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転生するなら馬でしょ!  作者: 駄馬
3章
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第2-6話

(また落ちたのかオレは…)

 一体何度目の気絶だ?そんなに精神的に弱かったかな?と思案していると、来客が来る。


「よう」

 精神体らしきモノが人型になる。

 ダバの主観がそうさせているのか、モノが意図的にしているのかは解らないが。


「あれ?オレ人型だ…なんで?」

 コチラも人型だ。この領域の支配者がどちらかなのか解らない。


「話しやすそうだろ?」

 モノが話す。


「懐かしー、足と手だ。指あるわ。おぉ!髪の毛まであるやん!ん?…息子は無いか…残念。まぁ、裸だもんな。フル〇〇で立ってても嫌やし。色んな意味で」

 一人で爆笑中。


「気に入ったか?」

 モノが言う。どうやらモノがこの空間を創ったようだ。


「いつの時代を模倣してねんやろ?若い頃かな?あ、あそこん時か!あの、なんやっかなー、ほらあの地獄の鬼の人、名前忘れたなぁ…鬼…鬼」


「いや、だから…」

 モノは困惑し始めた。


「アレや、おにづき?鬼塚?…なんかちゃうなぁ…。今度カビちゃんに聞いてみるかな?ん?カビちゃん?あっ!セツランいないからカビちゃんにアクセス出来ねーやん!いや待てよ?なんかカビちゃんって何処にでもいるって言ってたな。ここには流石におらんか。精神の中におったらたまらんわ。カビ菌に浸食されてる事になるやん。しっかしあの二頭どこいったんやろ?」

 記憶を探るダバと放ったらかしのモノ。


「おい!オレに気付け!」


「あ?何だテメー?人んちに勝手に入りやがって。こちとらナイーブなんやで?オメーも勝手に入られたら困るやろ?そんな事もわからんへんのか?自分アホか?空気読まなアカンで」


 本性が出てしまい関西弁(本性)丸出しだ。


「さっきからブツブツ訳の分からないことを言いおって!全く、宿主として情けない限りだ」


「なんやて?宿主?いやちゃうやろ、オレが宿主やろ?オメーこそ家賃払えや!タダで人んちに居てんのあかんで?馬ん中やけどな」


 再び爆笑。どこにツボがあるのか分からない。

 謎のモノはキレた。


「貴っっ様!!!我を愚弄する等、万死に値するぞ!」

 モノは何やら気合を入れたようだ。


「うっわー、引くわー。ちょっとおちょくられたからってすぐキレる。ないわー。アンタいい大人なんやろ?すぐキレる大人なんて老害やで?一番タチ悪いやん。しかもなんか偉そうな言い方やん。元?前世?では偉かったんやろ?自分。あかんわー、死んでまで偉そうなんて人としてあかんわ。反省せなあかんで。てか万死って…ぷぷぷ。古っる」

 ボロクソである。


「貴様…余程消えたいのだな」


 血管があれば浮き上がりビクついて、髪があれば逆だっていただろう。

 怒髪天に来るとは良く言ったものだ。


「うわー、超怒ってんな…まぁそう怒らんと。そーいや自分なんて言うんや?」

 自業自得に成りかけたので方向転換を目指すダバ。


「最早貴様に名乗る名など無い!!」


「あちゃー、煽りすぎた?」

 今更ながら少し後悔していた。


 精神の世界?領域?では、文字通り気の強い方が強い。飲まれるのだ。


「貴様に替わり身体を貰うぞ!」

「たが馬だ!」

「……」

「……」

 イマイチ締まらない。


「まぁアレだ。兎に角オレをお前の中から出せ!若しくは出て行け!」


「知らんがな。邪魔せんといてんか。大体アンタ誰なん?」


「以前にも一度話しかけただろう。気が付いとらんのか?察しが悪いにも程があるわ」


「む?軽くディスられた希ガス。まぁええわ。所謂アレやろ?副人格、若しくは元の人格やろ?良くある内に秘めた人格とかって奴」


「まぁそんなものだ。馬だがその身体に生まれ変わる予定を、貴様が邪魔して上書きされたのだ」


「んで、元の人がなんなん?出せって言われても俺やり方しらんで?つーかなんかめっちゃ怒る…憎んでなかった?その辺も話してみーや」


「なんで貴様なんぞに話さなくてはならんのだ…」

 ふぅ…と溜息を吐きながら独白を始めた。


「我はヨミ。この世界の敵対者として想像された。管理者の一人だ」

 ヨミ曰く

 曰く、この世界のアキナ神に生み出された。

 曰く、種族を問わず敵対者とされる。

 曰く、仲間もいた。属性が近ければ仲間になるとか。

 曰く、だが、仲間は少し前に滅ぼされた。

 曰く、だからこんな理不尽な世界に対し憎悪しかない。

 曰く、アキナ神を〇〇してやる。

 だとか。


 粗方話を聞き、

「ふーん」

 としか言えない。


「いや、貴様もう少し反応無いのか!?」

 んなリアクション芸人みたいな事言われてもなぁ。


「まあ、気持ちは分からんでもないけど、上書きされたんだから、今世は大人しくしてたら?」


「それでは余の気がすまん!」

 呼称統一しろよ…随分適当な敵対者だな。


「でも、万が一出たら悪さするんだろ?」

「当然!!それが我の存在価値だからな」

 こいつワザと呼称変えてるのか?


「出して怒られるのオレやん。そんなん困るわ。だからダメー」

 手をクロスしバツを作る。


「くっ…オレがこんなにも頼んでるのに…」

 何やら落ち込むヨミ。


「しょうがないでしょー」

 そろそろ目を覚まさないかなーと、思い始めたダバ。


「呪ってやる…力の限り呪ってやるからな!」

 タチの悪い捨て台詞を吐きながらヨミは消えた。

 一先ずこの場は下がったようだ。


「さて、厄介者を抱えたようだな。時折出せた異常な力は奴のせいか」

 意識が飛ぶと妙な力を発揮していたのは解っていた。変な声も聞こえてたし。


「まぁカビちゃんに相談するしかないか」

 現管理者の端末に丸投げを決めたダバは意識が戻るのを待つのだった。

読んで頂き感謝です。<(_ _)>

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