最強の魔獣
オンブラ達は、サーロスと共に強力な魔獣の居る所へやってきた。
「うっ、獣臭い」
館の全体に獣臭が蔓延っていた。
デュブブブブブ
すると突然、近くから謎の鳴き声が聞こえてきた。
「後ろだ!」サーロスがそう叫ぶと、オンブラ達は瞬時に分散した。
移動して前を見ると、目の前には赤鬼と豚を融合させた様な巨大な化け物が立っていた。
「デュブブブブブ!!!」
「あいつの名は、エラマ・ドロモーゼ、四天王の1人が操る魔獣はこいつの事だ!」サーロスは必死な顔をしながら、オンブラ達に伝えた。
「デュブブブーー!!!シオジーパムスーーー!!!」
エラマは特殊な雄叫びを上げながら、レガーレの腹をおいっきり殴った。
「レガーレ!!!」
「グゥッ!」レガーレは遠くまで吹き飛び、地面にうずくまった。
「デュブブブブブーーー!!!」それを見てエラマは、嬉しそうに踊りだした。
「この…豚野郎がァァァ」いつもは落ち着いているアモーレが、ブチギレだした。
どうやらアモーレは、戦いになると、極端に口が悪くなるらしい。
「私の…友人を…傷つけやがってぇぇぇ!!!」アモーレはそう叫びながら、脚に雷を纏わせながら、凄いスピードでエラマに接近した。
「クチャ」だがエラマはニヤリと笑い、背中から大量の触手を出現させて、接近したアモーレを捕らえた。
エラマは触手に捕らえられたアモーレを見て、大きく雄叫びを上げた。
「デュブブブブブ!!!」
そして雄叫びをあげたすぐ直後に、アモーレをボコボコに殴り始めた。
「デュブブ!!シオジーパムスーーー!!!」
「グッ!!ダハッ!!」
どんどん苦しんでいくアモーレを見て、エラマはニヤニヤしていた。
するとエラマの右側から、ぺスカが接近してきた。「このォォォォォ!!!」
「クチャ」だがエラマは瞬時にそれに気づいて、笑いながらパンチで、ぺスカの足場を崩していく。
だがその時、エラマがぺスカに集中した一瞬の隙に、サーロスが左側から接近して、触手を全て切断した。「間に合って良かった…」
「いい加減にしやがれ、キモ豚野郎!!!」
エラマが気づいた頃には、オンブラはエラマの背後にいた。
そして巨大な雷を宿したチョップを繰り出して、エラマに大ダメージを与えた。
「デュブ…デュブ…」
「お前の事は全て理解した、お前の正体、そして鳴き声のパターンもな」
オンブラはそう言いながら、エラマに迫っていく。
「普段の鳴き声や雄叫びはデュブ、攻撃する時はシオジーパムス、そして笑う時はクチャだ、全く…気持ち悪い鳴き声だぜ…」そう言いながらオンブラは、魔法を使い、巨大な土の足を作り出した。
その巨大な足は、エラマの頭を踏んづけた。
「じゃあな、四天王のペットさんよぉ!!!」オンブラがそう叫ぶと、巨大な足はエラマを強く踏み続けた。
あまりにも酷く踏み続けられたエラマは、頭部全体がグチャグチャになりながら死亡した。
「ふっ、お前風に言うならクチャか?」
オンブラは笑いながらそう言った。
「あまりにもやりすぎだよ…」そう言って、ぺスカはオンブラの元へ行った。
「ああするしかなかったんだよ、確実に殺す為にはな…」
「やっと…やっとエラマ・ドロモーゼを倒した…!!!」サーロスは念願を果たして、とても嬉しそうだった。
「それじゃあ、俺たちに協力してくれるよな?」
オンブラがサーロスにそう言った。
「ああ、もちろんだ!これからよろしく頼むよ」サーロスはそう言って、オンブラと握手した。
そして新たにメンバーが増えた、オンブラパーティーは獣臭から血の匂いに変わった館から出て、街へと戻って行った。
実は、先程オンブラ達が戦った強力な魔獣、エラマ・ドロモーゼは、四天王の1人によって、魔獣に姿を変えられた一般人だった。
口封じのために理性を消されてしまい、ただ暴れるだけの魔物に変貌していた。
だが誰もその事を知らなかった、ただ一人、オンブラを除いて。




