『止まり木』の家とお祭り
『止まり木』の家でご飯を食べたあと
ソマドの髪の毛が可哀そうな事になっていたので、切ってあげる事にした
ソマド「本当に任せても大丈夫なのか?」
「だーいじょうぶだって、キレイに整えてあげる」
ちょっとビクビクと怯えるソマドをなだめる
さすがに双剣で動きながら切ったのでガタガタが目立つ
キレイにカットしてあげようという優しさだ、素直に受け取って欲しい
ソマドの髪はサラッサラの茶金色だ
サラッサラなら是非やりたい髪型がある
自分で自分の髪を切るのは限界があるので、特に後ろは
ふんふんふーーーん♪
ショリショリと整えていく
後ろは短く、横は長めでアゴの少し下までくらいかなー?
イメージは攻〇機〇隊の草〇素〇だ
女性がする髪型かもしれないけど、男の人でもサラッサラならいいと思うんだよねー
「はい!完成だよーー」
ソマド「ど、どうなっているんだ?」
「はい、鏡」
ソマド「な、なるほど?・・・・これは変ではないのか?」
「私は似合うと思うんだけど・・・ね?」
ガロルド「いいんじゃないか?」
実はガロルドが最初反対していたのだ、「ソマドの髪なんて切らなくていい」って
でも、私がザクザク切っちゃったから整えるくらいはしてあげたいって言ったら
「カッコよくしなければいい」っていうから
この髪型になった
かっこいいかと言われれば、ちょっと疑問だけど
似合ってはいると思う
ユーハイム「不思議と似合うな・・・」
ドム「横の髪が邪魔そうだが・・・前の髪型よりはぜんぜんいいな」
ニャム「何かおしゃれだなー」
ハザーマ「不思議と似合う・・・なぜだ・・・」
ほら、意外と好評だ
ソマド「じゃあ、いいか。ありがとう」
「いえ、どーいたしまして」
正直ちょっとうらやましい
自分がやってみたい髪型だった
ガロルド「じゃあな、邪魔した」
ユーハイム「いつでも遊びにきてくれ、そうだ、祭りには出るんだろう?」
「はい、出るつもりです」
ハザーマ「じゃあ、料理競技にも出ないか?」
「料理競技?」
ハザーマ「ああ、ここの名産の豆を使った料理を出店して、得票数が多い屋台が勝つ競技だ。俺も出ようかと思ってたんだが、ひとりだと屋台は大変だからな、誰か一緒に出てくれないかと思ってた所なんだ」
確かに・・・卵サンドの屋台をやった時もめちゃくちゃ大変だった・・・
「いいですね、一緒にやってもいいですか?」
ハザーマ「もちろんだ!よろしく頼むよ」
「じゃあ、明日からメニューを考えますか?」
ハザーマ「ああ、ここでメニュー開発しよう、適当に材料も集めておくよ」
「ありがとうございます。じゃあ明日またきまーす」
ユーハイム「ガロルドも参加しないか?男には男の戦いがある」
ガロルド「男の戦い?そんなものあったか?」
ユーハイム「お前はいつも買い食いしかしてなかったから知らないか?」
ガロルド「・・・・見た事がないな」
ユーハイム「ははっ、やっぱりな。ショユー樽があるだろう?あれをひっくり返してその上で落とし合うんだ、『ショユーレスリング』って言ってな。男限定の参加だ、俺も出るぞ」
ガロルド「知らなかったな・・・・」
ドム「俺も出る、冒険者とショユー作りの職人の対決みたいになっててな。去年は負けた」
ガロルド「は?そんなに強いのか?」
ドム「強いな・・・あいつらは全員身体強化が上手い上に、樽の上での戦いを熟知している。油断すれば一瞬で落とされる」
ガロルド「そんなにか・・・・」
ユーハイム「ソマドは一瞬で負けるからな、参加してない」
ソマド「あんなゴツイ男たちと取っ組み合いが嫌なんだ」
ユーハイム「はいはい、まあ、そういう訳だお前の名前も書いておくぞ」
ガロルド「は?出るとは言ってないが?」
ユーハイム「そう言うなよ、2年連続で負けるわけにはいかない」
「ガロ出たくないの?」
ガロルド「ルラが屋台をするなら手伝いたい」
ユーハイム「手伝えばいいじゃないか、競技に参加するからってできない訳じゃない」
ガロルド「・・・・・」
「せっかくなら出たら?屋台もずっといるんじゃなくて、他のお店の物を買ってきてくれたりしたら嬉しいな」
ガロルド「ルラがそう言うなら・・・・」
ユーハイム「よっしゃ、決まりだ!」
ドム「これで半々くらいにはなったか?」
ユーハイム「どうだろうか?エントリーで確認しておかないとな」
ガロルド「団体戦なのか?」
ユーハイム「そうじゃないが、ブロックで別れるから少しで多い方が決勝に残りやすい。最初に優勝候補に当たるかも知れないからな」
ガロルド「そういうものか・・・」
ドム「まあ、頑張ろうぜ。明日から特訓だ」
ガロルド「は?特訓?」
ユーハイム「当たり前だろう?ルラちゃんが料理している間、どうせ暇なんだから、しっかり特訓だ」
ガロルド「めんどうだ・・・・・」
「ふふふっ、頑張ってガロ、試作をたくさん作っておくから」
ガロルド「・・・頑張る」
ユーハイム「さすが、操るのがうまい」
ドム「餌付けされてないか?」
酷い言われようだ
とにかくお祭りの参加が決まったので、明日もここにお邪魔する事になった
町の外で野営するつもりなので、帰る前にお買い物だ
大豆、欲しい
さっそく買いに行くと、売ってたよー大豆
それもたっくさん
買ったあとに「大豆を粉にしたものは売ってないですか?」って確認したけど
「売ってない」との返答だった
って事は、きな粉は無いって事だ
これは屋台料理は、きな粉料理で決まりかなー?
