第2-5話
『どこだ!ぺんちゃん!』
『左後方に敵影五、確認!』
よし!と動き出すエルくんセツラン。
反転し敵を確認すると思いっきり後脚を踏み込む!
『『ジャーンプ!!』』
優雅に飛越する二頭。
後に二頭は語る。
『『ぺんちゃんカッコよかったから真似てみた』』と。
『着地ー!』
盛大に外すエルくん。跳びすぎだ。
片やセツランは華麗に着弾。
『おっけー!プチっとな!』
『あ、セツランないすー。ダバ兄後詰めよろしくー』
後脚でオークを蹴飛ばしダバ達の方にパス。
『ずいぶん余裕れふねー』
こちらも飛んできたオークをプチっと踏む。相当慣れてきたのか、飽きてきたのか…。
「下がって!」
エルくん達とダバ達との間に挟まれてオロオロ状態のオークに対し、上空より矢の雨が降る。
残りの三体もこれで絶命。
『おー、あっさり片付いたな。でも、これでバレるか…』
クイッと上空を見上げ、リトヴァを見る。
予想通りしかめっ面だ。
「ザワついてるな…少し下がろう」
一旦戦闘場所を離れ、身を隠す。
「先程の戦闘で数体がこちらに来そうだ。死体を見れば状況を理解し、移動に移るだろう」
どうしたものかと思案顔のリトヴァに話しかけるダバ。
『粘っても効果は少ないでしょう。撤退しかないかと』
「え?やだよ!逃げても同じでしょ!?」
『いや、ちげーよ。今はエルフ四人と馬四匹対オーク約百体。討伐隊と合流すれば少しはマシになるだろ?』
「そりゃそうだけど…」
「だな。撤退するか」
納得しないリーヴァに対してリトヴァは当たり前の判断だ。ここで玉砕しても意味は無い。
「リーヴァ、待ち伏せが居ないかサーチしてくれ」
「……はーい」
しぶしぶ辺りを探るリーヴァ。途端に表情が変わる!
「少し離れた所に誰かいる!!」
「隠れろ!」
『オレ達もしゃがめ!』
でかい馬は隠れる事が出来ないが、一応努力を。案の定、頭隠して尻隠さずの奴もいる。蹴飛ばしてやりたい…
「ゴホン!あー、隠れてる人〜馬〜、俺達は味方ですよー。出てらっしゃい」
紅い髪の若い男が話す。
「クレナイさん怪しまれてんじゃね?」
年配の人が話しかける。
「そお?いーから出てきて話そ!」
誰も出ない。
「ま、仕方ないですね」
ローブを纏った人がいる。
あと一人、周囲を探る様な素振りをする男がいる。
「いい加減出てこいや!!!」
紅い髪の男がキレだす。短気すぎないか?
「キレないの。私が話すから…隠れているのはエルフの方々だと推測します。
私達は冒険者パーティー【真紅の遊戯団】。団長であるクレナイの気まぐれによってここに居ます」
ローブを纏った人が話しかける。
それにしても気まぐれで夜の森にいるって…
「現在、我々はオークの存在に気が付いており、交戦しようとしていた貴方達の援軍に駆けつけました。ですのでお話しませんか?」
そこまで聞かされてようやくリトヴァが動き、姿を現す。
「それは失礼した。私はリトヴァと言う。この辺にいるの者の責任者だ」
「お、ようやく出てきたな。よろしくな!リトヴァ。俺はクレナイ。あいつが言ってた【真紅の遊戯団】の団長だ」
「ああ、よろしく。それで、援軍と言うのは?」
「それについては、私が説明します。クレナイさんは目当ての馬を探して下さい」
「おー、エーリカさん頼むわ」
クレナイがリトヴァから離れこちらに来る。
「面白い気配を発してるのはおめーだろ?」
心底嬉しそうに、子供が玩具を見る眼差しでダバ達に話しかける。
『何だあんたは?』
「誰よアンタ達!ダバは私のモノよ!」
リーヴァも姿を現す。
しかし、女性からモノって言われるのも悪くない。
『いーなーダバ兄…』
マイペースで素直な子がここにも居た。
「おほっ!この感じイイねぇ〜。ダバと言ったな?俺が助けてやる。だから後で少し話そうな」
『なっ!あんた状況、分かってんだろ?数人でどうにかなるものじゃ…』
「オークだろ?百体固まってる今なら楽勝!」
紅い髪を逆立てるかの如く、クレナイに気合がみなぎるのがわかる。
「ヒャッハー!!燃えてきたぜ!!エーリカさん!話し終わった!?」
踵を返しエーリカの元に行くクレナイ。
『悪いヤツらじゃない……?』
「ちょっと暑苦しそうだけどね…」
残された二人が独りごちる。
この後、彼等【真紅の遊戯団】の実力を見せ付けられることになる。
読んでいただき感謝です(▭-▭)✧




