第2-6話
「よっしゃ!行くぜ!【真紅の遊戯団】!出陣だ!」
やれやれっと言った感じで付き従う三人。
団長のクレナイ、エーリカ、シロウ、ハレタの四人パーティーだそうだ。
リトヴァが聞いた話によれば、数日前にとんでもない気配をこの方角で感じ、こちらに来たそうだ。魔物を狩りつつ森の近所で野営してたが、突然クレナイが「面白い気配を感じた!」と、言い出し現在に至ると言う事らしい。
「皆さんはそこでお待ち下さい。大方は討伐できると思いますが、取りこぼしの退治をお願いします」
丁寧な物腰で指示を出すエーリカ。男かな?フードを被ってるせいか判断つかない。
「さて、作戦は先程お知らせした通りに」
エーリカが作戦立案役の様だ。
先ず、クレナイ、ハレタ組が前方に位置し闇に紛れる。その後をエーリカ、シロウがついて行く。
ある程度進んだ所で全員立ち止まる。
「いきます…」と、エーリカが立ち上がり持っていた杖を上空にかざす。
「引くのは線、奪うは熱、与えるは冷気【凍る領域】!」
呪文らしき詠唱を済ました瞬間、オーク達の周囲に円を描く様に線が走る。更に線の上から氷が発現し、瞬く間に氷のドームの完成だ。
「ハレタさん!」
「了解!【高密度空間】」
氷のドームの中に高密度のマソが漂う。
「クレナイさん!」
「おう!
全てを紅に染めろ!!【紅域爆殺】!!」
高密度のマソにクレナイから発された高温の炎が点火し大爆発!
どうやら粉塵爆発の原理を利用した様だ。
氷のドーム頭頂部は開いており、そこから燃焼エネルギーが逃げており、周りに対しての被害は無さそうだ。
少し離れた場所から見ていたダバ達は、ポカーンとだらしなく口を開けている。
『ナンスカアレ…』
と、ダバ。
「何なのアレ…」
と、リーヴァ。
『一人働いてない』
と、ぺんちゃん。意外にも冷静だった。
『カビちゃん!至急連絡くらはい!』
と、責任者呼び出すセツラン。呼ばなくていいから。
『ふわー、なんか綺麗』
と、呑気なエルくん。あとの人は声も出ないようだ。
「おつかれー!スッキリした!!」
清々しい笑顔で戻るクレナイ。
「相変わらずの威力だよなぁ」
「大したもんだ」
「シロウさんも混ぜてもっと威力上げたいんですけどね。今度相談に乗ってくださいよ?」
談笑しながら他の団員も戻る。
「あ、リトヴァさん、取りこぼしを…まぁ大丈夫ですかね」
振り返り、少数がいても問題にならないだろうと、冷静な判断をするエーリカ。
「どうだった?おめーら!カッコよかったろ?」
歯をキラリと幻覚を見せるかの如く、素晴らしいドヤ顔のクレナイ。と、横からシロウのツッコミが入る。
「お膳立てしてもらったからだろ!おいしいとこだけ持っていくねんから。ワシにも見せ場作れよ!」
見てるだけはやはり寂しいようだ。
『いや、凄い…凄かった!!カッケーよ!なぁみんな!』
頷く馬達と素直に賛辞を送るダバ。強い者に憧れるのは男子の共通点だ。
「だろ!?」
褒められて満足気味のクレナイ。ノリの良い性格だ。
「落ち着いたから改めて説明するな。エーリカさん!」
「なんで私なんですか…まったく…。
エルフの皆さんもこちらへ」
しぶしぶ説明を始めるエーリカ。
「改めまして我々は冒険者パーティーの【真紅の遊戯団】です。パーティーメンバーはクレナイ、シロウ、ハレタ、私、エーリカの四名です。
団長であるクレナイの気まぐれで、そちらジアンスのダバさんに会いに来ました。まぁ数日前に強者の気配を感じましてね。この辺りでのんびり探してたらダバさんの気配を感じましてね。良く似てたんでクレナイさんに言ったらこの通りです…」
ホントに気まぐれなんだな……んで、その気配はアルハの事だろうな。めんどくさいから黙っとこ。
『えーっと、ここまでの経緯はわかりましたし、助けてもらってありがとうございます』
なぜかエーリカに頭を下げる一同。あれ?俺じゃねーの?とクレナイが頭を傾げる。その横ではシロウが笑いをこらえている。
『んで、こうして出会いましたけど…』
何の用なの?と、言い難いダバ。
「それなんですよね…何かあるんですか?クレナイさん」
こちらもどうしたものかとエーリカ。
「え?そーだな……………あはは…は」
まったくノープランらしい。
ゲラゲラと笑い転げるシロウと冷たい目のハレタ。なんと言うか日常っぽい。
「だと思ってましたんで…リトヴァさん」
「あ、はい」
リトヴァに話しかけるエーリカ。こんなことは慣れたことと言わんばかりの対応力。
「我々はここまで野営ばかりしてましたので、そろそろベットが恋しいのです。里に案内して頂けませんか?」
「はい!もちろん!」
里の恩人だ。快諾するリトヴァ。
「ありがとうございます。ではクレナイさん、道すがらダバさんと話でもして、次の目的を決めてくださいね。それと…そろそろ頃合かな?オークの焼肉を回収しましょう」
調理が完了したとばかりのエーリカ。おっしゃーと動き出す面々。
気が付けば辺りに漂う香ばしい匂い。オークの丸焼きかららしい。つーかオークって食えるのか?
『オークに限らず魔物は食べていいの?』
「構いませんよ?毒持ち等は注意が必要ですが、我々人族は食べています。流石に家畜扱いは難しいですけどね」
魔物も動物と同じ扱い。人の雑食性に関しては、どの世界も同じなんだなぁと思うダバであった。
「私達エルフは食べないけどね。虫唾が走るわ」
リーヴァはかなり嫌がってる。それも仕方ないことだ。同族を襲ってくる魔物を食べるのは、抵抗がある。人族にも同じ事が言える事なんだが、その辺は麻痺してるんだろう。背に腹はかえられぬってヤツかも。
エルフが食べないならそんなに要らないなと、必要な分だけ切り取りあとは放置。森の肥やしになるだろう。
『クレナイさん、ちょっと頂戴』
「ん?食べるか?ほらよ!」
一口サイズのオーク肉を投げてもらい、パクッと食べる。
『んまい!!オークって美味いんだ!』
食感、味共にまさに豚肉。焼き豚の脂がいい感じに口の中に広がる。これからオークを見たらヨダレが出そうだ。
仲間の馬達も食べている。
『やべ!美味すぎ!』『美味しー』『草より美味しいれふねー』
一同満足だ。
読んでいただき感謝です(^ω^)
ですが在庫切れw
すこーし時間掛かるかもです。




