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転生するなら馬でしょ!  作者: 駄馬
2章
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第4-1話

 オーク襲来から明けた朝…と言うか昼。

 朝帰りから寝始めたヴィヴィアンの里の討伐隊と【真紅の遊戯団】(クリムゾンサーカス)はまだお休み中だ。


 一方、ダバ達無邪気な尻尾(イノセントテール)は変態紳士ことエランの庭先で寝ていた。


 馬四頭が寄り添い寝ている…そんなほのぼのした家に来客だ。


「失礼します。先生は居られますか?」

 少し切れ目な、冷たい目をした男。

 そんな男が変態紳士(エラン)を先生と呼ぶ…


「朝っぱらから誰だ?ってもう昼かな?

 ーーん?…お?…おお!?ハナンガじゃないか!」

「先生、ご無沙汰しております。ただ今戻りました」

「良く戻ったな!長旅で疲れたろう。家で休むといい」

「はい。ありがとうございます…ですが、ひとつ聞きたいのですが、庭の馬達は何なのです?」

 チラッと庭先を見て話す。

「あぁ、なんと言うか…仲間だな。詳しい事は中で話そうか」

 そう言ってハナンガを家に招待するエラン。


 その二人を薄目を開けてみていたダバ。

(エランさんの弟子かな?)

(ふぁ〜〜もう一眠りするかな…)

 お昼の微睡みの中、再び寝落ちする…


 ……それから少し時は流れ、昼過ぎの頃。

『んぁ〜〜〜〜、そろそろ起きるかな。お腹も空いたし』

 ゆっくり立ち上がるダバ。戦いの疲れも抜け、食欲が増してきたようだ。

『ん〜〜〜〜〜〜!』

『お腹すいたねー』

『もう昼過ぎですか』

 伸びをしつつ起き上がる仲間達。

『腹減ったなぁ。どうしよっか?』

『なにがー?』

『草も飽きたし、森に入ってなんか探す?それかリーヴァか、デルタにたかりに行くか』

 恩着せがましくご飯をたかる算段だ。だが、妥当な所だろう。馬故に物欲、地位欲等は薄い。あるのは食欲が一番強いのだ。


『そだねー。肉食べたいなぁ』

 エルくんグルメに目覚めたか?

