第2話 神引きといいね
「だっる……」
放課後。
家に帰った俺は、ベッドに倒れ込んだ。
スマホを取り出す。
なんとなくSNSを眺める。
流れてくるのは、どうでもいい動画と広告ばかり。
その中に、一つ。
「今なら100連無料!」
「……はいはい」
指が、止まる。
「まあ、暇だし」
軽い気持ちで、インストールした。
ゲームを起動。
派手な演出。
それっぽい音楽。
「とりあえずガチャか」
100連。
D。
C。
D。
B。
「しょぼ……」
Aが一つ出て、少しだけテンションが上がる。
「まあ無料だしこんなもんか」
その時だった。
画面が、止まった。
「……ん?」
ノイズが走る。
画面が歪む。
「バグった?」
一瞬、真っ黒になって――
文字が、表示される。
――排出結果:S
――レアリティ:神話級
――排出確率:0.00000000000001%
「は?」
一瞬、フリーズした。
「なにこれwww」
思わず笑う。
「いや、こんなんある?w」
スクショを撮る。
そのままSNSを開いて――
ライティング
やばwww
なんかバグってS出たんだけどwww
確率0.00000000000001%って何だよこれw
#神引き #ガチャ
投稿。
数秒後。
通知が、鳴り始めた。
「は?」
止まらない。
いいね。
コメント。
リツイート。
「え、ちょ、なにこれ」
画面が一気に賑やかになる。
コメント欄↓
「加工だろ」
「確率おかしくね?」
「これマジなら世界初じゃね?」
「運営案件?」
「……バズってる?」
心臓が少しだけ早くなる。
悪くない。
むしろ――気分がいい。
「とりあえず……使ってみるか」
ゲーム画面に戻る。
Sキャラの詳細を開く。
そこにいたのは――
一人の青年だった。
「なんか……やけにリアルだな」
画面の中のそいつは、どこか困ったような顔をしていた。
「まあいいや」
軽く、画面をタップする。
「出撃、と」
その一言は――
“命令”だった。




