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外れ伯爵家の三女、領地で無双する  作者: 森のカフェしっぽっぽ


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第41話 森で拾った付与術師とメタル狩り

 三日間の自由の二日目、アイリスたちは街の外れの森を歩いていた。


 目的は、戦闘をさらに安定させる仲間探し。特に、補助に特化した付与術師が欲しかった。回復は自分やアイテムでなんとかなるが、戦闘を長期戦に持ち込むにはデバフやバフが必要だとアイリスは考えていた。


 小道を進むと、茂みの中からかすかな呻き声が聞こえた。


「……誰か……?」

 アイリスが足を止める。


 声の主は男性の付与術師だった。服は泥だらけで杖も手から滑り落ち、完全に力尽きている。


「……ちょっと、こりゃ放置できんわ」

 アイリスが茂みに駆け寄る。「ガルド、リーナ、手伝って」


 三人で付与術師を起こし、森の外れまで運んだ。呼吸はあるが、ぐったりしている。


「……あ、助けて……」

 男性はかすれ声で言った。


「名前は?」

 アイリスは手を差し伸べる。「このままじゃ危ないし、とりあえず俺たちと一緒に来る?」


「……レオです……戦力になれるかどうか……」

 レオは弱々しく答える。


「回復できなくても大丈夫。デバフやバフだけで十分役に立つから」

 アイリスはにやり。「むしろうちの戦略にはピッタリだ。俺たちが前衛やって、サポートやってもらえばいい」


 レオは少し考えてから、うなずいた。


「……わかりました。ついて行きます」


「よし、決まり」

 アイリスは笑う。「仲間増えたぞ、これで戦闘の幅も広がる」


 森を抜ける道すがら、アイリスは簡単に説明した。


「レオ、戦闘中は敵の防御下げたり、攻撃力下げたり、味方に強化かける感じで頼む」


「……わかりました」

 レオは杖を握り直す。回復はできないが、魔力の補助効果なら十分対応できると意気込みを見せた。


 森の小道にある穴場で、三人ははぐれメタルの出現ポイントを目指す。


「さて、ちょっとレベル上げもやるか」

 ガルドが笑う。「はぐれメタルで効率いいし、経験値もおいしい」


「うん、レオはバフとデバフで支援だぞ」

 アイリスは矢を構えながら指示する。「回復は任せられないから、HP管理は自分たちでやる」


 茂みに、はぐれメタルが数匹現れる。


「いた、あれだ!」

 アイリスが興奮気味に叫ぶ。「注意して近づけ」


 ガルドが剣を構え、アイリスは矢を射る。


「レオ、まず敵の防御力下げて、動きも鈍らせろ」

 アイリスの指示に、レオは杖を振る。魔力が弾け、はぐれメタルの動きがわずかに遅くなる。


 素早いスライムに翻弄されつつも、アイリスの狙撃とガルドの剣が命中する。


「よし、倒した!」

 アイリスが矢を下ろす。「経験値うまいし、レオも戦いやすそうだな」


「……ええ、少し慣れてきました」

 レオは魔力を整えながら答える。


 数匹のはぐれメタルを狩り終え、経験値は三人とレオに均等に分配される。


「ふぅ……これで三日間の自由も無駄にならないな」

 アイリスは満足そうに息を吐く。「次の冒険の準備も進められる」


「休暇初日から有意義すぎるな」

 ガルドが笑う。「仲間も増えたし、経験値も稼いだし」


「うん、でもまだやることあるわね」

 アイリスはにやりと笑う。「拠点の準備もあるし、作り置き料理の材料整理もやるし……」


 三日間の自由は、単なる休息ではなく、次の冒険のための準備期間だった。


 森で拾った付与術師レオは、まだ動きにぎこちなさはあるが、確実にチームに馴染み始めていた。


 こうして三日間の準備は始まったばかり。戦力の安定、レベリング、仲間確保――冒険者としての布石は着実に積み上げられていく。


 物語の幕はまだ下りていない。



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