力って最高だな!!
魔女が自ら灰になった後、オンブラはサーロスに刺さった剣を抜いて、3人で洋館を出た。
「…おじいちゃんに挨拶するのは、明日にしましょう」ぺスカは傷口に治癒魔法を使い、少しは癒す事が出来たが、疲労は残っていた。
「あぁ分かった、無理すんなよ」
「では早速、宿を探しましょう」
サーロスも治癒魔法を使って、傷口を塞いでいた。
「いや大丈夫、私の家の部屋を貸すよ」
「そうか、悪いな…」
サーロスは少し、申し訳なさそうにした。
「ねぇオンブラ、少し聞いてもいいかな?」
ぺスカが暗い顔をしながら、質問した。
「どうした?」
「なんで…助けてくれなかったの?アモーレ死んでしまったんだよ…」
ぺスカは泣きそうな声で言った。
「…あの魔女にはもう1つ能力があってな、それはパーティの1人の動きを完全に止める事だ、だから俺は、奴の魔術が切れるまで、動くことが出来なかったんだ…本当にすまない」
オンブラは息を吐くように嘘を言った。
「それって、嘘でしょ?レガーレが死んでしまった時にも同じような事を言ってたよ…」
ぺスカは静かに怒っていた。
「同じような現象になるのは当たり前だよ?だってあの時の魔獣は魔女が操っていたんだから、その証拠に、奴はレガーレの事を知っているような素振りだっただろ?」
オンブラは適当な理由付けをして誤魔化した。
「…そうなの?疑ってごめんなさい」
またしても、ぺスカはそれを信じてしまった。
そうこうしているうちに、ぺスカの城へ着いた。
オンブラとサーロスは、ぺスカを部屋まで見送ったあと、客用の部屋へと向かっていた。
「なぁサーロス、少し話がある」
オンブラはそういうと、人目のつかなそうな部屋にサーロスを誘導した。
「話ってなんだい…」
サーロスがそう言いかけると、オンブラは胸元を掴んで、顔を近づけながら話した。
「お前、パーティから抜けろ、ぺスカにはそれっぽい嘘を言っておいてやる」
「な…なんでだい?それに嘘って…?まさか…!」
「そうさ、レガーレやアモーレが死んだ時の言い訳も全て嘘だ、皆見殺しにした」
「な、なんでそんな事を!?」
サーロスは動揺が隠せなかった。
「弱いやつと一緒にいても邪魔なだけだからな、一応可愛いからパーティを組んでやったが、この短い旅で俺はぺスカを選んだ」
「選んだって何をだい?」
「嫁にさ、ぺスカは俺の物にする、その為にもお前は邪魔だ、とっととパーティを抜けろ!」
オンブラには凄い威圧感があった。
「そんな話が通用するわけないだろ! この事は全部ぺスカに話す!」
伝説の勇者であるサーロスは怯まない。
「もし、お前が俺の言う事に従わないのであれば、巨大な雷を落として、お前の街の連中全員をあの世に送ってやる、それかじっくり拷問してから殺すか?」
「くっ…卑怯者め…分かった、パーティを抜けるよ…最初から君に付いていくんじゃなかったよ」
街の皆を人質にされたサーロスはやむを得ず、 パーティを抜けることにした。
「へっ!今更公開しても遅いぜ、そもそも今思えば、お前は四天王のペットごときも倒せない雑魚だったな、連れてきた俺が馬鹿だったのかもな」
「…君にはいずれ、地獄が待ってるぞ!!!」
そう言ってサーロスは荷物をまとめて、城を出ていった。
「ハハハッ!本当に力って最高だな!!!」




