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生きてて良かったと 思いたい私の異世界転生  作者: 蒼氷


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ソマドの話

ユーハイムさんの案内で『止まり木』の家に来た


見た目は少し大きめの一軒家だ


ユーハイム「まあ、入ってくれ」

「お邪魔します」


ドム「俺はこいつを部屋に寝かせて来る」

ユーハイム「ああ、頼む」


ユーハイム「2人はこっちへ、お茶でも入れよう」

「はい」

案内された部屋はリビングで、ソファやテーブルセットなと家具が置かれている


ユーハイム「改めて、うちのバカが失礼をした。一応聞きたいんだが、あいつをパーティに入れる気はないんだよな?」


「私は無いかな、パーティを組む理由もないし。もうあっちが私を嫌がるだろし」

ガロルド「俺もないな、一緒に旅が出来るとは思わない。実力差も明白だろう」

移動手段もそうだけど、一番は実力差だな

彼をダンジョン最下層に連れて行けるとは思わない


ユーハイム「だよな、わかった」

ニャム「ほんとに、いつまでこだわってるんだろねー?」

ハザーマ「もう、引くに引けないのだろう」


ドム「戻った、しばらくすれば目を覚ますだろう」

ユーハイム「ありがとな」

ドム「それにしても、あいつの髪はどうなってんだ?」

ニャム「ぷぷぷっ、似合ってるよねー」

ハザーマ「狙ってあの髪型にしたのか?」


「もちろん、無駄にサラサラで目障りだったので、ぷぷぷ」


そうなのだ、無駄にサラサラでロング

なので、おしゃれオカッパにカットしてあげたのだ


ガロルド「俺はあの髪型は嫌だ・・・・」

「あははっ、ガロはちゃんと格好よく切っているじゃない」

ガロルド「・・・・何か悪い事をしたらあの髪型になるのか・・・・」


ちょっと怯えているガロルドが可愛い

「大丈夫だよ、そんな事しない、ふふふっ」

ユーハイム「じゃあガロルドの今の髪型も君が切っているのか?」

「そうですよ、かっこいいでしょう?」

ユーハイム「ああ、よく似合っている。ボサボサだったのになー」

ドム「だよな、あれが標準だと思っていた」

ニャム「絶対そっちの方が良いよ」

ハザーマ「羨ましい」


ガロルドの今の髪型は好評みたいだ

現在伸ばし中なので、まだ調整中だけど

そろそろ一つくくりくらいできそうだ


ドタドタドタ!

廊下を走る音が聞こえて来る


ソマド「ガロルド!」

リビングに駆け込んで来るソマド


ユーハイム「起きたか、ここに座れ」

ソマド「どうしてここにガロルドが?パーティに入ってくれたのか?!」

ドム「違う、ほら、座れ」


ちょっと錯乱状態のソマドを対面のソファに座らせた


ユーハイム「お前は彼女に負けた、完敗だ、一撃も入れられてない。そして、お前が寝ている間に聞いておいたがお前とパーティを組む気はないそうだ」


ガロルド「パーティは組めない、ルラとも離れない。お前とは実力が違いすぎる」


ソマド「ぐっうううぅぅぅぅーー」

耐えきれなくなったのか、泣き出した


ガロルド「パーティは組めないが、どうしてお前がそこまで俺とパーティを組みたいのか聞かせてくれ」


ソマド「ぐすっ、組みたい理由?そんなの決まっているじゃないか!お前が助けてくれたからだろう?」

ガロルド「助けた?・・・・・・?」

何の事かわからないって顔だ


ソマド「そんな!?覚えてないのか?」

ガロルド「・・・・なんの話だ?」

ソマド「嘘だろう?そんな・・・」


ユーハイム「ソマド、ちゃんと説明をしろ」


ソマドは泣きながらも説明を始める

彼曰く


子供の時に、ソマドは一人で依頼を受けていたそうだ

一緒にパーティを組める人もいないし

それでも、簡単な依頼はひとりでも十分にこなせていたし

困ることも無かったそうだ


でも、ある日

薬草採取依頼の途中で一人では倒せない魔物に襲われて、逃げながらも戦っていたそうだ

でも、足を怪我して、いよいよ走れない、殺されると思った時に

ガロルドが助けてくれた


そのあと、上手く歩けない自分を背負って町まで運んでくれた

ソマドが泣きながら、「自分を置いていけ」と言ってもガロルドは捨てなかった

「あきらめるな」と言ってくれた

だから一緒のパーティを組みたいと思って

その日以来、ずっとアタックを繰り返していたらしい


なんて単純な・・・・


ソマド「だから・・・俺はあきらめなければいつかはお前とパーティが組めると思って・・・・」


ガロルド「すまんが、覚えてない」


「「「「ええええええ」」」」


ソマド「う、嘘だろう?」

ガロルド「いや、本当に・・・やたらとパーティ勧誘してくる奴がいたのは覚えてるが・・・」

ソマド「そ、そんなーー」


ユーハイム「ぐっふふふふ、ソマド、諦めろ」

ドム「可哀そうだが、これが現実だぞ」


ソマド「じゃ、じゃあどうしてパーティを断り続けていたんだ!?」

ガロルド「?単純に取り分が減るだろう?金が必要だったんだ」

ソマド「そ、れはそうだが・・・・そんな、それだけで・・・」

ガロルド「子供の時は孤児院は金がとにかく無かったからな、とにかく金が少しでも多く欲しかったんだ。パーティを組むのは大人に誘われた時だけだったな」


ユーハイム「なるほどな、子供同士で組むのは安全のためだもんな。ひとりで行けるのならその方が実入りが良い」


すっごく良くわかるー

移動も楽だしね


ソマド「じゃ、じゃあ大人になっても組んでくれなかったのは・・・・」

ガロルド「大人になったらますます組む必要性を感じなかった。移動も基本は走りだったからな、誰かと一緒だと遅くなる、取り分も減る、自分にとってのメリットが何一つない」


