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詩折り  作者: 上の森シハ
15/29

140字まとめ(5作)微ダーク恋愛詩

深呼吸をする前に膨らんだ感情を

僕だけに教えてほしい

捕まえて、そっと耳に囁いて

温めた蜜を溶かして作った王冠を

頭に乗せてほら


暗い夜空に飛散した星々は

明るい朝を運んでくる


沈んだ夕陽をその手で隠してくれ

我が儘な僕のために

きみの声で目覚めたい

きみの声で目覚めたい


-----


強請(ゆす)って起こした本能の在処

きみの奥に座る漆黒の月

天井がない空を指先でなぞり

仰ぎ見た僕にかける終わりの(しるし)


熟れた言葉の蝋燭に

消えない傷を浴びせて吹き消す


影に隠れて蹲る姿

二人の爪痕は二人にしか見えない


-


砂糖漬けにした罪状を

唇に挟んで差し出す誘惑精神

冥合豊楽(みょうごうほうらく)への殉教者になりたい私は

長い夜に付き纏う野良猫

狂って甘噛みした薬指

かけた魔法の名前をあなただけが知っている


白い足跡を追いかけて

黒い足で踏み付け、重なった

甘い春は苦い冬を上書きする


-


麝香(ジャコウ)の煙を巻いた僕の(からだ)を転がすやわらかい足

突き刺す眼差しが心地好いと感じてしまう

皮肉なんかじゃないよ

愛の襖に挟まれていたいだけ

渇いた心臓を潤すのは沸騰した言葉

千切れば(すな)になる

風に乗って走っていく


-


指先から羽ばたいていった蝶は

戻る道を知っている

飛び散った泥で体を汚しても

混濁の興に捕まっても

僕が用意した籠を見つけてくれる


雷雲の悲鳴を避けながら

虹が出る青空に向かって飛び続け

花の蜜に誘われてもただの寄り道

視界を遮る悦びのカーテン

まだ開くには早い


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