双子の妹は魔女だった
翌日
オンブラ達は早速、街を出ていき、ぺスカの故郷の街へと向かった。
道中で、大量のスライムが現れたが、全てオンブラが焼き払った。
スライムを一瞬にして灰にする時のオンブラは、なんだか楽しそうだった。
そうこうしてるうちに、ぺスカの故郷へと着いた。
「……」
なんだかぺスカは不安そうな顔をしていた。
「ぺスカ、大丈夫だよ!私たちが付いてるから!」アモーレはぺスカにだけ聞こえるぐらいの小さな声で、励ました。
すると、それにレガーレも気づいた。
「そうだよ!私たちずっと一緒だもん、だから絶対に大丈夫!」レガーレも、アモーレのように小声で励ました。
そしてオンブラパーティー御一行は、ぺスカのおじいちゃんの家へと向かった。
するとそこには、家と言うよりは城と言った方が的確であろう建物が建っていた。
「で、でけぇ…これがぺスカの実家か」オンブラは、初めて勇者学校を見た時の感覚を思い出した。
「こんなに大きな建造物、生まれて初めて見たよ…これが都会って言うものなのかい?」サーロスのいた街は少し田舎だったので、巨大な建造物を見て凄く驚いていた。
「話では聞いていたけど…」
「ここまでだなんてねぇ…」
アモーレとレガーレも口を開けて、驚いていた。
「皆、大袈裟すぎるよ…それじゃおじいちゃんに挨拶しに行こう!」
そのままぺスカについていくと、赤いカーペットが敷かれた、滅茶苦茶豪華な場所に辿り着いた。
(こんな建物…ヒ〇キンでも買えないじゃないか…)オンブラもかなりビックリしていた。
「よく来たね、お主達が我がかあいい孫娘、ぺスカの愉快な仲間達かね?」
「じいさんがかあいいって言うと、なんだかシュールだな…」オンブラは誰にも聞こえない程の小声でそう言った。
「なるほど、都会では可愛いの事をかあいいっていうんだね?僕も参考にしなくては…」サーロスに悪気は決してない。
「あんたは黙っといて…」レガーレが小声でサーロスに言った。
「…さっそく、本題に移ろうか…」
急におじいちゃんの顔が険しくなった。
「お主達に倒して欲しい人物がおる、ハンドレッド・フィオーレと言う娘じゃ…」
「フィオーレ…?まさかぺスカの血縁者か?」
ぺスカのフルネームは、ぺスカ・フィオーレなのである。
「おじいちゃん!やっぱりやめておこう!」
ぺスカが急に涙目で、おじいちゃんに訴えかけた。
「だが、奴を倒すために、勇者学校に通って、勇者になったんだろ?ならチャンスは今しかあるまい」
「奴って…孫娘でしょ?おじいちゃんはいいの?孫娘が殺し合うんだよ!?私辛いよ…」
ぺスカは泣き崩れた。
「孫娘?どういうことだい?」サーロスがおじいちゃんに質問した。
「そのハンドレッド・フィオーレと言う娘は、ぺスカの双子の妹だ…」
おじいちゃんは衝撃の事実を口にした。
「な、なんだって!?」その場に居た全員が驚いた。
「本名はラズ・フィオーレと言ってな、ある時魔王に魂を売って、魔獣の力を得た言わば魔女だ」
(人が魔獣の力を纏えるのか…!?)
衝撃の事実に、オンブラは驚いていた。
「ラズは魔女の力を手に入れた後、両親を殺害した…」
「な、何故!?何故家族を殺す必要が!?」家族を殺された経験を持つサーロスは、落ち着きが無くなっていた。
「まぁ落ち着きたまえ…理由は私にもわからん、だがぺスカが勇者学校に通っていた1年の間に、ラズは四天王にまで登りつめた」
「し、四天王?あの魔獣すらも操っていう…」アモーレは今にも恐怖で震えそうだった。
そんなアモーレの手を、レガーレはそっと握った。
「だから倒さなければならない、いかなる理由があろうと…もうこの街はラズいや、魔女に支配されてしまった、残るはこの城のみよ」
(やっぱり城だったの…)オンブラはそう内心で思った。
「なら、倒すしかない…心が痛むが仕方のない事だ…これ以上、誰かが苦しむのを見たくない…!!」サーロスは魔女の打倒を決意した。
「そうだな!早速、その魔女の居る場所へ行こう」オンブラはすぐにでも、出発しようとしていた。
アモーレとレガーレは、泣き崩れていたぺスカの元へ駆け寄った。
「行きましょぺスカ、行って話し合おう…」
アモーレが優しくそう言った。
「そうよ、姉妹なんだから、分かり合えるはず」レガーレもぺスカを励ました。
「…ありがとアモーレ、レガーレ…私やって見るよ…!!」遂にぺスカも、四天王 ハンドレッド・フィオーレに挑む決心をした。
遂にオンブラパーティーは、魔女の居る洋館へと向かう!!