買い物をしたら、夜ごはんを食べてから町の外に出た
町から目立たない所に野営をする
ガロルド「まさか、また祭りに参加する事になるとは・・・」
「楽しみだねー、ほんとに競技があるの知らなかったの?」
ガロルド「何かやってるな、とは思っていた」
「ははっ、興味が無かったのかな」
ガロルド「食べる事に夢中だったな、自分が参加するなんて考えた事もなかった」
「ふふっ、ガロらしいね。楽しい思い出になるといいね」
ガロルド「ああ、ルラとなら何でも楽しめそうだ」
「任せてよ、屋台の料理も美味しいの作っちゃうんだから」
ガロルド「楽しみだ」
翌朝、軽く朝ごはんを食べたあとに町に行って
『止まり木』の家に向かう
「おはようございますー」
ユーハイム「いらっしゃい」
ガロルド「手ぶらで来たが、用意するものは無かったか?」
ドム「とくに?体とヤル気があればいい」
ガロルド「体はあるが、やる気はない」
ユーハイム「なにー!?お前はこの競技の奥深さを知らなさすぎるな!」
ドム「そうだな、叩きこまないとな」
ガロルド「あ?どういう事だ?」
ユーハイム「そのままの意味だ、こっちだ」
そのままガロルドは庭に連れて行かれた
ハザーマ「あっちはあっちで任せておいて、試作をはじめようか」
「うん、ハザーマさんは何かいい案ある?」
ハザーマ「うーん、ダイズを使った料理って、だいたいはショユーを使った料理になるんだよな。だからみんなは串焼きが多いな、俺も何かのタレやソースとして使う事を考えているが・・・・」
「え?豆を煮たりとかしないんですか?」
ハザーマ「ああ、肉や野菜と一緒に煮込んだりもするが」
「それだけ?」
ハザーマ「ああ、だいたいその2択だな」
そんな・・・ショユーだのみなのか大豆は
「じゃあ、ちょっと作りたい物があるので協力してもらえますか?」
ハザーマ「もちろんだ」
まずは昨日入手した大豆
これを乾燥させる、もちろん魔法で
ハザーマ「これは?水分を取っている?乾燥させているのか?」
「はい、乾燥させて、炒ります」
ハザーマ「料理に使うんだよな?なのに乾燥?炒る?」
「ふふふっ、ちゃんと料理に使いますよ」
乾燥させた大豆を、フライパンで炒っていく
ハザーマさんにも手伝ってもらって、10分くらい
弱火でじっくり炒めて、大豆がパチパチしてきたらいい感じだ
いい香りもしてくる
ハザーマ「いい匂いがしてきた」
「ですね、ここの炒り時間はお好みなので、この辺で」
ハザーマ「で?コレをどうすんるんだ?煮る?」
「いえ、砕きます。粉々に」
いつも使っているボウルを出して入れていく
ハザーマ「は?砕く?粉にするって事か?」
「はい、もう粉々でさらさらに」
風魔法でフードプロセッサーだ
ハザーマ「・・・・・器用だな・・・」
「ふふっ、便利なんですよ。手でやると時間がかかりますから」
しばらくすると、音が変わったので中を覗くと良い感じだ
「これぐらい粉々になればOK,ここに、キビ砂糖と塩を少し」
ハザーマ「・・・・・ますます、わからない」
「ここで取り出しますは、ご飯!」
ハザーマ「コメ??????」
「はい、これも潰します!」
炊き立てご飯を潰していく、これも魔法でやれば早い
ハザーマ「・・・・・・。」
「粘り気が出るまでやったら・・・・浄化した手で小さく丸めます・・・そしてこれにきな粉をぱらぱらーとかければ完成!どうですか?」
ハザーマ「・・・・見た事がない料理(?)だ」
不思議なものを見る目で見られている
「これは、おやつです。美味しいですよ」
ひとつをフォークで刺してぱくっと食べた
粘りが出るまで潰したお米はもちっとして、香ばしいきな粉が良く合う
餡子がほしい・・・黒蜜をかければもっと美味しいかな?
「ん?食べないですか?」
ハザーマ「い、頂こう・・・・」
恐る恐るフォークにひとつ刺して、口へ運ぶ
未知のモノすぎるかな?
ぱくりっと食べて、ゆっくりと咀嚼している
はじめはよくわからないって顔をしていたけど、2つ目を刺して食べた
ハザーマ「これは・・・クセになるな・・・美味い」
「でしょ?炒った事で香ばしさが出るんですよ。そしてお米のほのかな甘さともあうんです」
欲を言えばもち米とか欲しいけどねー
ハザーマ「美味い、美味いが・・・売れるだろうか?」
それは私も思った・・・・ちょっと未知のものすぎるかな?
ありがとござした!