『自分はどちらでも良いれふ』

『僕も肉食べたい!』

『おし、んじゃ街?街…でいいか。

 街に繰り出すか!』

 方針が決まり動き出す。

『エランさーん、街に出るわー』

「ん?おー、起きたのか。中心街か?行ってら」

 窓から顔を出し答えるエラン。

「あ、帰ったら人を紹介するから」

『あいさー。いってきまーす』

 いつの間にか帰る家(ホーム)になっていた。



 中心街に繰り出す無邪気な尻尾(イノセントテール)達。待ち受けていたのは村人達からの賞賛だ。


「おーい、頑張ってくれたんだって?ありがとな!」

「活躍したらしいな!凄いぞ!食え!」

「見たかったわ!はいどうぞ!」

「逞しい身体してるものね…コレ食べてもっと立派になって!」

 お褒めの声と共に出てくるのは餌。残念ながら馬だけにニンジン多めだ。

『どもども。当たり前の事ですよ!』

『ダバ兄、何これ?』

 困惑気味の仲間達。

『ヴィヴィアンの人達の気持ちだよ。有り難く頂こう!』

『食べて良いれふか?』

『もち!』

『『『いただきまーす!!!!』』』

 たかりに行く必要無かったな、と思いながら食べ始める。

「お!英雄達だ。これも食べな!」

「私も持ってくる!ちょっと待っててね」

 ドンドン増えてくる食べ物。だが悲しいかな生だ。

『ごめん、生野菜もいいけど、この里の料理も食べたいな』

 ちゃっかりリクエストのダバ。

「なんだ、料理が食べたいのか!わかった、持って来てやる」

『やったね!』

 人の良さそうなエルフが応えてくれた。

 じゃあ私も私もと離れて行き、何やら持ってくる様だ。


『来るまでどっさりサラダを食べとくか。前菜だな』

『ダバさん、エルフの料理って何れふかね?』

『やっぱ森の恵みがメインじゃないかなぁ。山菜、キノコ、木の実じゃね?』

 淡白な料理が予想される。

『そうなの?肉ー』

 エルくんすっかり肉食に。オークの肉が相当気に入った様だ。

『僕は野菜でいいけどね』

 ぺんちゃんは意外とノーマル?の様子。


「馬がなにグルメ気取ってんのよ」

『出たなリーヴァ!』

「人を魔物みたいに言わないでよ!」

『なぁリーヴァ、エルフの名物料理ってなんだ?』

「スルーなの?まぁいいわ。名物料理ねぇ…

 基本ベースはやっぱり森由来の物よ。木の実やベリー、キノコ、ハーブは良く食べるわ。

 湖の恵みである魚介類もたまに食べるわよ。あとは、狩りに出ての肉類。魔物は基本食べないけど野生動物は頂くわ」

『わりと豊富なんだな。淡白な料理かと思えば多種多様っぽい』

「あ、お菓子あるわよ!口開けて!」

 ニヤリとしたリーヴァ。なんか怪しいが…

『?…おぅ』

『ボクもー』

『自分も欲しいれふ』

『え、じゃあ僕にも』

 四頭が口を開けて待つ。なにこの調教度合い。

「…四頭並ぶと若干キモいわね。ほら!」

 腰布から取り出したお菓子をポイッとダバ達の口の中に投げ込む。

『んぐっ!しょっぺえ!!』

『塩っぱい!』

『不味!』

『美味!』

 あれ?一頭おかしい

「今あげたのはサルミッキって飴よ。少し塩っぱいけど、病みつきになるわ」

 リーヴァもパクッとひとつ食べる。

『サルミッキ?お菓子じゃねーよ。なんだこれ?』

「失礼ね!もうあげないから!ぺんちゃんもう一個食べる?」

『うん!』

 ぺんちゃん味覚大丈夫なのか?


「待たせたな!料理持ってきたぞ」

 ズラリと並んだ料理!テーブルじゃなくて残念だが芝生の上にテーブルクロスを引いてくれている。気が利くな。

『おお〜〜!美味そうだ!』×四頭

 並んだ料理は、彩り豊かなドライフルーツを乗せたケーキや、ピザ、シチュー、肉の串焼き、煮込み料理、スペアリブ、ステーキなどなど盛りだくさん。

『こんなに沢山良いの?』

「私が頼んだんだよ」

 顔を見せたのは族長デルタ。その傍らにはモッキー。

『おーい、ダバ。昨日はお疲れだったの!』

『お、モッキー。お疲れー。一緒に食べようぜ』

「私はスルーですか…ダバさん、私の扱い悪くないですか?」

『勝負挑んでくる人怖いですもん。それよか宴会しましょ!!!』

『『『賛成!!!』』』

『だの!面倒な奴はほっといて食べるかの!』

「誰の財布から出すと思ってるんですか……

 ま、里に被害が無かったこと考えたら安いものですね!やりましょう!!」

 潔く支払いを決めたデルタ。流石里のトップだ。

「ヒャッハー!飲むぜ!」

「起きてすぐに飲むんですか?」

「宴会や〜!!」

「頂こう」

 どこからともなく参加する【真紅の遊戯団】(クリムゾンサーカス)の面々。

『おお!クレナイさん!飲もーぜ!』

「ダバさんいけるの?馬なのに」

『牛でも飲めるんだ。馬もイける!取り敢えずワインや!』

 ぎゃはは!と宴会スタート!


 乾杯の音頭もなく只ひたすら騒ぐ。

 昨日の不安を取り除くが如く……

読んで頂き感謝です。|ω`)

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