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第158話 流れは、白い霧へ曲がる

 朝の平原に、火が走った。


 油壺が割れ、地面に染みた黒い液が一斉に燃え上がる。


 赤い炎の壁が、王都側の進路を斜めに塞いだ。


 それは防壁ではない。


 魔物を止めるための火ではない。


 流れを曲げるための火だった。


「火を絶やすな!」


 魔術師団長リヴァルトが叫ぶ。


「王都側を厚くしろ! 南東側は薄く残せ!」


 火術師たちが杖を振る。


 炎が伸びる。


 王都へ向かう正面には高く、厚く。


 南東の森へ向かう側には、あえて切れ目を残す。


 魔物に選ばせるためだ。


 燃える道か。


 薄い炎の隙間か。


 魔物は賢くない。


 だが、熱は嫌う。


 痛みは避ける。


 ならば、避ける方向を作ってやればいい。


 その先にあるのが、白い霧の森だとしても。


 その先にあるのが、人間を何度も呑み込んだ灰白庭だとしても。


「第一火壁、形成!」


「第二火壁、遅れています!」


「油が足りない!」


「血餌班を先に出せ!」


「まだ早い、魔物が近すぎる!」


「近いから出すんだ!」


 命令が飛び、怒号が飛び、馬が嘶く。


 連合軍は、もう防衛線ではなかった。


 巨大な魔物の川の流れを変えるため、死に物狂いで土手を作る猟師の群れのようだった。


    ◇


 血餌班は、地獄に近かった。


 魔物の血。


 家畜の血。


 砕いた魔力石。


 腐肉系魔物を寄せすぎないための薄い浄化灰。


 それらを混ぜた赤黒い液体を、樽ごと運ぶ。


 臭いはひどい。


 鼻の奥が焼ける。


 それを、魔物の進路を曲げたい方向へ撒く。


 灰白庭へ続く森の縁へ。


 古い狩猟道へ。


 南東の低地へ。


「こぼすな!」


「こぼさずに運べるか、こんなもん!」


「泣くな! 手を止めるな!」


 樽を運ぶ兵たちの中には、まともに戦えない低ランク冒険者も混じっていた。


 担架を運んでいた者。


 矢束を運んでいた者。


 傷を負って前線から下げられた者。


 その全員が、今は血餌の樽を抱えて走っている。


 Dランク冒険者の青年は、樽の重さに足を取られ、何度も転びかけた。


 横を走る都市警備兵のエランが、片手を貸す。


「こっちです!」


「分かってる!」


「そこ、燃えてます!」


「分かってるって!」


 青年は叫び返しながら、血餌の樽を森の手前へ転がした。


 樽が割れる。


 赤黒い液が地面へ広がる。


 それを見たエランは、思わず口元を押さえた。


 臭いが強すぎる。


 魔物なら、この臭いに引かれる。


 人間なら、吐き気を催す。


「これで、本当に曲がるんですか」


 エランが言った。


 青年は、荒い息で笑った。


「曲がらなかったら、俺たちが先に食われるだけだ」


「笑えません」


「笑ってない」


 その時、遠くで銅鐘が鳴った。


 ごん。


 二人は同時に振り返った。


 黒い波が、再び動き出していた。


    ◇


 ガルザヴェインは、火を見た。


 赤い壁。


 地面を走る炎。


 人間が作った熱の道。


 魔物の一部は、それを避けた。


 ゴブリンが横へ流れる。


 狼型魔物が炎の薄い場所を探す。


 オークは燃えながらも進もうとするが、後続に押されて進路を曲げる。


 軍勢全体が、わずかに歪んだ。


 だが、中心はまだ王都を向いていた。


 魔神ゴブリン・ガルザヴェインは、王都を見ている。


 あそこに強い者がいる。


 あそこに多くの命がある。


 あそこに自分を満たす何かがある。


 彼の未成熟な本能は、まだそう感じていた。


 ごん。


 ガルザヴェインが腰の銅鐘を鳴らす。


 魔物の流れが戻りかける。


 炎を嫌がったゴブリンたちが、無理やり王都側へ押される。


 何体かが火の中へ突っ込み、悲鳴を上げて焼けた。


 それでも、群れの流れは少し戻る。


 軍務卿オルドが、遠くの指揮所でその様子を見ていた。


「中心が動かん」


 彼の声は苦かった。


「火だけでは駄目だ」


 ギルド本部長エルナンドが頷く。


「音を入れます」


「やれ」


    ◇


 銅鑼が鳴った。


 王都側で。


 戦太鼓が鳴った。


 魔術で増幅された獣避け鐘が鳴った。


 人間たちの音が、ガルザヴェインの銅鐘へぶつかる。


 ごん。


 どん。


 がん。


 ごぉん。


 音が混ざり、平原が震える。


