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転生するなら馬でしょ!  作者: 駄馬
2章
32/55

第2-5話

『どこだ!ぺんちゃん!』

『左後方に敵影五、確認!』


 よし!と動き出すエルくんセツラン。

 反転し敵を確認すると思いっきり後脚を踏み込む!

『『ジャーンプ!!』』

 優雅に飛越する二頭。


 後に二頭は語る。

『『ぺんちゃんカッコよかったから真似てみた』』と。


『着地ー!』

 盛大に外すエルくん。跳びすぎだ。

 片やセツランは華麗に着弾。

『おっけー!プチっとな!』

『あ、セツランないすー。ダバ兄後詰めよろしくー』

 後脚でオークを蹴飛ばしダバ達の方にパス。

『ずいぶん余裕れふねー』

 こちらも飛んできたオークをプチっと踏む。相当慣れてきたのか、飽きてきたのか…。


「下がって!」

 エルくん達とダバ達との間に挟まれてオロオロ状態のオークに対し、上空より矢の雨が降る。

 残りの三体もこれで絶命。


『おー、あっさり片付いたな。でも、これでバレるか…』

 クイッと上空を見上げ、リトヴァを見る。

 予想通りしかめっ面だ。

「ザワついてるな…少し下がろう」


 一旦戦闘場所を離れ、身を隠す。

「先程の戦闘で数体がこちらに来そうだ。死体を見れば状況を理解し、移動に移るだろう」


 どうしたものかと思案顔のリトヴァに話しかけるダバ。

『粘っても効果は少ないでしょう。撤退しかないかと』

「え?やだよ!逃げても同じでしょ!?」

『いや、ちげーよ。今はエルフ四人と馬四匹対オーク約百体。討伐隊と合流すれば少しはマシになるだろ?』

「そりゃそうだけど…」

「だな。撤退するか」

 納得しないリーヴァに対してリトヴァは当たり前の判断だ。ここで玉砕しても意味は無い。

「リーヴァ、待ち伏せが居ないかサーチしてくれ」

「……はーい」

 しぶしぶ辺りを探るリーヴァ。途端に表情が変わる!

「少し離れた所に誰かいる!!」

「隠れろ!」

『オレ達もしゃがめ!』

 でかい馬は隠れる事が出来ないが、一応努力を。案の定、頭隠して尻隠さずの奴もいる。蹴飛ばしてやりたい…



「ゴホン!あー、隠れてる人〜馬〜、俺達は味方ですよー。出てらっしゃい」

 紅い髪の若い男が話す。

「クレナイさん怪しまれてんじゃね?」

 年配の人が話しかける。

「そお?いーから出てきて話そ!」

 誰も出ない。

「ま、仕方ないですね」

 ローブを纏った人がいる。

 あと一人、周囲を探る様な素振りをする男がいる。

「いい加減出てこいや!!!」

 紅い髪の男がキレだす。短気すぎないか?

「キレないの。私が話すから…隠れているのはエルフの方々だと推測します。

 私達は冒険者パーティー【真紅の遊戯団】(クリムゾンサーカス)。団長であるクレナイの気まぐれによってここに居ます」

 ローブを纏った人が話しかける。

 それにしても気まぐれで夜の森にいるって…


「現在、我々はオークの存在に気が付いており、交戦しようとしていた貴方達の援軍に駆けつけました。ですのでお話しませんか?」

 そこまで聞かされてようやくリトヴァが動き、姿を現す。

「それは失礼した。私はリトヴァと言う。この辺にいるの者の責任者だ」

「お、ようやく出てきたな。よろしくな!リトヴァ。俺はクレナイ。あいつが言ってた【真紅の遊戯団】(クリムゾンサーカス)の団長だ」

「ああ、よろしく。それで、援軍と言うのは?」

「それについては、私が説明します。クレナイさんは目当ての馬を探して下さい」

「おー、エーリカさん頼むわ」


 クレナイがリトヴァから離れこちらに来る。

「面白い気配を発してるのはおめーだろ?」

 心底嬉しそうに、子供が玩具を見る眼差しでダバ達に話しかける。

『何だあんたは?』

「誰よアンタ達!ダバは私のモノよ!」

 リーヴァも姿を現す。

 しかし、女性からモノって言われるのも悪くない。

『いーなーダバ兄…』

 マイペースで素直な子がここにも居た。

「おほっ!この感じイイねぇ〜。ダバと言ったな?俺が助けてやる。だから後で少し話そうな」

『なっ!あんた状況、分かってんだろ?数人でどうにかなるものじゃ…』

「オークだろ?百体固まってる今なら楽勝!」

 紅い髪を逆立てるかの如く、クレナイに気合がみなぎるのがわかる。


「ヒャッハー!!燃えてきたぜ!!エーリカさん!話し終わった!?」

 踵を返しエーリカの元に行くクレナイ。


『悪いヤツらじゃない……?』

「ちょっと暑苦しそうだけどね…」

 残された二人が独りごちる。


 この後、彼等【真紅の遊戯団】(クリムゾンサーカス)の実力を見せ付けられることになる。


読んでいただき感謝です(▭-▭)✧

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