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第拾伍話 舞踏…いや、武闘大会終了。

今回相手となったサカズキチームはサクリス、ジャクネ、ウルガの三人の男グループで構成され、

連携プレイがずば抜けて強い、らしい。

本当言うと俺はサカズキチームと会い交えたことは無い。

ゲームでは、この大会の決勝戦に必ず当たるチームとされ、プレイヤーの間では攻略法を考え始めた。

いや、必ず…と言うと厳密には違ってくる。

実はこの大会のプログラムを政策するに当たって、絶対に修正できない製作ミスがあった。ミス、というか仕方なかったものだ。

それはサカズキチームがあろう事に準決勝で敗退するのだ。

システム上では負ける事などありえない。

サカヅキチームはこの大会の常連と言っても過言ではない程の優勝グループで、準決勝から参戦できる特権がある。

そのサカズキチームの連携プレイ攻撃の成功率、つまり攻撃が命中する確率は99.8パーセント。

ほとんど成功する。成功しなかった場合は、そのレベルの高い攻撃の反動で大きな隙を生んでしまい、そこを突かれ、即終了。

逆に考えてみれば、サカズキチームは0.2パーセントの負ける確率で、準決勝に当たった相手に敗北するのだ。

そして、俺がゲームで大会に出た時にそれが起きたのだ。

だから俺は戦った事が無い。だからどんな攻撃パターンで来るのかもわからない。

今のところ、俺は今までの戦いの経験値により大幅レベルアップができた。

多分だが、レベルの面では心配は無いだろう。

今、両チームは出方を見計らっている。ウラなんかは、「まだ?」「まだ?」とか言っているから、確実に標的にされやすいだろう。

観客席は静まりかえる。

途端にこの空気に苛ついて痺れを切らしたサクリスが会場全体に聞こえるような声で喋る。

「ケッ、面白くねぇな。ジャクネ!ウルガ!早速決めるぞ!フォーメーションZ!」

それに返事をするウルガとジャクネ

「仕方ないねー、今年も優勝かぁー」

「承知した」

気づくと既に三人は早速行動に移っていた。

目標はカヤエの様だ。

なぜウラを攻撃しないのかとは思ったが、相手からすれば、強い奴を倒せば後は楽になるからだろう。

それを見て、カヤエが力強く意気込む。

「望む所です」

それに対しサクリスとジャクネは砂魔法である「粉塵カルキ」を使って空気中に砂を浮かべる。

そしてウルガがしゃがみ込み、魔法を使う。この姿からして三人とも魔法使いで唯一剣を持っているサクリスは魔法剣士の類に入る事が解る。

すると、空気中に舞っていた砂が徐々に砂の槍へと姿を変貌させ、次第にそれがカヤエの周りを埋め尽くすように並ぶ。

そしてその砂の槍がウルガ魔力を浴びて鋼鉄の槍と化す。

「ッ!これは!」

いきなり、見慣れない魔法を使われて戸惑いを隠せないウラ。

この状況は流石にマズイ。

俺はバックシールドを使おうとする。だが…

使えない。何故かはわからない。

そして俺のその疑問に答えるように相手チームの筈のウルガが、

「ざーんねん。君たちの足を見てごらん?鋼鉄がへばりついてるじゃない」

俺は足元を見ると、カヤエの周りを覆い尽くしていた槍と同様に砂が足から侵食し、そして鋼鉄となっていた。

流石のウラも、この状況を把握したのか、どんどん混乱していく。

「ど、どどどうしましょう!?ヨシさん!このままだと、カヤエさんが…」

「大丈夫だよ。カヤエなら数本蹴散らして逃げ出してくるに違いない」

俺はパニックになっているウラを落ち着かせようとした。

しかしそれを遮るかのようにウルガがトドメを刺す。

「なーに言っているのー?あの人の足元も見てご覧よー?残念だね。君たちは終わりなんだよー」

俺達は槍の間の微かな隙間からカヤエの足を確認する。

言っている事は本当だった。

すると観客席から、

「カヤエの負けを私に見せたら承知せんぞ!!八つ裂きにしてやる!」

と、警備員6人位に止められながら叫んでいる男が居る。きっとカヤエの父だ。

それよりも、不可解な事が一つある。

相手の目的はカヤエを倒す事の筈だ。それならばサッサと槍で攻撃すればいいだけの話だ。

だが、相手は一向に槍で攻撃しようとしない。

それどころか、ウルガはイライラしている。

この状況でカヤエのアンテナがピンッと立つ。

「なるほどですね。貴方、槍で攻撃出来ないのでしょう?」

カヤエが脅しているかのような声でウルガに喋りかける。

少しウルガの顔が白くなっている。カヤエの予想通り、その槍で攻撃は出来ないようだ。

俺はもう一度場を確認する。

しかし、何時の間にか残りの二人の姿が見えなくなっている。何か企んでいるのか。

悩んでいても仕方ない、そう思った俺は背中に納刀されてあるセイクリッドソードを抜き、自分の足元にまとわりつく鋼鉄の塊を斬りつける。

パリィィィィン!

