表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
外れ伯爵家の三女、領地で無双する  作者: 森のカフェしっぽっぽ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

43/66

第43話 ダンジョン踏破の報酬とギルドの交渉

 三日間の自由が終わり、アイリスたちは拠点のセーフハウスを後にした。


 目的は、先日のダンジョン踏破の報酬と、ドロップ品の買取交渉を冒険者ギルドに届けることだった。


 街の通りは賑やかで、冒険者や商人たちが行き交う。三人と新しい仲間の付与術師レオは、荷物を肩にかけながらゆったりとした足取りでギルドへ向かう。


「さて、行くか」


 アイリスが仲間たちに声をかける。


「レオ、今日の任務はサポートと荷物運び。無理はすんなよ」


「はい、わかりました」


 レオは杖を手に、慎重にアイリスの隣を歩く。


 街の雑踏を抜け、冒険者ギルドの大扉を押すと、中は活気に満ちていた。受付の冒険者がすぐにアイリスたちに気付き、報告書と荷物の内容を確認し始める。


「……あの、今回のダンジョン踏破は、かなり深い階層まで潜ったようですね」


 受付が驚きの声をあげる。


「これは……買取額も相当なものになるかと」


 アイリスは淡々と荷物をテーブルに置きながら答える。


「うんうん、もちろん買取もお願いね」


「でも、全部そのまま売らせてもらうから」


 荷物の中には金銀財宝、貴重な素材、そしてプレイヤー製の酒類数種類も含まれていた。


「え……この量、間違いなく踏破報酬に相当する品ですよね……?」


 受付の冒険者は目を丸くする。


「もちろん間違いない。俺たちが稼いだもんだ」


 アイリスは冷静に告げる。


「その代わり、支払いは即日でな」


 受付は少し困惑しつつも、上階のギルドマスターに報告するために席を離れた。


「……ま、長く潜ってたんだし、多少の説明は後回しでもいいか」


 ガルドが荷物を整理しながらつぶやく。


「でも、俺たち、ギルドマスターに呼ばれそうだな」


 三十分ほどでギルドマスターが現れる。長身で威厳ある男だが、アイリスたちを見つけると、少し困惑した表情を浮かべる。


「……君たち、ダンジョン踏破報告書、内容を誤魔化しているんじゃないか?」


 マスターは眉をひそめる。


「このドロップ量……普通のパーティではここまでの結果は出せないはずだ」


 アイリスは淡々と答える。


「……ふふ、普通じゃないんだよね、俺たち」


「でも報酬と買取額は正確に計算してくれ」


 ギルドマスターは少し苛立ったように溜息をつく。


「……ならば、詳細な確認は三日後にしよう」


「了解。じゃあ今日はこれで終了」


 アイリスは荷物をまとめ、仲間たちに向き直る。


「三日後にまた来るけど、それまで休暇を楽しむぞ」


 ギルドを出ると、街の光景が一層鮮やかに見える。


「ふぅ……やっと一段落だな」


 ガルドが肩の荷を軽く叩き、笑みを浮かべる。


「でも、三日後にはまたギルドと交渉か……面倒だな」


「ま、でもそのおかげで今回の冒険も安全に回収できたんだし」


 リーナは納得した表情で頷く。


「準備があるからこそ、安心して踏破できるんだよね」


「そうそう」


 アイリスはにやりと笑いながら荷物を整理する。


「そして次の冒険のためにも、準備と経験値は大事ってこと」


 付与術師レオも静かに頷く。回復はできないが、デバフやバフで戦闘を支援する力は確実にチームを強化するだろう。


 三日間の休暇で得たもの――仲間の信頼、準備の充実、ドロップ品――すべてが、次の迷宮攻略への布石となる。


 物語の幕はまだ下りない。三人と一人の新しいチームは、次の冒険に向けて力を蓄えつつ、再びギルドへ戻る日を迎えようとしていた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