商業ギルドで話をしよう
冒険者ギルドでセリーネさんとお話をした後
そのまま商業ギルドまで一緒にやって来た
セリーネ「ほ、本気なんですか?」
「はい!私土魔法とか加工が得意で趣味なんですよ。家なんかも作りますし、最近は子供の遊び道具なんかも作りました」
セリーネ「そ、そうなんですね・・・・しかし、国を跨いで道を作るとなると年単位で時間がかかりますよ」
「そんなにかかりますかね?まあ、暇を見つけてちょっとずつやる予定なので、そこそこ時間はかかるとは思いますけど」
セリーネ「そこそこ・・・」
呆れた雰囲気を感じたけど、まあ、それは仕方ない
だってセリーネさんは私が土魔法を使うのは見た事がないのだ
商業ギルドまでやって来て、受付のお姉さんに言う
「すみません。ギルドマスターか副ギルドマスターに会えないですかね?私はこういう者です」
言いながらSランクのタグを見せる
受付「は?え?ギルドマスターですか?は?あ?Sランク?ほ、本物・・・」
「はい、本物ですよ。しかもこちらの女性は王城魔導士さんです」
セリーネ「はい・・・・もし良ければ少しでもお話をしたいのですが」
受付「しょ、少々お待ちください!」
ダメ押しでセリーネさんも紹介すると、慌てて立ち上がって
奥へと走って行った
「留守だったらどうしようかと思いましたけど、会えそうですね」
セリーネ「しかし、ギルドマスターに会えたとしてどうするおつもりですか?」
「え?もちろん道路についてのお話をしますよ」
セリーネ「道路・・・ですか」
「はい、輸入も輸出も結局は商業ギルドの管轄ですからね。主要な町など、どこに道を作るべきかは商人さんが一番理解しているでしょうから。場所が決まってから、道を作る許可を国に申請する・・・これが一番いいでしょう?」
セリーネ「そ、そうですね。とても大胆な発想ですが・・・」
受付「お、お待たせしました。こちらへどうぞ」
「はい」
急いで戻ってきた受付さんの案内で個室へと移動した
部屋の中には男性と女性がソファに座っている
受付「失礼します。お連れしました」
「ようこそいらっしゃいました。ギルドマスターのマッキンリーです」
「副ギルドマスターのペディスです。よろしくお願いいたします」
「初めまして。急な訪問で申し訳ないです。Sランク冒険者のルラです。お時間を頂きありがとうございます」
セリーネ「王城魔導士のセリーネです」
2人と握手をしてから、対面のソファに座る
マッキンリー「驚きましたよ、王城魔導士の方とSランク冒険者が来たと聞いたのでね。何か問題でもありましたでしょうか?」
「セリーネさんとこの国の今後のお話をしていて、とても良い事を思いつたので一刻も早くお話がしたくて来ました」
マッキンリー「この国の今後とは・・・とても大きな話ですね」
何を想像していたのかわからないが、とても困惑した表情をしている
「はい、全てを説明すると時間がかかるので、結論から先に言いますと。この国と隣国アシタスト国、そしてカンリオ国まで道路を作ろうと思いまして」
マッキンリー「3つの国を跨ぐ・・・道路・・・とは、道の事ですよね?」
「はい、高速で移動できる馬車用の道ですね」
ペディス「それは・・・とても壮大なお話ですね」
「そうですね、でも魔法で作ってしまえばそこまで時間はかからないとは思うので。私が空き時間でコツコツ作って行こうかと思っています」
マッキンリー「・・・・・空き時間で」
ペディス「コツコツと・・・・」
呆れてしまったのか、私が言った事を復唱する2人
セリーネ「あ、あのですね・・・ルラさんはとても高度な魔法の使い手でして・・・その、私よりも魔法に精通していると言いますか・・・土魔法で家も作ってしまう実力をお持ちのようです」
マッキンリー「王城魔導士よりも高度な魔法を・・・・」
ペディス「家を土魔法で・・・・」
また復唱している、あんまりわかってもらえていない気がするな・・・
「信じられないようでしたら、実際に作って見せますが」
マッキンリー「そ、そうですね・・・にわかには信じがたい話ではあるので、一度見せて頂きたいとは思いますが・・・本当にセリーネさんよりも高度な魔法をお使いになるのですか?」
セリーネ「はい、それは間違いないです」
ペディス「Sランク冒険者とは凄いものですね・・・」
「全てのSランク冒険者がそうではないとは思いますが、私は加工が得意なので」
マッキンリー「加工が得意・・・では、その道路とやらを作るのにどれぐらい時間がかかると思いますか?そうですね・・・王都の中心部の大通りがありますよね?あそこを石畳にするとしたらどれぐらいかかりますか?」
「あー、あの大きな道ですね。そうですね・・・1時間もあれば出来ると思います」
マッキンリー「は?」
ペディス「いち?」
セリーネ「い、一時間ですか?1日でも驚きですが」
「はい、1時間ですね。人が居ない状態での話ですが」
セリーネ「そ、それはもちろんですが・・・」
マッキンリー「・・・・」
ペディス「・・・・それは、素晴らしい魔法の腕ですね・・・」
2人の顔を見るに、信じてもらえていないみたいだ
マッキンリー「実際に見せて頂きたく・・・・現在建設中の屋敷がありまして・・・そこの道を石畳で作って頂く事は可能でしょうか?」
「はい、もちろん。すぐに行きましょう」
ペディス「い、今からでよろしいのですか?」
「はい、何か準備が必要ですか?」
マッキンリー「あなたが良いのでしたら、今から行きましょう」
セリーネ「今から・・・」
魔法で作るのに何を準備する必要があるのだろうか?