 魔物の一部が混乱した。


 狼型魔物が吠え、進路を失う。


 飛行種が高度を下げる。


 ゴブリンの群れが左右へ散る。


 オークが怒って近くのゴブリンを殴り殺す。


 完全な統制は崩れない。


 だが、乱れは生まれた。


「鳴らせ! 鳴らし続けろ!」


 音響術師が叫ぶ。


「王都側を嫌がらせろ! 南東は空ける!」


 兵たちは銅鑼を叩く。


 腕が痺れても、叩く。


 耳から血が流れても、叩く。


 音が途切れれば、魔物の流れが戻る。


 だから、叩く。


 王都側に、火と音の壁を作る。


 南東側に、血の匂いと薄い逃げ道を作る。


 巨大な魔物の川が、少しずつ曲がり始めた。


 だが、まだ中心が動かない。


 ガルザヴェインが王都を見ている限り、軍勢の本流は戻る。


 だから、ユードが必要だった。


    ◇


 ユードは、脚竜きゃくりゅうの背に乗っていた。


 片腕だけで手綱を握る。


 左肩には包帯。


 その包帯は、すでに赤く染まり始めている。


 鞍には、小袋がいくつも括られている。


 ラティカの雷炎を染み込ませた焦げ布。


 セネリアの白祈布。


 ドルガの砕けた盾片。


 イグナスの剣から削った青い魔力の残滓。


 そして、ユード自身の血が染みた矢羽。


 蒼穹の楔の匂い。


 ガルザヴェインが覚えた、強い敵の痕跡。


 それを餌にする。


 ユードの背後には、少数の騎馬兵がいた。


 彼らは護衛ではない。


 回収役でもない。


 必要なら、ユードが落ちた後に小袋だけを拾ってさらに走る役だ。


 それを、全員が理解していた。


 誰も口には出さない。


「行くぞ」


 ユードが言った。


 声はかすれていた。


 脚竜が低く唸る。


 そして、走った。


 魔物の軍勢の側面へ。


 王都側ではない。


 南東へ曲がる線のさらに外側から、ガルザヴェインの視界を引くために。


 火の壁の向こうを、脚竜が駆ける。


 足元を黒い魔物の血が跳ねる。


 上空では飛行種が旋回している。


 遠くで、ガルザヴェインの銅鐘が鳴った。


 ごん。


 ユードは弓を構えた。


 片腕では、普通は引けない。


 だが、彼は影弓だ。


 自分の影を弦へ絡める。


影弓技かげゆみぎ片影引かたかげびき


 足元の影が伸び、弓弦を引いた。


 矢は一本。


 狙いは、右目。


 前回、外した場所。


 ガルザヴェインが覚えている場所。


 ユードは息を止めた。


 そして、放つ。


 矢が飛んだ。


 影をまとい、炎と音と血の匂いを抜け、黒い波の上を越えていく。


 ガルザヴェインが、わずかに首を動かした。


 矢は右目には届かなかった。


 頬を裂いた。


 前と同じ場所。


 黒い血が飛ぶ。


 ガルザヴェインが、ゆっくりユードを見た。


 金色の目が細くなる。


「オマエ」


 その声は、戦場の音を抜けてユードに届いた気がした。


 覚えている。


 ユードを。


 眼を狙った弓手を。


 蒼穹の楔の一人を。


 ユードは、二本目の矢を番えた。


 いや、番えようとした。


 片腕での動きは遅い。


 影弓で補っても、限界がある。


 ガルザヴェインの指先に黒い魔力が集まる。


 護衛の騎馬兵が叫ぶ。


「来ます!」


「散れ!」


 黒い矢が飛んだ。


 音はない。


 ただ、空気が裂ける。


 ユードは脚竜を伏せさせた。


 黒い矢が頭上を抜け、背後の騎馬兵二人をまとめて吹き飛ばした。


 馬も、人も、甲冑も、まとめて砕ける。


 ユードは振り返らない。


 振り返れば、死者の顔を見ることになる。


 今は前だけを見る。


「こっちだ」


 ユードは小袋を一つ切った。


 ラティカの雷炎布が風に舞う。


 焦げた布から、微かな雷炎の匂いが流れる。


 ガルザヴェインの目がそちらへ向いた。


 反応した。


 ユードは続けて、セネリアの白祈布を裂く。


 白い祈りの匂いが、平原に薄く広がる。


 さらに、ドルガの盾片を投げる。


 金属が地面を跳ね、ガルザヴェインの拳が砕いた感触を思い出させるように鳴る。


 最後に、イグナスの青い魔力残滓を矢に塗った。


 その矢を、空へ撃つ。


 殺すためではない。


 見せるためだ。


 青い光が、ガルザヴェインの視界に走った。


 魔神ゴブリンの顔が、明確に変わった。


 怒り。


 興味。


 そして、飢え。


「アオイ」


 ガルザヴェインが一歩、ユードへ向かった。


 その方向は、王都ではない。


 南東だ。


