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転生するなら馬でしょ!  作者: 駄馬
2章
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第1-4話

「なにすんだよ!?」

『なんすんだじゃねぇ!!ワシが連れてきた客に対して何してくれてんのや!!!』

 モッキーブチ切れ。圧力(プレッシャー)全開のデルタに対して蹴り飛ばすのだから、モッキーもかなりの強さだと思われる。


『あ、あのーモッキーさん?口調が…』

『おぅ、ダバちょっと待っとれ。コイツ、シバキ回してから詫び入れるからの』

「なんでお前が出てくんだよ!ダバの力量図ってたとこなのに!」


 一人と一頭が激しく言い争う。更になんだなんだ?と、周りの人も集まってくる。


「なんだ、またあの二人か。今日も平和だな」

 そう他のエルフが呟く。どうもここでは日常茶飯事な事のようだ。


『ダバさん。ちょっとこっち来てくらはい』

 セツランがダバを呼ぶ。

『……うん』

 騒動の中心部にいてるけど、部外者になったし、今のうちに移動しセツランの元に行く。

『ふぅ…なに?』

『いや、人ってあんなに強いのれふか?』

『どうなんだろね?違うと思いたいわ』

 大人がみんな強くて少しビビったかもしれない。アルハ、ブエナ、デルタ、モッキー…出会う大人が強すぎる。ヘタレな大人も居たが数に入ってない。印象の問題だ。

『けど、アレが普通ならオレ達ヤバいね…』

『だね…』

 旅立ちが不安だらけになって来た…


 しばらくしたら二人が落ち着いたようで、こちらにやって来る。


『お主らすまんかったな。ほら、詫びいれんかい!』

「……ごめん」

 顔に爪で引っ掻かかれた痕が残る…残念ダンディーになってしまっている。更に、どうも上下関係が逆転した様だ。

『や、実害ないんで…』

『あかん!こういう事はきっちりしとかんと!』

『モッキーさん、口調が…』

『おお、スマンな。興奮すると口調が変わってしまっての』

「チッ!お節介犬が…」

『あ?』

 モッキーさん…怖いっす。ダバの陰に隠れて震える三頭。

『ま…まぁまぁ、気持ちは受け取りましたから』

『そうか?なら良いけどのぅ…っと、本題に進もうか。人探しだったの?』

『あ、はい。リーヴァって娘です。デルタさん、知ってますか?』

「……ああ。知ってる」

『ホントですか!良かった〜。以前に知り合って、今回会いに来たんです』

「そうか…モッキー。リトヴァの子供だ。案内できるか?」

『む?そうだったか。そこならわかるぞ』

「頼む、私は疲れた…」

『バカが。休んでろ。行くぞ、ダバ』

『あ、はい。デルタさん、ありがとうございます』

 良いよーと手を振りながら家に入るデルタ。モッキーとのやり取りで相当疲れた様だ。


『改めてスマンな。あんな奴じゃないんだが、親父殿の名を聞いて興奮した様だ』

『親父?』

『うむ。アルハとデルタはパートナーでの。ここら一帯で厄介事が合ったら、協力して対応してての、お互い認め合った仲なのじゃ』

『それで息子のオレ達に…』

『まぁ、彼奴(あやつ)也に歓迎しておるのだろうが…如何せん強くなると脳筋になるからの』

 はたまた迷惑な話だ。限度を知れって事だ。

『困った話だな…これも親父の言ってた弊害の一つか?』

『なんじゃ?弊害とは?』

『いや…』

 アルハが以前暴れていて、人族から駆逐対処になってた事を話す。また、ジアンス自体が同様に見られている可能性も…

『ふむ…考えすぎ…とは言えんかもな。お主は兎も角、後ろのデカいのはなぁ…間違われても仕方ないかものぅ』

 エルくんを見て話すモッキー。体躯、毛色は良く似ている。中身は…

『ま、成るようにしかならないんで。その辺は気楽に行きますよ』

『そうじゃな。ワシも出来ることがあったら手伝うさかいの』

『ん。ありがとなモッキー』


『さて、もう間もなく着くはずなんだがの…』

 一行はリーヴァ宅を目指し歩いている。

『さっき言ってたリトヴァって親の名前?』

『うむ。狩猟で生活している奴じゃ。娘の名前までは知らんかったがの』

 どんな人だろ?と思いながらモッキーに付いていく。

『お、アレじゃの』

 少し大きめのログハウス風の家屋。古臭さを感じさせない落ち着いた色合い。北欧の針葉樹林の中にありそうな感じである。

『はぁ…良いなぁ』

 前世の記憶ではコンクリートで作られた家が多いので、木の暖かみのある風合いには憧れがある。

『変なやつじゃの。馬小屋でも欲しいのか?』

 カッカッカッと笑う。

『縛り付けんな。縛られるのはゴメンだよ』

 フフッと返す。


「人の家の玄関前で何やってんのさ?」

 大人の女性(エルフ)が出て来た。

『おう。エレオノーラ、客人だぞ』

『初めまして。ダバと言います。以前リーヴァさんと知り合いまして、この度挨拶に来ました。ご在宅でしょうか?』

『あら、あなたがダバね。娘から聞いてますよ。言ってた通りしっかり話せるのね。私は母のエレオノーラよ』

 母親…美形で若すぎ!さっきのデルタが3~40代ならエレオノーラは20代前半。単に若いのか?例のエルフ長寿説のせいなのか?どのみち女性に年齢聞くのは地雷だ。


『綺麗な母親でびっくりしましたよ。リーヴァさんと良く似てますね』

「お世辞が上手い子ね。で、リーヴァに会いに来たんでしょ?でもあの子、お父さんと一緒に森に入ってるのよね」

『あちゃー、そうですかぁ……帰りはいつ頃になるか分かりますか?』

「遅くはならないと思うんだけどねぇ…ゴメンねぇ」

『いえ、急に来たコチラが悪いんで。お気になさらないでください。帰ってこられるまで、仲間と一緒に里を見学してます。一応伝えてもらえますか?』

「えぇ。構わないわよ。じゃ、また後で」

『はい、失礼します』


 リーヴァの家を後にし、ブラつく一行。

『さて、どうすっかな?』

『なんか食べ物でも探す?』

 ちょっと退屈気味のぺんちゃん。

『じゃあ、エランのトコに行くかの?』

 例のHENTAIさんだ。

『行く!』


 これは外せない。何か甘くて危険な香りがするからだ。今、会わないと後悔する気がする!そんな確信があった。

『お、おお…随分食いつくの。では、行くかの』


 この世界にもHENTAI紳士がいるのか?その謎が今から解ける…

読んで頂き感謝です|ω`)

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