不思議に思いながらも、商業ギルドが用意してくれた馬車に乗って移動する
到着したのは、いかにも貴族のお屋敷って感じの
建設中の広い場所だ
ペディスさんが作業中の人に話をしに行き
何やら設計図を持って戻ってきた
ペディス「こちらが設計図です。この印が門を作る場所です」
足元には杭が打たれていて、そこが門になるらしい
ペディス「ここから、あそこですね。まだ扉はついていませんが、あそこが正面玄関になります」
「はい」
ペディス「ここから真っ直ぐに伸びて、中心辺りにまた印があるのがわかりますか?」
「はい」
屋敷と門の丁度中心辺りに杭が何本も打ち込まれている
ペディス「あそこで円を描いて、また1本の道になります。この設計図の通りの形です」
「はいはい、なるほど」
ペディス「道幅もすべて杭が打たれて目印になっているので、そこを目印に作ってもらえればいいのですが、どうでしょうか?」
「はい、大丈夫です。じゃ、やりますから全員どいていて下さいね」
ペディス「わ、わかりました」
ペディスさんが走っていき、作業員達に近づかないように声をかけて戻って来た
ペディス「これで大丈夫です」
「はい、ありがとうございます。じゃあいっきまーす」
門になる所から手を地面について、魔力を流していく
地面は全て土なので、石に変える作業からだ
目印の杭に従って、全てを石にした
お風呂をたくさん作って来たし
拠点の内装もやった、石に変える作業も慣れたものだ
石畳の元になる物が、道の形で全て完成したら
今度は、石の道に手を当てて、石畳になるように加工していく
正方形の石が交互に置かれている感じに加工していく
ボコボコボコボコボコボコ
かなりの広範囲を加工しているので、凄い音がする
自分の周辺が加工出来たら、そのまま進みどんどんと加工してく
屋敷の入り口まで加工すればもう完成だ
「よっし、こんな感じかな?」
色も質感も良い感じじゃないだろうか?
立ち上がって辺りを見回して見た
「あれ?みんなどうしたの?」
作業員も、ギルマスたちも、セリーネさんも固まったまま動かない
口も開いている
「やりすぎた?」
でも実力を見てもらう為だからなー
再起動するには時間がかかりそうだったので、一番近くに居た作業員さんに話かける
「どうですか?どこか手直しするところはありますか?傾斜をもう少し付けた方がいいですかね?」
水はけの関係もあるし、どうなんだろうか?と思って聞いてみた
「だ、大丈夫です」
「本当ですか?もし不具合があればまた言ってくださいね」
「はい・・・・」
問題無さそうなので、3人が待つ場所まで戻り
「問題なさそうです。ギルドに戻りましょうか」
マッキンリー「はい・・・・」
ペディス「・・・・・はい」
放心状態の3人を馬車に乗せて、商業ギルドまで戻り
ようやく話が出来るぐらいになった
セリーネ「とんでもないですね」
マッキンリー「はい、人間を超えています」
ペディス「家が作れるのも納得です」
「ふふふっ、わかってもらえて嬉しいです」
念の為に、「他にも何か作ってみせましょうか?」と提案してみたけど
マッキンリー「いえ、もう十分です」
ペディス「ええ、他の物を作るくらいなら道路とやらを作って欲しいです」だって
言っている事が嘘ではないと理解してもらえたら、そこからはもう早かった
ニクン国の地図を広げ、どこにどう通すのが一番良いのかを話あった
一番大事なのは、流通が上手く行くようにする事だ
出来れば国中に張り巡らしたい所だけど、3国を繋ぐのだ
ニクン国ばかりに時間をかけていられない
なので、王都に繋げるのは確定として
一番資源の取れるパチュリーももちろん通る
あとの主要な町は話し合いで3つまで絞られた
そこさえ押さえれば、輸入にも輸出にも困らない
そういう道路を考えて決めた
マッキンリー「これで、お二人の言う事はクリア出来るかと思います」
ペディス「あとは国の許可だけですね」
マッキンリー「必ず許可をもぎ取って来ます、が、魔法に関してはセリーネさんの見識が必要になりますので、一緒に来て頂けないでしょうか?」
セリーネ「はい、もちろんです」
マッキンリー「ありがとうございます」
「じゃあ、他の2国には私から打診しますね。何か進展があればまたここへ来ます」
マッキンリー「はい、良い返事をお待ちしております」
ペディス「これが実現すれば革命が起きますね」
マッキンリー「ああ、必ず実現させよう」
「頑張りましょう!」
商業ギルドを説得する事に成功した
あとは2国へ連絡をしないとな
カンリオ国はベルアート様へ手紙を書く
アシタスト国はトレール伯爵へ直接話をしに行こうかな
さあ、忙しくなるぞー!
ありがとござした!




