第1-3話
『よし、とりあえずその辺を歩いてみよう。んで、偉そうな家を見つけたら突撃しよう』
村長?らしきデルタを探すため歩き始める一行。
道は整備されており街並みも綺麗だ。自然と共に生活していると、云われるだけの事はある。ただの散歩でも十分楽しめるのが凄い。
『しっかし綺麗な街並みだな』
『れふねー』
『しかもみんな美男美女。何?嫌味?』
『でも、ボン!がない…』
程よいサイズの方が殆どだ。巨乳ハンターのエルくんには物足らない様子。
しばらく道沿いに歩いてると噴水広場の様な場所があり、そこには動物?達が集まっていた。
『お?馬と猫、それから犬?っぽいヤツがいるな。アイツらに聞いてみるか…おーい!』
一斉に振り向く動物達。
『はじめましてー。話できるヤツいる?』
『ん?誰だお主は』
黒い中型犬っぽいヤツが応える。
『オレ、ジアンスのダバって言うんだけど。よろしく!』
『ダバ?聞かぬ名だな。余所者か?』
『ああ、さっきここに着いたんだ。人探してるんだけど、教えてくんない?』
『ほう、誰だ?』
『デルタって人かリーヴァって女』
『リーヴァは知らぬが、デルタ知っておるぞ』
『お、助かる。教えて貰えるかな?ところであんた名は?』
『おっと、ワシはスコルのモッキーって呼ばれとる。デルタだな。付いてまいれ』
『モッキーな。ありがとうモッキー助かるよ』
『なに、同じ様な幻獣種だ。助け合いは常よ』
そう言いスコルのモッキーは、カッカッカッと笑い、歩き出す。
『モッキー色々詳しいな。てか、いい歳?』
『まぁな。スコルは長生きな方だからの。確か…三十歳だったかな?』
『おぉぉぉ?失礼しました。モッキーさん』
『ふん、人間みたいな言い方になりおって。気持ち悪いからさっきのままで良い』
『そか、助かる。んで、その知識は人に教えてもらったの?』
他の転生者がいるのかな?と気になる駄馬。
『ああ、変人に教わったのだ』
『変人?』
『うむ。白い服を着た変わり者だ。気になるなら後で紹介してやるぞ?』
『気に……なるから頼むわ』
『言ったな?後悔するなよ』
再びカッカッカッと笑い出す。この世界にもやはりHENTAIはいるのだろうか?凄く…気になります。
『時にお主、ワシに劣らずよく喋るの。更にジアンスとなればアルハの手の者か?』
『え?親父知ってる?オレら息子なんだわ』
『やはりか。親父殿に教育された割には、なんか軽いのぅ…』
『ま、そこは個性って事で』
細かいことはごまかすのが一番だ。
『ふん…まぁどうでもいいがの』
雑談しながらてくてく歩く一行。どうもこの里には、魔獣種、幻獣種といった動物系の生き物が放し飼い…というか、市民権?を持ってる様で団体で行動してても怪訝な目をされることはない様だ。共存共栄大切。
『見えたぞ。あそこにおるわ』
モッキーの示す建物はデカく…も無く、手の込んだ…訳でもなく、普通の家屋だった。
『村長の家だろ?あんなもんなの?』
『族長な。村長じゃないらしいぞ。デルター!居るか?』
「モッキーか?なんだ?メシか?」
窓口から顔を出したのは壮年の男性。青年世代が多く見られるエルフの中では、少し年上に見える。
『こいつがお前に会いたいってよ』
ダバを見るモッキー。
『初めまして。ジアンスのダバと言います』
「ほう。ジアンスか。よろしくな…っと念話が良いか?」
『いえ、大丈夫です』
「そうか」
『ダバ、ワシはさっきの広場にいるからの。時間が出来たら来い。ヤツを紹介してやるわ』
『おお。ありがとな、モッキー』
またなと言い残して戻るモッキー。
「誰か紹介してもらうのかい?」
『なんか面白い人がいるって教えてもらいまして…』
「アイツだな…断ってもいいからね」
そんなにヤバいのか?HENTAIさん。
『まぁ気になりますから…会ってみるつもりですけど…ヤバい人ですか?』
「…ある意味ね。そんな事より私に会いに来たって?あっ、ちょっと待って。外に出るから」
「改めまして。エルフの里、族長のデルタです」
『ジアンスのダバです。親父から挨拶するようにと言われました。それとお願いがありまして』
「親父って…アルハ?」
『やっぱ有名なんですね。私等アルハの息子です』
「アイツの子か〜。アレが親とはなぁ…災害級がなぁ。となると、キミらもかなり強いのかい?」
『一応アルハからは旅立ちの許可は得ました。ですがどの程度なのかまだわかりません…』
正直、そんなに戦闘経験も無いし、この世界の平均な強さも分からん。物差しがアルハやブエナでは図りきれない。
「ほうほう。謙虚だねー。一度私と試してみるか?」
『え…どうしてそうなる…んですか?』
「え?だってアルハから許可得たんだろ?ならそれなりに強いはず。で、あれば、族長として確認しなきゃならないだろ?里に害をなすかどうかを…」
デルタが臨戦態勢に入ると同時に肌が泡立つ!紛れもなく本物の強さを持っている!本能的にダバ達は後ろに一歩下がった。アルハ程ではないが圧力がかかる。
『なにを…』
「お?まだ動けるか?中々のもんだね。もう一段階上いけるかな?」
更に圧力を強めるデルタ。
(なんだ…この人…ダメ…だ動けん)
仲間達も抑えつけられているのか、動けない様だ。
「うーん、ここまでかな?少し期待したんだけど…」
『ちょっと待てよ!イキナリで焦っただけだ!』
気力を振り絞り、対抗するダバ。
「そう来なくっちゃ♪じゃあ、行くよ!」
そういった瞬間!デルタの顔面を黒い物体が弾き飛ばす!
「ゲボッ!!」
『何やらかしてんのじゃ!!このクソボケ!!』
ドロップキックをかましたのはモッキーだった。
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