護衛依頼 3日目 すき焼き
昨日の夕食後はみんなが幸せそうな顔で動かなくなってしまった
なので、早めに寝る事にした
朝起きると、アイリスさんが「お腹がいっぱいで起きるのがつらかった」
そう言っていた
きっとみんなそうだったんだろう
アイリスさんはガロルドに交代して2度寝しに行った
私は朝ごはんの準備だ、でもな
昨日あんなに食べたし、優し目がいいだろう
ってことで雑穀ぞうすいにした
もしかしたらガッツリ食べる人もいるかも知れないから
角煮大根と、肉じゃがの残り
肉きんぴらは無くなってしまったのでたくさん作っておいた
こっちは求められたら出そう
これで準備は終わってしまった
あとは何かしておくことはあったかな?
今日の晩御飯用にお肉を切っておこうかな
薄切りにする必要があるからちょっと凍らせて切る、なるべくサシが多い部分で
肩ロースだ
これを大量に切っておく、あとは具なんだけど・・・・
どうせ野菜はほとんど食べないしなー
白ねぎと、キノコでいいかな、緑がゼロだから
ほうれん草っぽいのも入れようか
あとは調味料を作っておく
これでいつでも作れる
さ、することも無くなったしトレーニングでもしようかな
離れたところではガロルドが素振りしている
毎日してるのかな?エライなー
自分は体幹を3セットと
バーピーだ
ひとりでもくもくとやっているとガロルドが近づいてきた
ガロルド「それは?」
「これは、トレーニング、だよ」
ガロルド「見たことない」
「うん、自己流、だから」
黙って横に来て同じ動きを始めた
ガロルド「これは、確かに、全身、効くな」
「でしょ?」
しばらくやっていると
デリックが起きてきた 「お?何やってんだ?楽しそうだな」
「トレーニング、ですよ」
デリック「へ?これが?効くのか?」
ガロルド「だいぶ」
デリック「へー、やってみるか・・・。」
その場で真似をしだす
デリック「これは、確かに、なかなか・・・・・で?何回、するんだ」
「限界、まで、やって、そこから、3回」
デリック「は?なんだ、その、鬼ルール、は!」
でも、苦しそうな声をだしつつもデリックさんはついてきていた
アーバンさんも起きて来たので
「じゃ、ラスト、3回、・・・2回・・・1回。おつかれさまでーす」
さすがに息が切れた、何回やったんだろう?
デリックさんは完全に停止してうつ伏せだ
デリック「くそ、こんなに、しんどいなんて聞いてねえ」
「ふふふ、良いトレーニングでしょ?」
デリック「なんで俺より先にやってたのに平気そうなんだ?」
ガロルド「鍛え方がちがう」
デリック「・・・・くっそ。だから途中で抜けたくなかったんだ」
なるほど、デリックさんは意地でついてきてたのか
それでも十分すごいと思う
だってガロルドはほとんど息が切れてない、汗はかいてるけど
アーバン「ずいぶん楽しそうなことをしてるな」
デリック「リーダーもやればいいんだ」
アーバン「バカ言え、こっちは腰が痛いんだ」
ああ、そう言えば言っていたなー
「もしかして、寝起きが痛い?硬いというか」
アーバン「ああ、そうだ。なんでわかった?」
「あーなるほど、自分も昔なっていたので、ちょっと失礼して」
アーバンさんの後ろに回って腰回りとお尻をグッと押す、固い
コレは背中もだなー、痛いはずだ
敷物を取り出して地面にしく
「ちょっとここにうつ伏せになって下さい」
アーバン「お?治るのか?」
「んーどうでしょうか?ちょっとお尻とか触りますけど、許してくださいね」
アーバン「治るならなんでもいい」
素直にうつ伏せになってくれた
これはたぶんあれだ、固い地面で寝るから筋肉が硬くなってしまうやつである
なので腰に手を当ててゆっくりと揺らす
アーバン「あーーそれいいわ、気持ち良い」
「じゃ、やっぱり筋肉が硬くなって痛みが出てるんじゃないですかね?柔らかくすれば軽減はすると思います。」
ゆっくりと体重をかけてゆらす、ほぐすイメージで少し治癒をかけた
そのまま背中も、お尻も、モモ、ふくらはぎ
ついでに肩甲骨、肩、首とやってあげた
「どうでしょうか?」
起き上がって確かめるアーバンさん
アーバン「お?おお!軽い!」 ぐるぐる肩を回したりして確かめている
「良かったです、じゃあ朝ごはんにしますか」
デリック「すげえ、どんな魔法なんだ?」
「魔法っていうか、筋肉をほぐしただけです。また硬くなると痛みが出ると思います」
アーバン「まじかよー、治ったんじゃないのか」
「予防と軽減はできるとは思いますよ、あとでストレッチを教えてあげますよ」
アーバン「ストレッチ?」
「筋肉とか、体をほぐす方法です。ほら、しゃがみにくいとか前に体を倒すと痛いとかあるでしょう?」