 灰白庭へ向かう方向。


 指揮所で、魔術師が叫んだ。


「中心が動いた!」


「まだだ!」


 軍務卿オルドが叫ぶ。


「もっと曲げろ!」


    ◇


 連合軍の側面部隊が動いた。


 騎馬隊が、魔物の横腹を叩く。


 直接殲滅するためではない。


 横から押すためだ。


 騎士たちは、魔物の群れに深く入りすぎず、槍を突き、火壺を投げ、すぐに離脱する。


 冒険者部隊が、その穴を広げる。


 Bランク、Cランクの者たちが、死ぬほど危険な距離で魔物の側面を削る。


「押せ!」


「南へ流せ!」


「王都側に戻すな!」


 血餌が撒かれる。


 火が王都側を塞ぐ。


 銅鑼が鳴る。


 ガルザヴェインがユードを追いかける。


 すべてが重なり、黒い波が曲がる。


 最初はわずかだった。


 次に、目に見えて歪んだ。


 王都へ真っすぐ進んでいた魔物の本流が、南東へ流れ始める。


 灰白庭へ。


 白い霧の森へ。


 だが、魔物は川ではない。


 曲げる時、外側が暴れる。


 王都側へ戻ろうとする魔物もいる。


 火を越えてくるものもいる。


 混乱した魔物が、人間の陣へ突っ込む。


 誘導部隊は、次々と死んだ。


 馬が倒れる。


 騎士が食われる。


 冒険者が魔物に引きずり込まれる。


 傭兵が血餌の樽ごと踏み潰される。


 それでも、流れは曲がった。


 誰かが叫ぶ。


「曲がってる!」


 別の誰かが泣きながら言った。


「曲がってくれ、頼む……!」


    ◇


 ユードの脚竜は限界に近かった。


 黒い魔力矢を二度避けた。


 魔物の群れの外縁を走り続けた。


 火と煙と血の中を駆けた。


 その足は震えている。


 ユード自身も、意識が何度か飛びかけた。


 失った左腕の痛み。


 出血。


 魔力の消耗。


 影弓の補助。


 全部が体を削っている。


 それでも、彼は三本目の矢を取り出した。


 最後の矢。


 矢羽には、自分の血が染みている。


 イグナスの青い魔力残滓も、わずかに残っている。


「これで最後だ」


 ユードは呟いた。


 ガルザヴェインは、もう王都を見ていない。


 ユードを見ている。


 ユードの背後。


 南東の森。


 白い霧の気配。


 そこへ引かれ始めている。


 だが、まだ足りない。


 もう一押し。


 ユードは脚竜を反転させた。


 正面。


 ガルザヴェインの視界に、完全に入る位置。


 護衛の騎馬兵が叫ぶ。


「近すぎる!」


 ユードは答えない。


 影弓を引く。


 片腕。


 影。


 血。


 矢は震えている。


 ガルザヴェインが、指を向ける。


 黒い魔力が集まる。


 ユードは放った。


 矢は、右目ではなく、額を狙った。


 挑発だ。


 殺すためではない。


 お前を見ている。


 お前を狙っている。


 そう伝えるための矢。


 ガルザヴェインは腕で弾いた。


 矢が砕ける。


 だが、その瞬間、ガルザヴェインが吼えた。


「オマエ!」


 黒い魔力が膨らむ。


 周囲のゴブリンが悲鳴を上げて進化しかける。


 魔物の中心が、完全に南東へ動いた。


 軍勢全体が、それに引かれる。


「今だ!」


 指揮所から、オルドの声が飛ぶ。


「全軍、側面圧を最大! 火壁を伸ばせ! 王都側を閉じろ!」


 火が伸びる。


 音が鳴る。


 血餌が撒かれる。


 騎馬隊が最後の突撃をする。


 魔物の黒い波が、大きくうねった。


 そして、曲がった。


    ◇


 ガルザヴェインの黒い魔力矢が、ユードへ向かって飛んだ。


 避けられない。


 ユードはそう思った。


 脚竜も限界だ。


 影弓ももう使えない。


 片腕で手綱を引く力も残っていない。


 その時、地面に魔法陣が光った。


 王都魔術師団の強制転移陣。


 短距離。


 不安定。


 対象を壊す危険すらある。


 だが、ユードを引き戻すために用意された最後の保険。


 魔法陣が光り、ユードと脚竜の体が歪む。


 黒い魔力矢が、その直前にユードの足を掠めた。


 痛み。


 血。


 視界が白くなる。


 次の瞬間、ユードは後方の陣地へ叩きつけられた。


 転移成功とは言えない。


 着地に失敗し、脚竜は足を折った。


 ユードも地面を転がり、意識を失いかける。


 だが、生きていた。


「ユード!」


 ラティカの声が遠くで聞こえた。


 誰かが駆け寄る。


 セネリアの白い祈りが、弱く彼の体を包む。


