第1-1話
あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします<(_ _)>
集落を出たオレ達は、エルフの里に向かって歩いている。森の中だから走ることはできない。早く行きたいオレには少しストレスに感じる。
でも、外界に出ると言う解放感は大きく、気分は上々だ。
『んー!良い気分だ!』
『だよなー!これからが楽しみすぎてニヤけるよ!』
隣にいるのはペンペンことペンちゃんだ。
『色んな人がいるんだろうなぁ…ぐふっ』
『ペンちゃんきめぇよ…』
(たしか…ペンちゃんはロリ獣人希望だったな)
ペンギンの獣人なんているのか?一度リーヴァに聞いてみるか、と思いに耽っていると森が開けてきた。
『おー、草原だ。気持ちいいな』
風を感じ悦に浸るダバを尻目に仲間は走り出す。
『置いてくよー』
『草原は危ないのよ?身を隠せないから』
それは拙い。
『よーし、次の森まで競走だ!』
馬の本能では集団で行動したがるが、そこは魔改造された者達。
『勝ったヤツからパートナー探しな』
『『『のった!』』』
『はぁ…』
馬鹿四頭に溜息のブエナ。
先ず抜け出したのはダバ。ヘリオス・パーマーばりに逃げる。好位置に付けるのはハヤヒデの如くセツラン。差込みに掛けるのは飛ぶチケットのペンちゃん。末脚に全てを託すエルくんはタイシンか。
(わかる人には分かる!)
そんな妄想をしながら猛ダッシュしたダバだが、案の定逃げバテ。逆噴射をかましながら後退。ズラエースか。
ダバを交わしセツランが先頭に躍り出る。勝負根性を出しながらオペラオーの如く先頭で踏ん張る。負けられない理由がある!(無い)
そこに襲い掛かるペンちゃん。鞍上は居ないが叶えたい夢があるんだ!アイドルホースにオレはなる!(妄想)
虎視眈々と後方で見ていたエルくんが動く!最後の直線で一気に並ぶ!(曲がってないけど)衝撃の末脚!もしくは音速の末脚か!(そこまで速くない)
ゴールは目前だ!先頭は誰だ!?
あっという間に全てを抜き去るブエナ。女王が降臨したと確信したのはダバだけだ。
妄想の時は過ぎ、ブエナさんに怒られる四頭。
『スピード出しすぎ!森にぶつかる!』
『『『『ごめんなさい!!』』』』
勝負は流れ、再び森に入り歩き出す。
『ブエナさん、あとどれくらいかな?』
『もう少しかかる。あと、魔物がいるかも』
『む?面倒だな。みんな一応陣形を』
頷き配置につく仲間達。
前衛ブエナ、中衛セツラン・エルくん、後衛ダバ・ペンちゃん。のいつもの陣形に即行動し周囲を探る。
『いた。オーク三匹』
右手前方にオークがいた。やはりエルフの天敵扱いなんだろう。エルフのいる所にはオークありと、前世での話で良くあった。
『殺るの?』
『もちろん』
軽いやりとりで攻撃意思決定。三匹VS五体なんとかなるだろ。
『私が一匹、あとの二匹はたのむ』
『はい!行くぞ!中衛、後衛で分かれるぞ!』
『『『おう!』』』
…あっさり勝てました。スキルを使う事なく。
『オレ達強くなってるな…』
『だよねー』
脚元には踏み潰されたオーク達が転がっている。特に苦戦することもなかった。あっさり終わりすぎて逆に不安になるんだが…
『誰が鍛えたと思ってる』
デスヨネーサーセン
気を締め直して里まで歩いて進む。少し開けた場所から目印の巨木が見えた。
『アレの下が里』
『……なん…だ…』
前方にそびえ立つ巨木。樹齢を考えるのも馬鹿らしい雄大さに思わず声を失う。
前世での知識でエルフあるところに世界樹あり。そんな記憶を呼び起こしつつ正気に戻る。
『すごいなー』『ほへー』『ふわー』と割と気楽な三頭。なんかもう…もっと感動感が欲しくなる。
『いや、オメーら解らんか?あの凄さ!雄大さ!圧倒的な存在感!』
『でも、木れふよね』
『だよな』
『だよねー』
『うん、解った。聞いたオレが悪かった』
魔改造したとはいえ、元々は普通?の馬だ。自然で生活していたらそんな感想になるんだろう。逆に前世の生活感が残るから衝撃を受けるだろう。屋久杉とか見た時の感動に近い。
『ほら、行くよ』
ブエナさんに催促されて進む一行。
舞台はエルフの里に移り旅が始まる…