わかるわー、すっごく良くわかる


ソマド「そ、そんな・・・・・じゃ、じゃあそいつと組んでいるのは?」


ガロルド「ルラは・・・・会った時から違和感がなかった。最初は料理がとんでもなく上手い子で、強かった・・・知れば知るほど、俺と似ていると思った。俺は普通の人より感覚が敏感でな、たいていの料理は美味いとは感じない、保存食は論外だ、だから受けられる依頼も限られていた。ルラはどこででも料理するからな、彼女とならどこまででも、行ける気がしたんだ。だからパーティを組んだ、今ではルラ以外はあり得ないと思っている」


「ふふふっ、懐かしいね」

ガロルド「ああ、俺の走りについて来れるのはルラぐらいだしな」

「確かに、同じ速さで走れる人って会った事ない」

ガロルド「獣人くらいじゃないか?」

「へー、獣人さんは早いんだ」


ユーハイム「ソマドわかったか?引き際が肝心だぞ?それにな、この2人はSランク推薦を受けている、じきにSランクだ、もうお前の実力で一緒に行動するのは無理だ」


ソマド「Sランク・・・・そんな・・・・」


「ソマド?ずっとガロを追いかけていた根性は認めるよ・・・でもね?隣を見てみなよ、あなたの仲間は今隣にいてくれる彼らじゃないの?あなたが暴走したら止めてくれて、気絶したら運んでくれる、良い仲間がいるじゃない、大事にしなよ」


ソマド「ぐっ・・・・・・み”んな・・・ごめん”っ」

ぐずぐずと泣き崩れてしまった


ユーハイム「ははっ、お前が一直線なのは知ってたけど、まさかここまで相手に伝わってないとはな」

ドム「大丈夫だぞ、俺らがついているからな。ははははは」

ニャム「バカはバカでも良い馬鹿」

ハザーマ「そうだな、ははは」


ソマド「お”、お前らーー言いたい事言って!」


何だ、良い仲間じゃない

引き際がわからなくなってたんだね


「ソマド、ごめんね。剣切っちゃて」

ソマド「いい・・・・俺も悪かった・・・八つ当たりだった・・・」


ユーハイム「偉いぞ!ちゃんと謝れるなんて!」

ぐりぐりと頭を撫でられている

ソマド「やっやめ!馬鹿力!!」




その後、一緒に食事をする事になった


ガロルドが褒める料理を食べてみたいと言われたので、キッチンを借りて料理することに

『止まり木』の料理担当はハザーマさんで、一緒に料理した


立派なキッチンでオーブンまである

人数が多いので、ローストビーフと、魚介類のアヒージョ

シーザーサラダで決定した


ハザーマさんは見事な包丁さばきだったので、食材のカットはおまかせした

アヒージョは初めてだという事で作り方を伝授


お鍋に植物油を入れて、にんにくのみじん切りと鷹の爪

香りがしてきたら、塩とバターを投入

味が濃い目が美味しいので、気持ち強めに味つけ


そこに魚介類、エビ、貝類、野菜は芋と、ブロッコリー

火が通れば、刻みパセリを散らせて完成だ


ハザーマ「これはオイル煮込みという事かな?」

「はい、そうですね。このオイルにパンが良く合うんですよ」

ハザーマ「確かに、これは酒にも合いそうだ」


シーザーサラダも卵をサラダに入れるのは初めて見たと言っていたので

温泉卵の作り方を教えてあげた、卵は正義


ローストビーフも良い感じに焼けたので、切ってもらって、ソースをかけて完成


「はーい、お待たせしましたー」


「「「「わあーーー」」」」


ハザーマ「ガロルドが言っていたのは本当だぞ、絶対美味い」

ユーハイム「そりゃー見たらわかるって!」

ドム「こりゃご馳走だー!」

ニャム「美味しそうすぎるー!」

ガロルド「いつも美味いからな」

「ふふふっ、じゃあ食べましょう」


「「「「ありがとう!」」」」


「どういたしまして」


みんなが思い思いに料理に手を付ける

ユーハイム「美味い!肉が柔らかいぞー」

ドム「こっちも美味い、パンにあう。これは酒がいるぞ」

ニャム「ふーーーん、美味しいーー」

ハザーマ「卵がいい仕事をしているな」


ハザーマさんは卵に料理に目覚めたみたいだ


ソマド「美味い・・・・全部美味い・・・」

ソマドはちょっと泣きながら食べている


ガロルド「美味い、・・・ルラありがとう」

「うん、どういたしまして!」


自分もローストビーフを一切れ取って食べる

柔らかい、噛むとしっかりとお肉の味がして、最高です!


ソマドが思い直してくれて良かった


悪いけど、ガロルドは譲れないんだ、もう大事な仲間だから


ありがとござした!

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