 ユードは、薄く目を開けた。


 遠くを見る。


 黒い波が、南東へ流れている。


 王都から逸れている。


 まだ完全ではない。


 だが、明らかに曲がっている。


 その先には、森。


 白い霧。


 灰白庭。


「……曲がった」


 ユードは呟いた。


 ラティカが泣きそうな顔で怒鳴る。


「馬鹿! 片腕どころか足まで持っていかれるところだったじゃない!」


「曲がったか」


「曲がったわよ!」


「なら、いい」


「よくない!」


 ユードは少し笑った。


 そして、意識を失った。


    ◇


 夕暮れ。


 魔物の軍勢の大部分は、南東へ向かっていた。


 王都へ直進していた流れは、大きく外れた。


 すべてではない。


 外れた群れもいる。


 王都側へ残った魔物もいる。


 だが、本流は曲がった。


 ガルザヴェインが動いたからだ。


 その中心に引かれるように、残った魔物の大軍が白い霧の森へ向かっていく。


 連合軍は、遠くからそれを見ていた。


 歓声は上がらなかった。


 上げられるはずがなかった。


 多くの者が死んだ。


 火壁を作った者。


 血餌を撒いた者。


 側面を押した騎馬隊。


 誘導のために囮となった冒険者。


 その多くが戻っていない。


 そして、彼らは勝ったわけではない。


 魔物を倒したわけではない。


 王都から、別の場所へ押し付けただけだ。


 軍務卿オルドは、遠くの白い霧を見ていた。


「……これでよかったのか」


 ギルド本部長エルナンドは答えなかった。


 答えられなかった。


 黒い波は、白い霧へ向かっている。


 灰白庭。


 白箱迷宮。


 銀刻帰らず。


 白庭化した旧迷靄洞。


 そこが、あの十数万の魔物をどうするのか。


 人間には分からない。


 分かるのは、ただ一つ。


 王都は、今すぐ滅びることだけは避けられた。


 その代わりに、恐怖を別の恐怖へ流した。


「本流、灰白庭方面へ進行!」


 伝令が叫ぶ。


「魔神ゴブリンも同方向へ!」


 オルドは、ゆっくり息を吐いた。


「全軍、追撃はしない」


 誰も反論しなかった。


 追える者などいない。


「残敵処理。負傷者回収。王都側へ残った魔物を掃討」


 彼は一度、言葉を切った。


 それから、白い霧を見た。


「そして、灰白庭を監視しろ」


 エルナンドが頷く。


「すぐに観測班を出します」


「近づきすぎるな」


「分かっています」


 遠くで、ガルザヴェインの銅鐘が鳴った。


 ごん。


 今度の音は、王都から少しずれて聞こえた。


 南東。


 白い霧の方角から。


 黒い波は、とうとう灰白庭へ向かい始めた。


    ◇


 日が落ちる直前、最初の魔物が白い霧へ触れた。


 ゴブリンだった。


 進化しかけの、金色の目をした個体。


 それが、森の手前に広がる灰白の霧へ足を踏み入れる。


 次に狼型魔物。


 次にオーク。


 その後ろから、押し合うように無数の魔物が続く。


 灰白の霧は、静かだった。


 魔物の群れを前にしても、揺れない。


 逃げない。


 ただ、そこにある。


 森の奥からは、何も聞こえない。


 宝箱の音も。


 ゴブリンの声も。


 人間の悲鳴も。


 ただ、白い霧が広がっているだけ。


 ガルザヴェインは、霧の手前で足を止めた。


 銅鐘を握る。


 金色の目が、霧の奥を見る。


 そこには、匂いがあった。


 人間ではない。


 王都でもない。


 だが、強い。


 泥。


 白い石。


 灰の霧。


 死体。


 宝。


 そして、ゴブリンの匂い。


 ガルザヴェインの口元が、ゆっくり歪んだ。


「イル」


 彼は、そう言った。


 何がいるのか、彼自身もまだ知らない。


 だが、確かに感じていた。


 あの白い霧の奥には、何かがいる。


 強い腹を持つもの。


 多くを喰ってきたもの。


 そして、ゴブリンを内側に抱えたもの。


 ガルザヴェインは、一歩踏み出した。


 灰白の霧が、彼の足を呑む。


 銅鐘が、静かに揺れた。


 ごん。


 魔神ゴブリン・ガルザヴェインと、なお十万を超える魔物の軍勢が、灰白庭へ流れ込み始めた。


 遠くからそれを見ていた人間たちは、誰も喜ばなかった。


 ただ、息を止めて見ていた。


 王都を救うために押し付けた恐怖が、別の怪物の腹へ入っていくのを。

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