『死体拐い』
p20、死体拐い
■概要
主にダンジョンで死亡した者を拐い、死体との交換を取引に金銭を受け取る職業。
死体を持ち帰りたい、せめて亡骸が欲しい、そういった者がいるため、死体回収者という職業もある。だが中には、聖女の加護によって蘇生可能な者もいるため、そういった人物を拐って大金をせしめる者たちもいる。
死体回収者は依頼をもとに死体の回収を行うが、死体拐いは死体回収者よりも早く死体を拐い、金銭を要求する。
そのため死体拐いはギルドによって犯罪行為と認定され、処罰の対象である。
■主な人物やグループ
【血を金に変える錬金術団】
リーダーはティア=ヴィンセントという女性。部下は四人。
情報屋の狐。
魔法道具発明家の作田製花。
交渉役の田中太郎。
戦闘役の香月蘭万。
これまで何人もの死体を拐い、総額1億円以上の大金を搾取してきた。何度もギルド警察が戦闘を行うも、未だ逮捕には至っていない。
現状、ティアの首には1000万円の懸賞金が懸かっている。
【アンダー・ストレンジャー】
ティアの活躍に乗じて、死体拐いを行った。
最初の二回こそは獲物が小さく、少額の要求であったため成功した。三度目に大きな獲物を狙ったが、標的がティアと被ってしまった。
そこでティアに協力を持ちかけ、承諾を得る。だが金だけ奪って逃亡を計ったため、ティアによってぼこぼこにされ、ギルド警察に捕まった。
【バイバイ】
死体を拐い、聖女の蘇生期間終了後に死体を送りつける正体不明の人物。現状一切素性が掴めておらず、死体の背中には「byバイ」の文字だけ残している。
過去に三度同様の事件を起こしたが、それ以降行動はない。手がかりもないため、捜査は打ち切られている。
■過去の事件
【ウッドスミス家死体誘拐事件】
ティア率いる死体拐いの一団は、ダンジョン領域で死亡した貴族の死体を拐った。
事前に狐が死体回収者の通信網をハッキングし、貴族の死亡した場所を特定し、死体回収者よりも早く行動を起こす。
死体回収者との戦闘になるも、ティアが迎撃し、一団は死体を回収。その後貴族の自宅へ身代金1000万円を要求する。
貴族の死体には聖女の加護があり、60時間以内であれば蘇生できる。
貴族側はそれを受理し、交換場所などの詳細を話し合う。
結果、以下の通りに決まった。
交換場所はダンジョン領域第十一区画ダンジョン「無人の廃墟地帯」。
そこは既にモンスターが淘汰された地帯であり、尚且つ広大に広がる廃墟地帯である。
ギルドが冒険者十五名を派遣、ギルド警察は五十人規模で現場を包囲する。また、貴族が雇っている冒険者十名も現場に加勢。
無人の廃墟地帯中央には、300メートル超えの建物があった。そこに死体を持ったティアと、1000万円分の金銀宝石が詰まったアタッシュケースを持ったギルド警察が相対する。
それぞれ交換した後、ティアは警察官を瞬時に気絶させる。その後、ティアはその警察官に変装し、倒した警察官を貴族の死体に偽装する。本物の貴族の死体は最上階に残したまま、アタッシュケースと偽装死体を持って警察と冒険者が包囲する地上へ出る。
確認のため警察が最上階へ向かったところ、最上階で倒れているティアを発見した。だがそれは変身魔法をかけた貴族の死体だった。
誰も気付かぬまま、大胆にもティアはギルド警察の車に乗って逃亡。念のため三台の車が跡をつけたが、隠れていたティアの仲間によって退場した。
拐った警官を道端に捨て、1000万円を回収して逃げ切った。
〉p21、魔道書作家




