道路はもう完成した?」
「はい」
ガロルド「予定よりもずっと早く終わってな」
ベルアート「・・・・相変わらずだねえ、作るって話を聞いてから2か月程度しか経ってない気がするんだが?」
「そうですね、丁度それぐらい経ちました。全部作り終わるまで半年が目標だったので、かなり良いペースで出来てます」
ベルアート「半年ってのも信じられないけど、それを大幅に短縮してるってわけだね、さすがだよ」
「門のすぐ傍まで作ってあるんで、また見て下さいね」
ベルアート「ああ、見に行こうじゃないか。丁度休憩しようと思ってた所なんだよ」
「え?今から見に行くんですか?」
ベルアート「もちろんさ、気になっていたんだよーどんなのが作られてるのか。それにルラ達は長居しないんだろう?」
「そうですね、数日滞在したらすぐに帰ります。拠点を長く空けているんで」
ベルアート「そうだと思ったよ、歩きながら最近の話を聞かせておくれよ」
「はい、もう、色々あったんですからー」
町の門へ向かいながら、ニクン国での活動の話とか
3国間会議での事とかの話をした
ベルアート「道路の話が来た時も驚いたけど、色々とやってんだねー。国同士の会議にまで参加するようになって、出世したねー」
ガロルド「出世・・・・なのか?」
「出世?なのかな?」
ベルアート「だって3つの国の重鎮と顔見知りなんだろ?私よりも顔が広いよきっと」
「あー、確かに?そういえば王都で外交官と商業ギルドマスターに色々と融通してくれって頼まれて、困りましたよ」
ベルアート「それは厄介だね、無理を言うようなら断っていいからね」
「最初はそのつもりだったんですけどね、こちらの為になる事もしてくれるっていうんでOKしました」
ベルアート「そうかい、足元見て来るようならガツンと言ってやりな。私も参戦してあげるから」
「えー、ありがとうございます。さすがベルアート様」
ベルアート「大した事じゃないよ。あんた達には相当世話になっているからね」
「こちらもお世話になっているので、お互い様ですね」
ベルアート「はははっ、あんまりお世話している気はしないけどねえ」
楽しく会話しながら門を抜けて、町の外に出ると道路が見えて来る
「あれが私が作った道路です。歩きながらコツコツ作ったんですよー」
ベルアート「はあーーーー、こりゃ凄いね。想像よりも幅が広いし、何だい?この模様は」
「これはー・・・・」
かくかくしかじか、道路の説明をする
ベルアート「ほおーー、よーく考えられてるねえ。なるほど、ああやって使うんだね」
丁度タイミングよく馬車が通っていく
「今のところ何も問題もなく使えているようなので、当分は大丈夫でしょうけど、何か問題があれば連絡をお願いします」
ベルアート「ああ、わかったよ。こんなに綺麗なんだし問題なんて起こらなさそうだけどね。で、これから何をするつもりなんだい?」
「ダンジョンに行こうかと。色々と採取したくてー」
ベルアート「はははっ、相変わらずだね。丁度今フルリルト達が潜っているから会えると思うよ」
「そうなんですねー、じゃあ行って来ます」
ベルアート「そのまま行く気かい。元気だねえ、気を付けてね」
「はーい、いってきまーす」
ここでベルアート様とお別れして、ダンジョンに向かう
「久しぶりだね」
ガロルド「ああ、ついこの間まで毎日行っていたのにな」
「だよね、柚子と蓮根をたっぷり採取したいなー。あ、赤牛も欲しい!」
ガロルド「ああ、好きなだけ取ろう」
「よっし、いくぞー!」
1階と2階は洞窟なので、無心で走り抜け
階層ボスを倒して3階へ降りる
「あー、懐かしい」
半年ぶりくらい?もうちょっと経ったかな?