アーバン「あるある、しょっちゅうだよ」
「それを意図的にやってほぐすんです」
アーバン「へー、色んな事知ってんだな」
「たまたま昔同じ感じになったことがあったんです」
そうだ、前世はよくぎっくり腰になったりぎっくり背中にもなった
ひと一倍、体が硬かったのだ
起きたらベッドでストレッチが日常だった
低い椅子に長時間座るのもダメだったからね、仕事が地獄だったよ
朝ごはんを食べてもらいつつ、ストレッチ談議をした
ストレッチとか体操みたいな習慣がないからね、みんな
昨日の爆食がうそのようにみんなたくさん食べていた
女性と商人さんたちだけは普通だった、それでもしっかり食べていたとは思うけど
腹ごなしついでにストレッチを教えた、腰、お尻、付け根を中心にほぐせるものをだ
他も全部繋がっているので、できるだけ全身ほぐした方がいいけど、とは説明しておいた
あとは、固い地面で寝ないこと
それはかなり難しいけど、もう一枚毛布を敷くぐらいでもいいだろう
いくらかマシでしょう
出発して順調に進み
たまに出る、ゴブリンと、ウルフを倒して進んだ
かなーり遠くにビックホーンブルの群れを見たけど
さすがにあんなに大きな牛を何頭もいらない
ガロルドは狩りたそうだったけど
一体何年分になるのだ
その後も、問題はなく進み
そろそろ野営にしようか、となった
今日は少しスピードを上げてすすんだからね、馬も疲れているだろう
しっかりとねぎらってあげる
「じゃ、私は晩御飯の準備をしますね」
アーバン「ああ、頼んだ。で?何を作るんだ?」
「そうですねえ、説明が難しいので、お楽しみで!」
アーバン「説明が難しい料理?なんだそれ」
「へへへへ」
今日は・・・・・すき焼き!!
だって卵があるからね!
しらたきも、お豆腐も、おふも、無いのだ
ほぼ肉、すき焼きだ
なんて贅沢なんだ
卵はサルモネラが怖いのでしっかりと浄化しておいた
で、主食でパンはないなーと思ったので
おにぎりを出す
深めのフライパンで調理していくので、卵は割って溶いておく
スープもいらないでしょう!
今日のじゃんけんの勝者がカウンター席についた
ショーンさんと、商人さん2人にガロルドだ
ガロルドってじゃんけん強すぎじゃない?
「さ、じゃあ作っていきますー。今日もビックホーンブルのお肉を使うので金貨1枚でお願いします」
「「「「はーい」」」」
フライパンに割り下を入れてふつふつしてきたらお肉を入れていく
火が入りすぎないようにお世話をして、溶き卵に入れる
「はい、お待たせしましたー。すき焼きです。どうぞ」
2匹にはお肉に溶き卵をかけてあげた、すごい食いつきだ!
美味しいでしょう?
ショーン「これは?黄色い・・・たれ?」
「溶き卵です。お肉に絡めて食べてくださいね」
「た、卵?」「生で?」
ショーン「だ、大丈夫なのか?」
「はい、しっかりと浄化してますので大丈夫です」
ショーン「わかった!信じる!」 バクっ
ビックリした顔をしている
「なっうまっ、なんで?」「甘くてしょっぱくて」
ショーン「・・・・うまい、もう全部うまい」
ガロルド「うまい」
良かった、嫌いな人もいるからね
さ、どんどん作ろう
今度は端っこに野菜を入れておく
お肉はどんどん入れて程よく火をいれてみんなの器にいれていく
「おにぎりも一緒にどうぞ」
思い出したようにお肉とおにぎりを食べている
ショーン「合うわ、うまい。」
そうだよねー、やっぱお米だ
そろそろ野菜にも火が通ったので器に入れる
ショーン「こ、これは?」
「野菜ですよ?」
ショーン「・・・・・う、うまいのか?」
「もちろんです、お肉のうまみたっぷりです。私が不味いモノだしたことあります?」
ショーン「・・・・ないな、よし」 意を決して一口でたべた
ネギを食べたみたいだ
ショーン「美味いーー、なんでなんだ?」 ふふふ
そんな不思議? ふふふ
その後もたくさん食べて満足した人から交代だ
最初は溶き卵にビックリしてたけど、一口食べればもう止まらない
がつがつ食べてた
すき焼きってガツガツ食べるものではないけど、まあいいか
美味しいし
みんなが満足するまですき焼きを作った
切った薄切りはほぼなくなった、恐ろしい
アーバンさんは今日もじゃんけんを負けて最後だったけど
すごく楽しんでた
食べ終わって、ステーキか、すき焼きどっちが好きか聞いたが
みんなが真剣に話あうのに全然決まらなかった ははははは
まあ、別物だよね
でも、すき焼きの方がいっぱい食べれた気がする
コレが全員の答えだ
薄切り肉の不思議
あーーーーすき焼きーーー
ありがとござした!




