第二の街、そして伝説の勇者
翌日、早速オンブラ達は、鎧の様な物を身にまとい、学校の前に集まった。
勇者学校の制服は、実は強い強度を持っている為、鎧は制服の上から着ている。
「お、来た来た、遅いよーオンブラ」ぺスカが大きな声で言った。
「じゃあ早速、俺たちの冒険を始めるぞ!」
「おぉー!!!」
そう意気込みながらも、ぺスカを始めとした3人は、少し不安そうな表情をしていた。
だがオンブラは、チート能力を持っているためか、一切の恐怖もなかった。
こうしてオンブラ達は、長い森を通っていった。
道中で、大量のスライムが現れたが、その殆どをオンブラが焼き払った。
そして暗くなる頃には、次の街に着いていた。
「へぇ…ここが別の街ってやつか」
「もう暗いし、宿でも借りましょ!」アモーレはそう言って、宿を探そうとしたが、よくよく見ると、人は全然おらず、更には建物は全て閉まっていた。
「これって、どういうこと?」レガーレが困惑していると、目の前から白いインナーと金色の鎧をまとった金髪の男がやってきた。
「貴方たちは?」
金髪の男が尋ねた。
「私たちは、隣の街からやってきた勇者です」ぺスカがそう答えた。
「君達も勇者かい?良かったぁ…奴の手下じゃなんだね?」
「この街、なにかあったの?それに奴って?」オンブラが質問した。
「君達も勇者と言うなら、説明しましょう」
そう言って金髪の男は説明を始めた。
「まず、この世界には魔獣四天王と、それら全てを支配する魔王が居ることは当然知ってるよね?」
「はい、授業で習いました」アモーレがそう言うと、ぺスカとレガーレもうなずいた。
「え…今初めて知ったわ」
「えぇーー!!!」その場に居た全員がビックリした。
「歴史の授業で習ったでしょ!?」思わずぺスカがそう言った。
「いや…まるまる寝てたわ…」
実はオンブラは、基本的に授業は寝ていた。
「ま、まぁ仕切り直して、その魔獣四天王の1人が従える強力な魔獣が、この街を支配し始めたんだ…それから人々は魔獣を恐れて、家に引きこもる様になった」
金髪の男がそう話していると、先程まで引きこもっていた住民達が次々と家から出てきた。
「き、君たち!?危ないから家にいた方が…」
「サーロス様…どうか、どうかあの忌々しい魔獣を倒しくださいませ…」住民は次々と金髪の男の元へ駆け寄った。
「すまない、自己紹介が遅れたね」
そう言って金髪は、自己紹介を始めた。
「僕はサーロス・ルーチェ、この街で唯一の勇者なんだ」
「サーロス様は、この街を守る伝説の勇者なんだぞ!1番強いんだぞ!」
急にオンブラの近くにいた少年がそう言った。
(伝説の勇者か…役に立ちそうだな)
「なぁ、サーロス、俺たちと組まないか?」オンブラはサーロスをパーティーに誘った。
「すまないが、僕はパーティーは組まないようにしようと…」
サーロスがそう言いかけると、オンブラが言葉を挟んだ。
「だったら、俺たちがその魔獣をぶっ殺す、そしたらパーティーに入ってくれないか?」オンブラは条件付きで、 サーロスを再び誘った。
「本当に、戦ってくれるのか?あの恐ろしい魔獣と…」
「戦うだけじゃない、ぶっ殺すんだよ」オンブラは、チート能力があるので余裕だった。
「ふふっ、頼もしいな」
そう言って、オンブラ達とサーロスは、魔獣の居る屋敷へと向かった。
「よかったのか?ついてきて?」
「別の街の勇者が戦ってくれると言うのに、僕がじっとしておくわけにはいかないだろ?」サーロスは自身の長い前髪を払いながら言った。