ガロルド「気持ちいいな」
「だね」
一面のサトウキビを見て懐かしさを感じるんだから不思議だ
「あ、ラットも出来るだけ狩ろう」
ガロルド「そうだな、それは絶対だ」
ガロルドは美味しいジャーキーが大好きなので、ラットのお肉はどれだけあっても満足しないらしい
ここのラットは大きいし、お肉もたくさん取れるので効率も良い
見つけ次第狩る、この作戦で行こう
「みんなで協力して狩ろうね!」
「みゃう!」「きゅい!」「きゅう!」
ガロルド「やるぞ」
サトウキビの中をゆっくりと歩いて、わざとラットが来るようにする
すると向こうから来てくれるので、狩り放題だ
サトウキビを採取している冒険者達には、迷惑極まりないけど
私達にとってはボーナスタイムみたいなものだ
サトウキビの群生地を抜ける頃には、50匹以上のお肉が手に入った
「いいね!5人でやると早い!」
ガロルド「これだけあれば当分は持ちそうだ」
「だねー、次は蓮根かな、近くの池は採取してるだろうし奥に行こっか」
ガロルド「了解」
走って移動して、誰も居ない池まで来て蓮根採取開始だ
「ガロと3人は赤牛と柚子をお願いね」
ガロルド「まかせろ」
「みゃう!」「きゅぃ!」「きゅう!」
元気に走っていくのを見送って
自分は蓮根と向き合う
「今の私には、蓮根採取なんて簡単簡単!」
まずは赤亀を倒してから
池の水を一気に回収して、下の泥ごと空間魔法で包んで浮かせる
そのまま水を注入して、泥水だけを流していくと
茎と蓮根のみが残る
「ほーら、めっちゃ簡単だ」
どうやれば効率よく採取できるのか、ずっと考えていたのだ
道路を作りながら
決して集中していなかったわけではない
ちゃんと道路を作りつつも、夢想していたのだ
そして、今イメージ通りに採取出来ている
「私って天才!」
自画自賛しつつ、蓮根のみを採取して、残った物は池に戻して水も戻す
「一回でかなりの量が採れたし、もう一個くらいでいいかな?」
誰もいない池を探して、同じように蓮根を採取する
全部回収し終わった所で聞いた事のある声が聞えた
「ルラちゃんじゃないか?」
「あ!ファインさん!」
ファイン「ひっさしぶりだな!元気だったか?」
「元気ですよー、みなさんもお元気そうで」
メルト「元気よー、ここで会えるなんてビックリしたわ。ガロルドくんは一緒じゃないの?」
「今は、狩りに行ってます。別行動中なんです」
ファイン「なんでまた?ケンカでもしたのか?」
「ふふふっ、違いますよー。あまり長居出来ないので、効率よく採取したくて」
レイジ「納得ですね、実力があるから出来る芸当ですけど」
「みなさんは蓮根の採取ですか?」
ファイン「俺達は採取もそうだけど、パトロールだ」
「パトロール?」
ファイン「レンコンが良い値段で売れるってわかってから、知識がない奴が採取しようとするのが多発してな、亀に食いちぎられる事件も起きたから、採取しつつ見張ってるんだよ」
「はあー、なるほど。それは危険だ」
メルト「どこで知ったのかわからないけど、ワサビを取りに行こうとする人もいてね。お金に目がくらむと無茶する冒険者って多いのよ」
「うわー、あそこは危ないですね。全滅しちゃうかも」
ファイン「だろ?自己責任だから仕方ないとは思うが、気持ちのいいもんでもないからな。止めれるもんなら止めたい」
さすが地元密着型の冒険者パーティだ
採取だけじゃなくて、ダンジョンの平和も守っている
「さすがですね。尊敬します」
こういう人たちが居るから、安全にダンジョンで採取とかも出来る
自警団みたいな存在なんだ
パイン「照れちゃうなー」
ファイン「おいおい、尊敬を独り占めするな」
レイジ「そうですよ」
メルト「ルラちゃんに尊敬されちゃうなんて嬉しいわー」
「フルリルトさん達は4階にいるんですかね?」
ファイン「たぶんそうだな、昨日降りてた」
「じゃあ、明日いってみようかな」
ファイン「今日はここで野営するのか?」
「そうですね、ここで蓮根採れるだけとってから野営します」
メルト「じゃあ私達もここで野営しましょ。旅の話を聞かせて欲しいわ」
パイン「それいいね!」
レイジ「今はニクン国にいるんでしたっけ?」
「はい、そうなんですよー」
久しぶりに会った『平原の風』のみんなと
蓮根採取をしつつ、たくさん話をした
ガロルドが戻って来てからは
パチュリーでのダンジョンの話をして
ファイン「そこでも似たような事やってんだな」
メルト「相変わらずねー」
「たまたまですよ。やっぱり奥に行けば行くほど難易度が上がるんで、知られていない事も多いみたいです」
ファイン「そうなんだがな、そこまで行っても余裕があるから色んなものが採取出来るんだろうな」
ガロルド「パチュリーのダンジョンは魔物の強さというよりは、移動のしにくさにあるけどな」
メルト「湿地で戦闘なんて考えたくもないわー」
パイン「うんうん、絶対無理」
レイジ「槍ならそこそこ戦えますけど・・・嫌ですね」
「やっぱりそうですよねー」
ファイン「で?そこでも美味いものを見つけたんだろう?」
「わかります?」
ガロルド「美味い物しかなかったぞ」
メルト「気になるーーー」
「ふふふっ、じゃあ、みんなで食べますか!」
「「「「やったーーー!」」」」
待ってましたと言わんばかりだ
再会を喜びつつも、新しく手に入れた食材を使ったものを振舞った
ファイン「エビ・・・いいな。ここにも居たらいいのに」
メルト「ほんと・・・池があるのにね」
パイン「カニも!カニも居たらいいのにー」
レイジ「どっちも居たら最高ですね」
みんなダンジョンに食材を求めるようになってしまったようだ
ガロルド「ルラの影響だな」
「えー、ま・・・良い事かな?」
みんなで美味しい物を共有できるから良い事だ、きっと
だって、みんな笑顔で嬉しいから!
ありがとござした!




