もふもふアパートでの食事は幸せ
わたしがお手伝いでむいたじゃがいももホクホクしている。シロッコの畑で採れた野菜はどれもこれも新鮮で美味しいのだ。もちろんシロッコご自慢のトマトも。
コトコトじっくり煮込んだ具沢山のミネストローネはぽかぽかと体を温めてくれる。
幸せな笑顔を浮かべながらわたしは食べた。
椿ちゃんと食べたハンバーガーも美味しかったけれど、このもふもふアパートのみんなと食べる夕食も美味しくて幸せだ。
テーブルの上に置かれているマリパグちゃんもなんだか家族の一員に見えたりする。まあ、ぬいぐるみが汚れてしまっても困るのだけど。
「満里奈ちゃんはなんだかいつもより楽しそうだね」
それまで黙っていた唯奈ちゃんが言った。
「そうかな?」
隣に座っている唯奈ちゃんに視線を向けるとニコニコと笑っていた。
「うん、椿ちゃんやミケにゃんちゃんと楽しくお買い物ができたし、それにマリパグちゃんを喜んでもらえたからね」
「うふふ、そっか、満里奈ちゃんもお姉さんになったんだね」
「あ、そっか、わたし一人っ子だったもんね」
ミケにゃんはもふもふの可愛らしい妹みたいなものだね。
「可愛らしいキュートな妹ができて良かったね。相変わらずお口の周りは汚れているけどね」
唯奈ちゃんは口元に手を当てて笑った。
ミケにゃんに視線を移すとやっぱりいつものようにお口の周りはトマト色に染まっているのだった。
ミケにゃんらしくていいのかなんだか分からないけれど、わたしはもふもふな妹に紙ナプキンを差し出した。
「えっ? 紙ナプキン?」
ミケにゃんはきょとんと首を傾げてわたしの顔を見た。
「ミケにゃんちゃん、お口の周りが汚れているよ」
わたしは、おかしくて笑ってしまった。
「ミケにゃんてば女の子なのににゃん」
なんて言いながらミケにゃんはわたしから受け取った紙ナプキンで口の周りを拭いた。
「紙ナプキンが真っ赤かだにゃん」
ミケにゃんは真っ赤かになった紙ナプキンに目を落としそれから頭をぽりぽりかいた。
「ミケにゃんの大切な犬も笑っているぞ」
「あ、ケン、犬じゃないよ。マリパグちゃんなんだからね」
ミケにゃんは頬をぷくぅと膨らませマリパグちゃんの頭を撫でた。
「ふーん、マリパグちゃんね」
ケンはクスッと笑いエビピラフを口に運んだ。
「分かってくれたらいいんだにゃん。ミケにゃんもエビピラフ食べるにゃ~ん」
ミケにゃんはスプーンでエビピラフをすくい口いっぱいに頬張った。なんだかハムスターみたいで可愛いな。
「美味しいにゃ~ん」と言ってミケにゃんは満面の笑みを浮かべた。
ケンは両手の広げ「やれやれ」と言って溜め息をついた。
わたしは、「ミケにゃんちゃん、エビピラフ美味しいね~」と言ってエビピラフをスプーンですくい口に運んだ。
エビピラフはぷりぷりのエビの食感にバターが濃厚で美味しくてその香りもふわりと良い。
わたしは、にっこりと微笑みを浮かべた。
「ごちそうさまでした~」
今日も美味しくて楽しい夕食だった。
さて、夕食のあとは少し休みそれからゆっくりお風呂に入って癒されよう。
「ミケにゃんちゃん、後で一緒にお風呂に入ろうね」
「えっ! ミケにゃんも一緒にお風呂にゃん。じゃあ、アヒルさんのおもちゃを連れて行くにゃん」
「アヒルさんも一緒なんだね」