と大きなな音を立てながら脆く崩れていく鉄鋼。

やはり鉄鋼の硬さでは、このセイクリッドソードには敵わなかったみたいだ。

正直、自分の足元を斬るというのは抵抗があって、強く斬ってしまい足ごと切断したらどうしよう、とか考えてしまい中々行動に移せなかった。

だがそんな事を言っては戦えない。

俺は今度こそバックシールドを使いウラの足元を斬り、上手く鉄鋼だけを粉々にしたのを確認すると、

そのままウルガを斬りに行く。

大きな剣をもち、一瞬で近寄ってきた俺に恐れを成したのか、仲間に助けを求めるウルガ。

「第一カスタが突破された!ジャクネ!頼んだよー!」

すると姿が見えなかった筈のジャクネが目の前に姿を現した。

「邪魔だよ!どけ!」

俺はセイクリッドソードをジャクネに向かって振り回す。

だが、そんな事で容易く斬られる訳がない。

「我に与えし悲しみの力よ。今、開花せよ!ハァッ!」

ジャクネは魔法を使うための呪文を言うと両手が緑色に光り出し、俺が振り下ろしているセイクリッドソードをその両手で受け止めた。

「バックシールド!」

俺はバックシールドを後ろ側に使い、抑えてきたその両手から離れようとする。

しかし俺の剣はビクともしない。

ジャクネは俺が剣を動かせないと確信すると、

「我に与えし悪魔の力よ。この哀れな者に制裁を与えよ!」

そして今度は、どす黒い色で輝いたと思うと、俺は会場の壁まで剣と一緒に吹き飛ばされた。

「うが…あぐ…」

俺はその衝撃のせいで、身体が動かせず、声も出せない。

くそ。ここまで強いとは…

相手の作戦はこうだ。

相手チームの中で一番強いと思われる者を槍で囲い、動けなくする。

そして槍を作ったウルガを狙いに残りの二人か一人が襲いにかかる。

そしてそれに反撃をするために何処かに隠れていたジャクネが姿を現し、反撃する。

大まかな作戦はこれで正解だろう。

しかしサクリスがまだ現れていない事が気にかかる。

くそ…意識が遠くなってきた。

このまま意識を失えば必ず負ける…

俺は壁にめり込んだままで、動けない。

ジャクネは一番弱いと判断したのか、ウラを狙いに行く。

このままではウラが…

あの技を使うしか無いか…仕方ない。


そして俺は完全に意識を失った。














「大丈夫ですか?」

カヤエの優しい淑やかな声で俺は起こされた。

「ん?ああ。大丈夫さ…多分な」

そして俺が目覚めてから数十分後が経ったころ。

とても清々しい気分だ。

何故かって?

そりゃあ、間違いなく

俺たちが今、優勝のトロフィーと賞金を貰ってるからだよ!

そして授賞式が終わり、ホテルへの帰り道。

「いや、それにしてもヨシさんは凄いですねー。まさか彼処から勝てるなんて」

ウラが俺を改めて尊敬している裏で、カヤエは沈黙する。

しかし、沈黙を守っていたカヤエは途中で我慢が出来なくなったのか、その口が開く。

「何故、貴方はあの状況から動けたのですか。少し気になって仕方ありません」

だが、確かに俺はあの時、意識を失った。その前にある事をして。

そのある事とはつまり、


「暴走スキルを使った」

「暴走スキル…ですか?」

「ああそうだ。このスキルはセイクリッドソードを持っていないと使えない特別スキル。

体力が残り20パーセントを切った所で使えるスキルでこのスキルを使うと、意識を失い、潜在能力が発揮され相手を容赦なく斬りつけるんだ」

俺が説明すると、カヤエ達は「そんなスキル、せこくないか?」とか「反則」など好き勝手言っている。


「だけど、代償はあるよ。高レベルスキルにはデメリットが付き物さ、沢庵みたいにさ」

「たくあん?何ですか、それ」

沢庵は通じなかったみたいだ。この世界には無いのだろう。

「ウラさん。それは今は置いといて、デメリットとは何ですか?」

「うん。このスキルのデメリットは使うと、二日間はスキルを使えない。ということさ」

このデメリットは流石にキツイ。二日間スキルが使えないとなると正直問題が発生する。

「「二日間もですか」」

二人が口を揃えて言う。

「そうだ」

俺は少し焦りつつ答えた。

このデメリットがあるから使うのは悩んだんだ。

だが、優勝できるのを、みすみす見逃す訳にはいかない。

優勝金額にも魅力があったからな。

サクリスがどんな攻撃をするのか見れなかったのが残念だ。

やがてホテルに到着。

カウンターで一日だけ宿泊期間を延長し、部屋に入った。

「一日だけで宜しいのですか?」

「あぁ。いいんだよ。明日は家を買うから。」

俺の家を買う宣言に唖然とする二人。

「そんなことよりさ。腹減っただろ?時間無いし、簡単なのを作るよ。」

俺がそう言うと、二人も腹が空いていたのか、一同賛成。

今日はもう皆疲れているから簡単なものでいいだろう。

…簡単なもの、簡単なもの。

俺は食材が大量に詰め込まれている部屋で一人。

俺は少し大きめの海老を手に取り、

天ぷらも、アリだな。

その後に俺がカレーなり、ラーメンなり、色んな事を考えていると

「少し、宜しいでしょうか?」

カヤエが部屋の中に入ってきた。

少し大事な話があるような雰囲気だったので、俺もその雰囲気に合わせた。














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中途半端となりましたが、

一つお知らせが。

話がぐちゃぐちゃになって来まして、読みにくいことと思います。ですから全話を改稿しますので、少し期間がかかります。


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